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一般人だけど世界滅ぼしたので世界作ります  作者: 超蔟
第1節 基礎創世編
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大地広がる1つ目の新世界

「さて、世界の概念をつくってしまった……」


 言うだけなら簡単に聞こえるがその内容はとんでもない内容である。


 作った世界は2つ。

大地が続く世界と男がいた宇宙があり星々が存在する世界である。

まずは1つ目の世界、大地が続く世界について細部を練ろうとした。


「大地が延々と続く世界、終わりなき大宇宙ではなく大地。まずは中央に何かあると考えよう……」


 これまで書き留めてあったホワイトボードの内容を軽く紙を出して写す。

はたから見れば能力の無駄遣いに違いない光景である。

写し終わればホワイトボードを白地に戻し中央に楕円を1つ描いた。


「この世界は中央に核を設ける。核は木のように根を張り枝を伸ばし、葉を茂らせる。最初から育っていても面白くない。根の広がりをそのまま世界の広がりとしよう。……まさに世界樹のような」


 中央の楕円に根っこや幹を描き足していく―― とりあえず世界樹と呼称しておこう。



 しばらく描いていくうちにどこかで見たことのあるような宇宙観の図に近いものを連想させるものが出来上がっていく。

加えて別のことも思いついた。


「地面は単純にしたいが……無限の大地に加えて天地どちらも無限となると作る自分がつかれてしまうがないのはいささかどうかとも思う……」


 全部を考えなくてはならない以上穴がない方が世界のためにもなるだろう。

何も考えてない部分が露出したときおそらく元の世界の内容が記憶を頼りに補完される。

ある程度までは問題にならないだろうが少ないに越したことはない。

では空はどうするのか、この基礎をつくった以上星々が、とはいかない。


 むしろ何もないものありかもしれない、いやそれはどうか、では何か目的を与える要因になるようなものを作るとしよう、太陽と月によってつくられる景観は視覚に様々なものを与えられる。


「次は鉱物……いや、土もあるか……土の差は気候を原因としよう、条件を与えてそれに従って進んでいくようにすれば新しく作っても適応できる。」


 こうして着々と世界の詳細が練られていくのであった。


――一つ目の世界はまさに世界樹に抱えられた無限の根の上に乗った大地広がる世界となった。



「これでよし、と……」


 おそらく元の時間で言えば大体5日ぐらいであろうか、男はホワイトボードを増やし、内容を保存し、新たに書き足し……を繰り返して世界の細部までを指定していった。

一枚のホワイトボードにまとめた内容を綴っていく。


【新しく追加する原理】

・「風」「火」「地」「水」を設け、真に万物はこれらの組み合わせで練られることとする。

・世界樹の根からすべては生み出される。これは生体を含まない。

・作られたものは魔力を引く力を失えば姿を失う。力ある限りその姿は失われない。

・すべてのものは時間の流れとともに差はあれどいつか引く力を失う。


「さすがに簡単すぎただろうか、いやしかし……」


 男が悩むのには訳があった、高い知能を用いればすぐにでも解明されてしまうであろう内容であるが、むしろ解明されることを望んでいるのである。

解明が早ければ利用も早く、使われる期間が長ければ様々な発展を遂げる可能性があるだろうと考えたのだ。


 ただ奥が深ければの話で浅ければある程度で打ち止めとなってしまう。

物理法則を追加ではなく入れ替えということにしたので浅くはないだろうかというのが現状の悩みの種だ。

根幹に当たる部分をあとで弄るのは影響がわからない以上よろしくない。


 ここで決める必要がある。


「他の挙げたワードも実装させないなんてことはしたくない、可能になるように調整しなくては……」


 悩みながら男はペンを走らせ、悩んでは消し、また悩んでは書き足していく。



「地形造成は不要……あとは世界を動かせばいくらかわかるであろう。」


 木の根っこが世界の地盤になるのだ。木の根の広がり方に条件を持たせればこれといって弄る必要はない。地殻、地殻、と考えてきたがそろそろ生物の進化の可能性を持たせなくてはと考え始めた。

最初に世界樹を育てていきそこからさまざまな物質ができていく世界、そこに生物は含んでいないのである。いや正確に言えばきっかけを与えて生物が広がる条件や繁殖する制限さえ考えてしまえばあとは進化できるように細部を考えれば特段問題にはならない。


 そこで根付いた彼らが魔法を使えるように文化的に進化してくれればいいのである。


「これは我儘だろうけどもやはり人型になってくれる方が観察しやすい……夢を再現するのだ、なにか後ろめたいものがあるわけでもあるまい……」

 

 要するに異種族系の実装である。

異種族、種族独自の会話体形を持ち、二足歩行をし、道具を使うことができる知能と器用さを少なからず持つことが共通であろうか。例を挙げるならゴブリンとかエルフとかそういう類だ。

他にも行ってしまえばキメラ、人の形にほかの動物や植物を合成したような類である。


「人の遺伝子をまぜ、それがどの種族と何世代はなれようと交配できるようにすればいいだろうか……いや遺伝子の混ざり方がわからないな……人間の形を遺伝子の理想の目指すべき設計図として混ぜるか……?」


 どういう種族が生まれていくのかは男には正確にはわからないが期待はできる。

うまくいかなければこれに関しては目的なのだから無理やり調整しても問題はない、ということにした。


 この思考によって世界の生物の進化の目標の人体構造は人に近いものになるように仕向けられたのだった。


「さて、これでこの世界の時計を動かし始めても大丈夫だろう  動き出せ我が夢の世界よ」


 後は老人とはいえ子供の時の夢に思いをはせるうちに言ってみたくなっただけである、しかし実際に動き出すとなると興奮が湧き上がってくる。


――こうして男の手によって1つ目の世界が動き出した

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