7 嫌な予感
前の話をちょっと書き足しました…
「あ。2人共、先行ってて!
僕、教科書入れ忘れてた!」
バタバタと準備を終わらせ、さぁ行くぞと思った矢先の忘れ物だったので、2人を先に向かわせる。
「「分かった(ッス)」」
イリアにちゃんと挨拶して外に出て行く2人だが、扉の外で待ってくれている。
(よく確認したんだけどなぁ…ま、行く前に分かって良かったって思っとこうかな)
ササッと教科書を入れ、鞄を持つ。
「行ってくるね。イリア」
「はい。行ってらっしゃいませ」
クルリと踵を返し、扉のノブに手を掛ける。
「あ、あの!」
「うん?」
(呼び止めるなんて珍しいね)
「ちゃんと帰って来て下さいね」
随分含みがある言い方だ。
(何でそんなに心配してるのか知らないけど)
「ちゃんと帰って来るから安心して」
「はい!」
明るく笑うイリアに癒されたのは内緒だ。
✼
「って事があったんだけど」
グラウンドに直接集合なので、鞄だけ教室に置いてそこへ向かう。
「あぁ!何か遅いと思ったらそんな事があったんスね」
ポンッと手を叩く。
「なんか知らないかな?」
「「知らないッス」」
この2人が何か言ったのかと疑ったけど違ったか。
「そっか」
うぅん…魔術で頭の中を覗くのもありだけど流石にねぇ…。
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