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26 治療も出来る魔術
「姉である貴方を殴らせるなんて…!本当に最低ね!!」
チラリとカーテンから覗けば、右頬が真っ赤に腫れたセレナと付き添いで来たのであろうレラーヌちゃんが居た。
(殴らせたのか。僕の推しカプの1人であるセレナちゃんを…)
怒りが湧き出てくるね。
心の中でヘレナを思い切りぶん殴る事を確定する。
「ヘレナのせいな訳ありませんよ…私が、不甲斐ないだけです…」
いい子だね。
でも、それは遠回りにヘレナのせいですって言ってる様に聞こえるよ。
「それでも、やり過ぎですわ!」
多分、セレナが日常的にヘレナをイジメたと勘違いした阿呆共が殴っただけなんだろうね。
(怪我、残っちゃったらヤだなぁ…)
あの凛々しく可愛い顔に傷跡が残るのは許せぬ。
(傷跡が残りませんように…)
そう願い、魔術を編んでセレナちゃんの方に飛ばす。
それは右頬に浸透していった。
(これで跡は残らないだろうね!)
ブックマークを押して下さいませッ…!
お願いします!!!!




