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一般人だけど世界滅ぼしたので世界作ります  作者: 超蔟
第7節 対神編―龍神
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戦備え

 対神――一見すれば相当な戦いも彼らにとっては稀に来る日常の一環だったのかもしれない。存在として別次元のそれらと対峙してきた彼らは管理下から脱することで神々に直接対峙することでしか干渉できなくした。「どうやってそんなことを」と問われても彼ら側にそれが出来る者が存在したという単純な理由だ。常にミラーリングをする、常時情報を更新し続ける等々様々な手段を用いて彼らは存在の改変を阻止している。


……そんな彼らもまた新たな地を守るべく何もしていないわけではない。



――第三の世界、城前


 皆が待つ裏でグスタフとルルイエの会話が聞こえてくる。


「……こちらに移住して早々、ですね」


「ですが姫、今回は久々の警戒度ではないでしょうか」


「えぇ……それでも久々ですから、気は抜けませんわ。特に舞台も演者も変わっていますから同じとはいかないでしょう?」


 今この場には一人の姫をグスタフを除く六人の魔将軍をはじめとした配下が一堂にルルイエを待っている。正にそこにあるのは異界の魔族の軍勢だ。本来の住人と異なり揃った装備をしていないが彼らにはそのようなものは必要がない。相手がそもそも防御力という概念を無視してくるため鎧などむしろ行動の邪魔でしかないのだ。必要なのはそれが誰であるかが判別がつくこと、互いに存在を認識することで干渉に対抗し改変を修正しやすくするためだ。故に相当な理由がなければ同じ見た目をしていない。


 彼らもまたアウラと男が第四の世界を用意して待ちかまえようとしていることは知らないが今まで通りこの改変の元凶の首を討ち取ろうとしていた、ついにそれを行うべき時期が訪れたのである。

 

 ルルイエが壇上に立てば一斉に配下の魔族は跪き、全くこれまで【魔王】らしさが慕われ方からしかのぞかせなかったのを裏切るかのような雰囲気が漂う。これが真の風格とでも言おうか、絶対的信頼と強者の風格を纏い真剣な面持ちのルルイエがそこにはいた。


「皆の者!時は満ちた、遂に敵将を討ち取るべき時が来たのである!新たな居場所ではあるが存分に力を振るうのだ!」


 その言葉と共に歓声が沸き上がる。細かい指示はなくとも彼らは皆何をすべきか理解している。すぐさま各々の上官である魔将軍に従い持ち場へと移っていく。彼らは移動のためのゲートを用意しに行く者もいれば敵を誘導しに行く者、今いる敵のうち先に狩るべき者の処理に向かった物、さらにはほかの味方のための魔力を集めに行った物……各々の役割と使命を果たしに行ったのだ。


「グスタフ、いやおじさま、そういえばメビウスの配属なのですが……」


「ん?姫様、私のところではだめでしたか?」


「いえ、そう言うことではありませんが……運用でちょっと……」


 ところで、これまで全く彼らに被害の話が出てこなかったのは彼らが対応に慣れていたからだ。彼らの世界にも少なからず例の魔物共も着たし大元の感染元の侵略者共も襲っては着ていた。しかし彼らはかつて得たノウハウから彼らを確実に殲滅していたのだ。そしてその結果見積もり上ではそろそろ彼らは補充が必要だと踏んだのだ。そして彼らは補充時に現れる敵の首を狙い、その準備を進めている。


 そしてその前回との違いで一番顕著なのは常に支援する彼らの創造主がいないこと、もう一つはメビウスの存在である。支援といってももしもの場合の保険に過ぎなかったが全く利用されなかったわけではないので不安要素として立ちはだかっているのは変わらない。そしてメビウスに関してはその戦力の度合いがわかっていないのだ。彼は他の創造主と戦ってきた彼らよりも強いことが過去の出来事からわかっているために戦力として期待はされているが一方で干渉や改変への耐性がわかっていない。ルルイエはそんな不安な戦力を投入するのはいかがなものかと考えているが他の七魔将は創造主がいない今は投入するべきだとしている。


「運用、ですか……姫様の不安もわかりますが以前のような保険はありませんぞ」


「それは当然理解しています。貴方たちにとっておそれは変わらないでしょう?」


「ですが姫様、あれは防御部分を考えるとどうも……」


 彼自身の攻撃スタイルを見てもそうだ。彼は己の身体の限界を優に超えた攻撃性能を誇り、己の身体の特性に我儘を言わせて攻撃する。これはほかの魔将から見れば守るのには例えどんなに蘇るとしても一切向いておらず、ルルイエの護衛になどともってのほかだと思っている。一方ルルイエは彼の防御面を自分が面倒を見ることで補うと言い出したのだ。本来守るべき存在が味方、それもついこの前我々を滅ぼした奴を守ると言い出して周囲は混乱さえした。それではルルイエに何かあっては本末転倒だ、と。


「それは私が補うと言ったではありませんか、第一姫様と私がいくら慕われようとも私は皆を守らなくてはなりません、そのためには使える手札は惜しみなく使うものじゃないですか」


「姫様を守りに使うのが我々にとって一番苦痛でございます、どうかご理解の程……」


グスタフだって理解してはいる。前と違いルルイエが死んだだけでは世界は別に壊れはしないということを。前回とは敗北条件さえ違うのだ。

体調を崩しました。キヲツケヨウネ


5日付追記

わりかしやばめで頭が頭痛で痛いみたいなレベルなのでちょいとお待ちをば

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