33 ですが…!
「え?お前…公爵令嬢だよな…?」
「はい。そうでしたね。これからは雑用でも何でも致します。ですので、どうかこの家に置いて頂きたく存じます」
頭を下げたまま、下手に出る。
もう覚悟は出来てるからね。
でも、虐待系は勘弁して欲しいなぁ。洗濯とか、掃除とかなら全然出来るね。何て言ったって僕の前世はサラリーマンだから。そういう貴族のプライドとかは無い。
「お、置いてあげるから、顔を上げて頂戴!」
慌てた様なジェイコブさんの声が聞こえた。
「そ、そうだよ!悪かった!オレが悪かったから、顔を上げてくれ!」
「ですが…!」
「「『ですが…!』じゃない!!」」
2人から言われてしまったので、渋々顔を上げる。
「アタシはね、国王サマに言われて、アナタをヴァイデット公爵家に迎い入れたの。だから、そんなに畏まらないで良いのよぉ」
「そうだ。母さんの言う通りだぞ」
僕を『毛嫌いしてます』と言う目で見てきたグレイさんもフォローに入った。
(何故、国王が僕をこの家に養子に迎える様に言ったのか分からないが、)
「分かりました」
僕の言葉にホッとした様子の2人であった。
グレイから見てジェイコブは母親です。※性別は男だけどね
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