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一般人だけど世界滅ぼしたので世界作ります  作者: 超蔟
第6節 対神編―Aura
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異常発生

「アウラとは私じゃよ、ジュノー、とりあえず力とその殺気を収めよ」


「いいんですか?」


「よい、お主……【守護者】じゃろ?」


「は、はい、そうです!実はお伝えせねばならないことがありまして……」


 ジュノーの追い込みから開放された彼女は縋るようにアウラにがっちりとしがみついた。

それに反応して再びジュノーが殺意を込めようとしたがそれも制止させた。

 そしてこやつの胸が邪魔で動きにくいんじゃが……


「話があるのはわかったからまずは離れてくれんか、近すぎて動きにくいんじゃが」


「し、失礼しました……魂の【守護者】、ナグモと申します。こんななりですが魂を与えたり役目の終わった魂を処理しながら魂を管理しておりました。ですが……」


 白いローブに反則的なものが暴力的とまで言えるほどに揺れている。私の身体のは理想的なほどに抑えておるのだがこれはなかなかに凄まじいインパクトじゃの。


「ですが……なんじゃ、勿体振るでない」


「は、はい……最近の実は異様に扱わなくてはならない魂が局地的に増えてまして……しかしながら異変とは検知できなかったのでそのまま仕事に当たってたのですがそれでも許容量を越え初めて……あまりにもおかしいということでここまで報告に来たのです」


「ん?それなら戦争か流行り病でも起きたんじゃろ特にそう変なことでは……」


 彼女の許容量がどれほどかは分からぬが少なくとも記憶ではこの世界には【守護者】以外に魂を扱う者が二人はいる。彼らは別に世界を滅ぼす以外は自由にやらせるのだから特に困るようなことではない。


 そうでなくても扱うべき魂が増えることなんていくらでも要因はある。戦争、流行病、都市拡大……そう不思議な話ではないのだ。


「た、確かにこちら側ではなく向こうでは戦争中なので増えていますがそれの比じゃないんですよ!軽く見積もっても数十、いや数百倍には……それにちょっと誰か分からないんですがフードの人にも手伝ってもらってて足りてないんです!」


「戦時の数百倍……?なにをふざけたことを……そもそもそんなにふえてるのじゃから、異変にならない訳が無かろう?」


 数百倍などそんな魂の入れ替えなぞ延べ数で考えても国一つ、規模によっては世界人口を超える数の世代交代である、明らかにおかしいではないか。


 そして異変として検知していないとなると二つほど心当たりがあるのう。

 一つは時間改変、今世界全体にも行われているものと同じものじゃな。これを局所で行うとその現場との時差以外が発生するんじゃがそれ以外、特に【守護者】の管轄においては何一つ異変が起きていない故に時間を扱う【守護者】以外は異変自体に気が付かないというものじゃな。これは期間を問わず同じだの。


 もう一つはそもそも検知されないように偽装された場合じゃ。その区画を分離し検知外に隔離する、あるいはその空間を元あった状態を用意しておきその裏側で意図的に弄るなど……手法は数えるのも愚行なほどじゃな。


 しかし種族関係をいじられたときは気が付いたのだが、私でも気が付けないとなると相当な手練れとみえる、君も初回の敵にしては非常に悪い引きをしたのう……


「……それは良くない異変で間違いないのう……で、場所はどこじゃ?」


「場所は第七国があった場所ですが……」


「それさえわかればよい、ちょっと私が見てくるが、お主たち、私が帰ってくるまでの時間をしっかりと記録するのじゃぞ、ジュノーはわかると思うが非常に大事なことじゃからな」


 おそらくこの手はすぐには解決できぬ、まずは状況把握が基本じゃ。



 アウラ単身でその第七国家のパラディウムのある場所……の郊外であった場所へと存在を移した。

そこには案の定恐ろしい――時空を超えた光景が待っていた。

 

 立ち並ぶのは天を貫くような塔、それぞれを結ぶ連絡橋のような通路の数々、無機質でありながらそこには今の世界にはありえないような技術が詰まっているのが郊外であったはずの場所までそのように変わってしまっている。空はアウラのところで言えば戦闘機のような形状をした乗り物が行き交っている。元都市の中央を見ればさらに発展を遂げているようでまったく想像がつかない技術の宝庫になっている。本来の世界のオーバーテクノロジーはあの空に浮かぶ城であるはずだったのだがこれではこの都市の方がオーバーテクノロジーである。


「これは驚いたのう……しかし今は手を出す前にもどらねば……」


 さらに調べたい興味心を抑え、元いた場所へ急ぐ。少なくともあれは数千年単位で発展させられている、急がなくてはあの場だけ時間が早まっていたとなれば戻ったころには百年過ぎてましたなどという恐ろしいのもあり得る。


 元の場所へ戻ってみれば彼らは思い思いのことをして待っていたようだ、大体数分の旅はこちらでは数時間だろうか。


「ほれ、戻ったぞ。大体どれぐらいかかった?」


「……三日ですね」


「お主ら、よく律儀に待ってくれたんじゃな……」


 これで大体把握した。あの空間には時間を加速するものがある……つまりあの二択の前者だった訳じゃな。


 とりあえずナグモの言う許容越えの魂の原因もハッキリした。ココ最近に数百、数千年分の世代交代の魂がそこにはあるのだ、どう考えても溢れる。


「もはや異変以外の何物でもないことが分かった。次の目的地はそこじゃ」

最近入用が多くここまで毎日書いてきましたが一度温めるかも知れませんが極力毎日投稿できればと、

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