24 キャラ変
(し、死ぬかと思ったよ…)
結論から言うと、鼻血程度で済んだ。
僕は無傷。倒した時に勢い余って床とキッスしてしまったおっさんが顔面強打したくらいかな。そのせいで死んだと思ったのか気絶してるけど。知ったことでは無い。
「姉様!ご無事か!?」
体勢を低くする為に床を這ってまでして、こちらに来たフランリーラが僕に問う。
「無事だよ。お父様もね」
「奴はどうでも良い。だが、姉様がご無事で良かった…」
(酷い事をされたとはいえ、生物学上では父親なんだよ…?)
その物言いは…と思ったが何も言わずに黙っておく。
「何事ですか!?」
衛兵が遅めの登場。結構、人数居るね。
「お父様が遠くから狙われてて…。私、怖い…!」
ふるふると肩を震わせながら、潤んだ目で訴えるのは…
「もう大丈夫です。我々が来ましたので」
(鼻の下を伸ばしながらそれを言われても、カッコよくはないね)
「ほ、本当…?フランリーラ、安心しました…!」
フランリーラだ。
(……キャラが変わり過ぎて怖いなぁ)
フランリーラは人によって態度を変える人。理由はおっさんが殴ってきた時に衛兵に助けを『可愛く』求めれば、何とかしてくれたから。
面白かったら『☆&ブックマーク・感想』をよろしく!!




