39 古代魔術
あと1話で1章完結…!オマケを書きたいので、感想と共に誰視点が良いか3つ教えて下さい!!ホントに誰もでも良いですよ!フランリーラとか慇懃無礼な執事長とかおっさんとか、イリアとかグレイとかね。
お願いします!書ける所まで書きますので!
「君が『宰相』さん?」
「えぇ」
ニコリと笑う姿はとても可愛らしいのだが、何か企んでいる様にも感じた。
「それで、何か僕に用はあるのかな?」
「いいえ、少し『お話』をしたかっただけなの」
ニコニコと2人で微笑む。
笑顔の下で行われているのは、企みを暴こうとしている者と企みを知られぬようにしている者との戦いだ。
「王様はね、100年周期で生まれるんだよ」
先に口を開いたのは『宰相』
「貴方は、初代六芒星の王リシアが亡くなってから…ぴったり1000年」
『宰相』が前に出した人差し指に止まった蝶々がザァッと砂になる。
(何が言いたいのだろう…?)
「うふふ。つまりね、わたしは貴方がリシア様の魂を受け継いでいると思うの」
ズイッと近付いて来た。
半歩後ろに下がるが、距離を詰めてきた。
「その髪の色もその瞳の色もその顔の造形までもが、ぜ〜んぶリシア様と同じ」
ペタペタと僕の顔を触ってくる。
(くすぐったいな…)
「だからね、『宰相』として、貴方にこれをあげなきゃと思って」
何処からか、1冊の古い本を持って来た。
「これは、古代魔術について書いてある本。リシア様の愛読書よ」
スッと両手を差し出すとその上に古代魔術の本が置かれる。
「ふむ、魔術と魔法は違うのかな?」
パラパラとその本を捲る。
「全く別物ね。魔術は『世界の理』に魔力を通して干渉し、それを具現化出来るもの。魔法は体の中にある魔力を使ってイメージしたものを具現化出来るもの、って感じよ」
ドヤ顔で説明されたが…
「ちょっと待って」
「何?」
「ぜんっぜん意味が分からない」
おバカちゃんを見る様な目で見られた。
「はぁ…。水の魔法と魔術で簡単に比べると、水の魔法は、近くにある水源から動かして使用する。水の魔術は無から水を作り出して使用するって事よ」
呆れ顔で言われたが、そんな物知らないに決まっているだろう。
最早、この世界に『魔術』なんて物が存在していた事すら知らなかったし。
(そういう事なら、僕が訓練所を焼いた火は魔術って事?
マッチとかは使って無かったし、勿論、火事とかも無かったし…。これは…)
「面白そうだねぇ…!」
ニタァと不気味な笑いが止まらない。
「それは良かったわ。じゃあ、後で魔術についての本を沢山送ってあげる」
「ホント!?ありがとう、『宰相』!」
ガバリと抱き着く。
「ふ、ふん!これくらいの事は当然だわ!!」
「そんな事無いよ!本当に、ありがとう!」
ギューッと強く抱きしめる。
因みに僕のこの行動に下心は一切無い。感動だけだ。
「もう!離れなさい!」
離され、距離を置かれる。
「わたしの用事は済んだから、帰って良いわよ!」
「え!?まだ、魔術について聞きたい事が…!」
プツンと意識が切れた。
クッ…!もっと話を聞きたかったのに…!
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『感想』もよろしくねー!




