107/185
17 俵担ぎ
「ルシアさぁん」
「何…?」
授業中もずーっと落ち込んでいたので、見かねたオーウェンが話しかけてくれた。
ほっといてくれよ。僕は拗ねてるんだ。
あの後、イリアに駄々をこねた僕はアリア君に引き摺られて教室に無理矢理連れてこられたし。
(何でぽっと出の2人の方が良いんだよ…!)
まぁ、八つ当たりである。
「食堂で何か食べましょ?
それで機嫌直して下さいッス」
「嫌だ。僕は、絶対に動きたくないんだよ」
プイとそっぽを向く。
「むー。じゃあ、無理にでも連れてきまスから!」
ヒョイといとも簡単に僕を俵担ぎにした。
「アリア君も行くッスよ!」
開いている手でアリア君をお誘いする。
「面倒臭い…」
僕の隣りに居るアリア君は顔を顰めて行き渋る。
「しょうが無いッスね…」
『よっと』と言う掛け声と共にアリア君も俵担ぎされた。
ブックマークをよろしくッス!




