25 ルルシア、また引き摺られる
「はぁ…」
今日、何度目かも分からない溜息を吐く。
「幸せが逃げちゃうッスよ」
「だってさぁ」
教室の皆の態度がよそよそしい通り越してトゲトゲしい。
多分あれだね。食堂での出来事。
「親の仇の如く睨む事は止めて欲しいよ…!ホントにさ!」
ダンッと机を叩く音が放課後の教室に響く。
「しょうが無いだろ。王太子に楯突いたんだから」
「でもさぁ…それを全部僕のせいにするのは違くない?」
頭では分かってるけどね。腹立つのは変わらないよ。
「ほら、帰るぞ」
「ほら、帰るッスよ」
同時に言われ、右腕をオーウェンが、左腕をアリア君がガッシリと掴み、ズルズルと引き摺られて寮に連れ帰られた(荷物はオーウェンが持ってくれた)。
✼
「貴方の事が好きです!付き合って下さい!」
ラブレターらしきファンシーな手紙を差し出す、長い緑色の髪をツインテールにした深い緑色の瞳の女性。メイド服を着ている事から誰かに雇われているんだろう。
「アマリちゃん…」
そして、差し出されたのは我等の癒し。イリア。
(ん?ん??どういう状況???)
相変わらずガッシリと掴まれているが、驚きの光景に2人の足も止まっている。
(え!?これ、イリア✕アマリさんが見れる!!?)
若干。否、大分興奮して来た。
顔には出さないけどね。キモッとか思われない様に。
「ご、ごめんなさい!!」
イリアはペコリと勢い良く頭を下げる。
「何で!?」
2人の拘束をサラリと解いて、飛び出した。
あと、9!
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