うん、楽しくなりそうだ
「ただいま!握手してきたよー!」
瞬間移動して来たのかと疑う程の速さで、イリアは僕の目の前に来た。
「握手しましょう!」
「分かってるって」
直ぐ様僕の手を握り、間接握手だ!やったー!と騒ぎ出す。
「ところで、何故アリア君はそんなにゲッソリしてるんですか?」
僕がセクハラしたからだよ。
とは言わず、何でだろうね〜と返した。
「アレはもう2度とやるなよ!分かったな!?」
思い出したのか顔を真っ赤に染める。
「照れちゃってカワイイね」
片手を頬に添えてうっとりと目を細める。
「馬鹿にするな!」
「馬鹿にしてないよ。カワイイなぁって言っただけ」
「それをやめろと言っているんだ!!」
追いかけ回されながら、ギャーギャーと言い合う。
「仲良いですね」
「そうッスね」
微笑ましげに僕等を見る。
✼
「はぁ…はぁ…」
肩で息を整え、ぐったりと椅子に深く座る。
「お疲れー」
「お前のせいだがな…!」
対する僕はケロッとしている。なにせ、重しを付けた状態で毎朝走り回ってるからね。これぐらい屁でもない。
「あ!そう言えば、寮の先生が『なんちゃら召喚』をやるって言ってましたよ。聞いただけなので、詳しく覚えてないですけど」
「「「『なんちゃら召喚』…」」」
息ぴったりだね。
…そうじゃなくて!
「え?知ってる?」
オーウェンとアリア君を見る。
「知らないッス」
だよね。僕も知らないって事は、2年とか3年の行事?なのかな…。
「知ってるぞ」
当たり前だと言いたげに腕を組みフンッと鼻を鳴らす。
「「「教えて欲しいな(です)」」」
「仕方が無いな。教えてやる。
イリアが言っていた『なんちゃら召喚』は『守護霊獣召喚』と言って、1年生のみ行われる。3日後にグラウンドでな」
(あ。聖女ヘレナがユニコーンを呼び出したやつだね。へぇ、あと3日か…)
「うん、楽しくなりそうだ」
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