Li.2-1 何故か解らないけど
別に、早い時間という訳ではありません。
時計は普通に日曜日の朝9:00を過ぎた所。
私は部屋でテレビを見ながらのんびり過ごしていると
手元の電話に着信が・・・
「・・・なんか嫌な予感」
画面に表示されている名前と
鳴り続ける電話。
「はぁ・・・(困)」
嫌な予感って不思議とハズレませんよね・・・
そう想いながら、諦めて電話に出ることに。
「もしもし」
「あっ! もしもしっ!?」
「一応聞くけど・・・」
「えっ???」
「今度は何を拾ったの?」
「(ふえっ!!)」
画面に表示された人物。
電話越しの人物。
一応、親友の黒崎菜子ですが
確か前々回は・・・
「前々回は、子鹿を拾ったよね!?」
「あっ、あれは・・・ ちゃんと森へ帰ったよ?」
「そうじゃなくてっ! 何でコンビニの帰りに子鹿っ!?」
「何でって私に言われても・・・(汗)」
本当に、何故か解らないけど菜子は変なのを拾ってくる。
逆に言えば、拾いたくても拾えないだろうモノばかり・・・
「そして前回! 何を拾ったんだっけ?(怒)」
「前回は、座敷童子・・・(泣)」
「まぁ、子鹿は分かるっ! 日本に居る動物だもの」
「うにゅん・・・(涙)」
「でも、座敷童子ってなに!」
「ざ、座敷童子も日本に居る・・・(涙)」
「居るけどっ! 普通は居ないからっ!!!」
「ぐすん・・・(泣)」
こんな街中でコンビニ帰りに野生動物の子鹿を拾うなんて
普通はありえないけど・・・
スーパーの買い物帰りに道端で座敷童子を拾うなんて
もっとありえないっ!!
「それでっ! 今日は? 一体なにを拾ったのっ?(苛)」
「えっと・・・」
「今度は鬼? それともドラゴンでも拾った?」
「そう言うのじゃないよ・・・(涙)」
「なら、なにを拾ったの?」
「あのね・・・」
いつもながら、菜子が言い出しにくいのを察するに
またまたとても面倒なのを拾ったことは
どう考えても間違いないらしいです・・・
「何を拾ったの?」
「多分、RPG系だと想う・・・」
「はぁ?」
「こう言うの、あまり詳しくないからだけど・・・」
「私だってゲームとかしないから詳しくないよ」
「えっと・・・ クエスト系じゃなくて(汗)」
「ゆるキャラハンター系?」
「そうじゃなくて(汗)」
「他は、詳しくないから知らないよ?」
「何て言うのかな・・・(汗)」
全く知識の無い相手に、ソレを説明するのは
誰でも難しいと想う。
けど、幾ら私でも理解は有ると想うのですが・・・
「異世界転生モノ?」
「ルチノーイ-プラチヴァターンカヴィイ-グラナタミョート」
「聞いた事無いけど? 何処のメーカー?」
「Bazalt社になるのかな?(汗)」
「それって、海外のメーカー?」
「うん・・・」
元々、国内のゲームにも詳しくないのに
海外のゲームとなれば全く未知のモノです。
「でも、それがどうしたの?」
「朝、散歩していたら拾ったの・・・」
「何処で?」
「公園近くのゴミステーションで」
「それって、誰かが捨てたんじゃない?」
「そうだとは想うんだけど・・・(汗)」
ゴミの収集日以外に捨てるのは良くありませんけど
道端にポイ捨てするよりはマシなのでしょうか?
イヤ! 駄目ですねっ!!
ゴミ出しのルールは守りましょう!
「菜子も、知らないフリして元の場所に戻してきたら?」
「そ、それはダメだよっ!!(汗)」
「まぁ、あまり良い事じゃないからね?」
「そうだよ、誰かが触ったら危険だよっ!!」
「えっ?」
「大怪我したり、人が死んじゃうかもしれないし!」
日曜の朝から、菜子は何を言っているのか・・・
いつにも増して、良く分からないです。
「それ、呪いのゲームか何か?」
「そうじゃなくてRPG・・・」
「ロールプレイングゲームでしょ?」
「携帯対戦車擲弾発射器の方!(泣)」
「何それ?」
「映画とかで車とか戦車とかに向けて撃つやつ!」
「???」
「人が担いで撃てるロケット砲!」
何やら、子鹿や座敷童子とは比べものにならない程の
火力を備えた物体を拾ったらしいです・・・
「菜子、今はどこに居るの?(汗)」
「お家・・・」
「家っ!? 家に持ち帰ったの!?」
「うん・・・(泣)」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
とりあえず・・・
すご~く行きたくないけど
急いで菜子の家へ向かうことに。
「RPGって? ここ、日本だよね???」




