オマケ4 アストリア殿下視点
「あの、不敬な小娘の身辺を調べろ」
「「「はっ」」」
全員が自分の指示で妙に間延びした口調の小娘の身辺を調べ始める。
昔の自分が見たら圧巻だろう。
今は、当たり前の光景だが。
「はぁ…後でレラーヌに謝らないと…アイツ、昔は可愛かったのに今では嫉妬に駆られる醜い娘だしな」
余計に醜くなる前にさっさと謝ってしまおう。
(憂鬱だ…)
✼
「アストリア王太子殿下。ヴィフィーラ殿下が…」
「おい、あの呪われた子の話をするコイツに鞭を100回打っとけ」
「も、申し上げありません!ですので、鞭打ちだけは…!」
カタカタと震える使用人を見て、少しの優越感に浸る。
「連れて行け」
「「「はっ」」」
_そんな矢先だったあの不敬な小娘が話しかけてきたのは。
「アストリア殿下、可哀想ぅ!」
ヒクッと自身の口が引き攣る。
(何なんだこいつは!!私に同情するなんて!!!なんて不敬な奴なんだ!!!)
「ねぇ、アストリア殿下ぁ。2人きりで話しませんかぁ?」
「話さない」
_逃げても逃げても誘ってくるコイツに嫌気が差し、一回だけと言う条件付きで2人きりになってやった。
勿論、外には護衛が山程いるし、天井には王家の影も付いている。
何かあったら直ぐに駆け込める様にだ。
「アストリア殿下ぁ。
『わたしの言う事、聞いてくれますよね?』」
その言葉を聞いた途端にボヤァと視界と思考が鈍って、勝手に口が動いた。
「勿論だとも」
「やった!じゃあ、『わたしのナイトになって』!」
「あぁ、分かった…」
_そうして、私は聖女ヘレナの奴隷になった。
次は16時30分です!!
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