後悔とすれ違い...
「あの...大丈夫ですか?」
「うっ...」
すごく柔らかい感触が頭を包んでいる。目を開けると...かわいい女の子がいて...
「うわっ!」
「はい、飛び起きました。黒木都色です笑」みたいなことは現実にできるはずもなく....
残されたのは、気まずい雰囲気と正座して向かい合う俺たち...
「あの...大丈夫ですか?」
あのあと多少取り乱しましたが、脈をはかるとまだ弱弱しくもたしかに脈動していたのでSP切れと判断し、急いで家まで取って返してありったけの果物をすりつぶして運びました。そして口に含ませます。
あとは基本なにもできることがないのですが...地面がとても硬かったので頭を保持して待つだけです。
しばらくすると、うめき声とともに意識が活性化しているようだったので、声をかけたのですが...失敗でした。やはり声などかけずに帰ればよかった...彼は私にも見えないようなスピードで飛び起きて座りました...もう、帰りましょう...彼らに関わったのが間違いだった。
幻術を準備する私でした。
なんとなく相手が動いたような気がして、顔をあげるとそこには霞んでいく女の人がいて...
「待って!」
手を伸ばすと霞のように、まるでここにはなにもなかったかのように痕跡を消していた。ただ一輪の紫の花を残して。