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38 家族以外の事では無表情

「見て、氷の貴公子様があんな…」

「え…?本当に氷の貴公子様(グレイ様)なの…?」

 凄い注目を集めてるね。

当然か。僕を背負いながらめっっちゃデレデレしてるもん。

と、言うか…

「グレイ兄さんって、氷の貴公子様って呼ばれてるんだね。知らなかったよ」

 結構、喜怒哀楽が激しい方だと思うんだけど。

「あぁ、そうらしいな」

 本人は興味がないらしい。


(かっこいい二つ名なのに…)


 氷の貴公子って何か格好いいじゃん。僕は、『ヤベェ奴』だからね。

「「………」」

 ほわほわ和んでいる僕達の後ろには、まるで護衛の様に歩いている2人が凄い顔をしていた。


(説明しなきゃ駄目かぁ…何とか有耶無耶に出来無いかなぁ…)  


 まぁ、見逃してはくれなそうだ。

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