3 サラッと
「ろ、六芒星ってあの…?」
「それ以外にないと思うッス…」
真っ青な顔して2人でコソコソと話し合う。
「まさか、六芒星のこと知ったからと言って離れる訳ないよな?」
グレイ兄さんが威嚇してる!?
どうしよう…早く止めないといけないけど、喉がカラカラで声が出ない…!
「それはないッスね」
「……へ?」
思わず間抜けな声が出てしまう。
オーウェンはそんなに怖がってるのに、僕から離れないの?
「びっくりしたし、怖いッスけど、オレを救ってくれたヒーローには変わりないので」
ハッキリキッパリと断言する。
「お、俺も!訳アリって分かってたのに、入れてくれたルシアから離れないからな!ちょっと…いや、結構怖いが…大丈夫だ!」
怖いのは変わらないらしいが、側には居てくれるらしい。
「ありがとう。
それと、まだ秘密にしている事があるんだけど、言っていい?」
これは別にバレても良いものだけど、今の絶好の機会を逃したらもう言えないかもだからね。
「まだあるんスか…」
「お前、秘密主義過ぎるだろ…」
ブーブー言われているが、ちゃんと聞いてくれるらしい。
ま、これはサラッと終わらせますか。
「僕ね、女の子なの」
シーンと沈黙が走る。
「あと、本当の名前はルルシアね。ルルシア・ヴァイデッド公爵令嬢」
「「はぁ!?」」
何かさっきより反応が良かった。
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