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2話
そして時は変わり、ディスカルトが自らに魔法をかけてから500年後の世界。
眩しい日差しを受けて、目を開けた。
見覚えのない景色が広がっている。
いや、すごく見覚えのあるはずなのだが不思議な感じがする。
自分はディスカルト・クレイチア。
いや、アルビウス・クローリーだ。
やっと記憶の整理がついた。
なにせ初めての魔法だったために色々と不備があったらしい。
本当ならば5歳を過ぎたあたりから、じわじわと思い出して来るはずだったし、農民の子にと思っていたが騎士爵のようだ。
大きな問題もなく、初めてにしては上出来だと思いたいものだ。