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2 化け物
「僕は…」
喉がカラカラで次の言葉が出ない。
その理由は分かっている。
(この2人に化け物を見る様な目で見られたくない…離れたく、ないなよ…!)
ヴィフィーラ殿下の紅い瞳とは訳が違う。本物の化け物の瞳だ。
分かってる。分かってるけど、フランリーラみたいな反応は悲しい。その時は泣くのをグッと堪えたけど、今は無理かもしれない。
「僕は、『六芒星』なんだ…」
言ってしまった。もう後戻りは出来ない。
そう思い、2人を見ると、真っ青な顔で固まっていた。
分かってはいたけど、傷付く。
(これから、どうしよう…)
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