2024アメリカ大統領選挙の「注目ポイント」
◇なぜ火曜日に投票なのか
筆者:
本日は当エッセイを選んでいただき誠にありがとうございます。
今回はアメリカ時間の11月5日に投開票(日本時間では6日夕方以降に決着)が行われるアメリカ大統領選挙の選ばれるまでの「注目ポイント」についてまとめてみましたのでご覧ください。
やはり、「アメリカ様」は日本の事実上の「宗主国様」ですからね。
日本の行方すらも大きく左右しかねません(笑)。
NHKなどの速報を僕が挙げた「ポイント」を把握することによって、より興味深く推移を見守れると思います。
質問者:
まず何で火曜日なんかに投票するのかよく分からないんですけど……。
日本みたいに日曜に投票日があった方が投票率高いような……。
筆者:
1845年から現行曜日になっており、これはアメリカの「文化」と大きく関係があるようです。
まず月についてですが、米CBSニュースなどによりますと、農作業が忙しい季節を避け、収穫期の後で、寒さが厳しくなる前の時期として11月が選ばれたということのようです。
なぜ、火曜日なのかと言いますとキリスト教徒が日曜日の礼拝を済ませた後、投票所がある街まで馬車などで移動する時間を考慮されたようです。
一方、投票日の火曜日が「11月1日」になると、商人が前月の決算を済ませる日と重なってしまうため、「第1火曜日」ではなく、「第1月曜日の翌日」とすることになっているようです。
投票率に関しては前回2020年は62%、2016年55.7%とそこまで低いとは思いません。色々問題点は指摘されていますが、郵便投票などの制度など事前投票制度が充実していますからね。
質問者:
今は車で行けば1日で行けそうですけどね……。
ただ、アメリカなら選挙のための有給とかは認められそうですけどね。
◇「総取り式」の理由
質問者:
アメリカ大統領選挙は純粋な得票数では決まらないところが独特ですよね。
2016年の大統領選挙の時にはトランプ氏306、ヒラリー氏232とそれぞれ「選挙人」票を獲得されて差が出来ましたけど、得票数は2.1%ヒラリー氏の方がむしろ上だったんですよね……。
筆者:
これは「勝者総取方式」となっており1票でも多い候補に人口ごとに割り振られたすべての「選挙人」が与えられることになっています。(ただしあまりにも僅差だと州によっては手作業再集計になる)
アメリカの州は一つの「国家」のように独立しており、その判断もただ一つと言う考え方があるためです。
ネブラスカ州とメイン州だけは得票数で案分されるものの、原則としては州の選挙人も意思を統一するのが原則とされているようです。
まぁ、純粋な得票数で決まるのであれば人口の多い地域での資金投入・講演会合戦に変わると思うので、レギュレーションが変化するだけだと思いますけどね。
質問者:
「選挙人」って言う人たちが、事前に指定された人と違う人に投票することは無いんですか?
筆者:
25年1月6日の上下院合同会議で選挙人票が集計され得票数の多い候補が正式な大統領になることになっています。
選出された州と違う候補者に投票、若しくは棄権した「不実な選挙人」というのがかつては存在しました。
しかし、24年7月の連邦最高裁では、選挙人には州の投票結果以外を反映させること以外の自由に投票する権利は無いと憲法で解釈されると判断しています。
州によっては罰則規定なども出てきており、これから「反する者は限りなくゼロに近い」と言えます。(これまで72年で16人しか「不実な選挙人」は出ていませんが)
これは1月6日の選挙人の投票は「パフォーマンスに過ぎない」という事のようで、
原則的にはアメリカ時間の11月5日に決定するということです。
◇「激戦7州」の行方で決まる
質問者:
大統領選挙の行方に関しては50州全部を見る必要があるんでしょうか?
筆者:
先ほども申しました通り1票でも上回れば総取りになるために、
世論調査で5%以上離れた地域は「ブルーステート(民主党が勝つ州)」「レッドステート(共和党が勝つ州)」と事前に言われています。
ただこの内訳と言うのは選挙ごとに変わっており、
今のブルーステート代表格のカルフォルニア州もかつては共和党が連勝していた時代がありました。
537票差で決着したことがあるフロリダ州も今はレッドステートに近い扱いがなされています。
今回、「激戦7州」と呼ばれるのはペンシルベニア州、ノースカロライナ州、ジョージア州、ミシガン州、アリゾナ州、ウィスコンシン州、ネバダ州です。
この7つの接戦州以外は大体どちらが勝つか決まっているという感じで、
それぞれ確定同士の選挙人を合わせてもほぼ互角の様相です。
質問者:
7つも覚えられないんですけど……。特に重要な州はありますか?
筆者:
僕が特に注目したいのは前回2020年で最小の0.23%差(11,779票差)でバイデン大統領が勝利したジョージア州です。
再集計まで行われ、「不正選挙疑惑」まで持ち上がりました。
今回も大注目選挙区です。
バイデン大統領の生家のあるペンシルベニア州は「ラストベルト」とも言われており、共和党も「ラストベルト」重視のバンス氏を副大統領に据えるなど、どちらが取るか明暗を分けることになるでしょう。
最後に「風見鶏州」とも言われるネバダ州です。
直近12回の選挙で10回大統領を選んでいることから的確に情勢を見極めていると言えます。ここは選挙人数6と最小レベルでありながらも注目です。
◇各予想について……
質問者:
直前の世論調査では「激戦7州」でトランプ氏がリードとあったり、レッドステートでハリス氏リードとあったり、どうなっているのか分からないんですけど……。
筆者:
今回の選挙ではここに至るまでの間にトランプ氏が襲撃されたり、バイデン氏が民主党候補に選出されてから撤退したりと異例なことばかりがありましたね。
「世論調査」でどちらかリード! と言う報道は日本でも頻繁になされているのですが、正直なところ現在のところどちらが有利か判断することは難しいと思います。
上記の総取り式と言うシステムもある上に、2016年大統領選挙、2022年中間選挙は世論調査の結果はあまり反映されなかったこともありました。
アメリカでは世論調査会社で「偏り」が日本よりも大きくあり、中立な調査は皆無といっていいです。正直言って参考にならないと思います。
プラスマイナス3%差であるならば普通に覆ることがあり得るために、激戦7州全てがその差の中にいる現在、どちらがなっても全く不思議ではないと僕は考えます。
質問者:
世論調査以外で何か判断する基準って無いんですかね……?
筆者:
「大統領選の予言師」と呼ばれるアメリカン大学歴史学科のアラン・リクトマン教授が、考案した「大統領選挙における13の鍵」モデルと言うのがあります。
詳しくは書きませんがこの社会情勢・経済状況などを勘案した基準でプラスの鍵を多く持っている方が直近10回の大統領選挙で9回勝利しているようです。
この基準を用いるとカマラ・ハリス氏有利とあるようです(この予測で外したのはフロリダ州再集計537票差で決着がついた2000年大統領選挙のみ)。
質問者:
9割の精度と言うのは凄いですね……。
筆者:
ただ、アメリカは「賭け」が好きな方が多く「ブックメーカー」などでこの大統領選挙についても賭けている人が多いです。
オッズを見てみると、トランプ氏1.6前後、ハリス氏2.6前後とトランプ氏が優勢と見ているようです。
勿論政治評論家でもない人が賭けていることが多いと思うのですが、それなりに真剣に考えてお金を投入していると思うので一定の信頼性があるといっていいと思います。
◇1月6日まで大統領が決まらない可能性も
質問者:
日本とは違った見方も多くて面白いですね……。
筆者:
ただ、日本時間6日には決着しない可能性もあります。
2020年の際にはトランプ氏が「不正選挙があった」とし、1月6日の正式な承認まで動向が分からない状況になりました。
トランプ氏は様々な裁判を抱えていることから大統領選挙で勝利した際には「自らに恩赦」を与える可能性すら示唆されています。
逆を言えば「負けが許されない」状況とも言え、死に物狂いで「勝ち筋」を探すことでしょう。
今回は激戦7州はかなり僅差であると予想されますので、「再集計の嵐」になってより分からなくなることも考えられます。
そうしたゴダゴダにより、
「政治空白」
が生まれてしまい、世界の情勢が不安定化する可能性があるのです。
質問者:
2020年の選挙の時と違ってウクライナやイスラエルの問題がありますから、
政治空白があると問題ですよね……。
筆者:
ちなみに可能性としては激戦7州の取り方次第で「269対269」とどちらも選挙人票が過半数を取れない場合もあるようです。
その際には25年1月6日に下院で大統領を選び、上院で副大統領を選ぶことになるようです。
このケースでも混乱を生みそうなので、サックリと日本時間6日に決着して欲しいですね。
質問者:
選挙の混乱で世界まで混沌としてはたまらないですよね……。
筆者:
どちらが大統領になっても僕は実は構わないのですが、
とにかく日本が良い方向に向かって欲しいですね。
日本がアメリカ様によってどういう方向性になるかどうかは、どちらかに大統領が正式に決まりそうだという事が確定してからまた述べようと思います。
という事でここまでご覧いただきありがとうございました。
今回はアメリカ時間5日投開票(日本では6日夕方以降に判明)のアメリカ大統領選挙について個人的に解説していきました。
今後も日本の政治に影響を与えそうな世界情勢についても解説していきますのでどうぞご覧ください。




