オマケ3 フランリーラ視点
フランリーラ視点でした!
次は、オマケ編の4話目と5話目です!明日の、12時といつもの4時半頃に投稿予定ですから、お楽しみに!
「もう1週間くらいかしら?お嬢様が部屋から出てこないのよ」
「え!?体調が崩れてしまったのかしら…?」
「分からないわ」
部屋の外で、侍女達がワーワーと何かを言っている。
1週間くらい経って漸く頭が理解して来た。暗がりの中、ベッドの上で膝を抱える。
「姉様…」
あの時に、ボクが『化物』と言ってしまった時の姉様の悲しげな全てを諦めた笑顔が脳にこびり付く。
あの豚みたいなおっさんから逃がしてくれた恩人。
ボクの大好きな人。それなのに…
「ごめん…ごめんね…。姉様…」
助けてくれたお礼も謝罪すらも言えなかった。せめて恨み言を言ってくれれば気持ちが楽になったであろう。
しかし、実際は、ボクの幸せを願われただけ。
(会いたい…。会って、謝って、助けてくれたお礼を言って、普通の姉妹みたいに話したいよ…)
ボロボロと涙が溢れる。
泣きたいのは、姉様の方だろう。
自分に泣く権利など、1つも無い。
_その夜、夢を見た。
広大な花畑の中で、花冠を作っている姉様を見つけたんだ。
駆け寄って、ベショベショに泣きながら謝って、その間はずっと姉様がボクの頭を優しく撫でてくれた。
そんな都合の良い夢。
【人の夢に入る魔術さ。会いたかったよ、フランリーラ】
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