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4.グラード・ヤーに住む異民族、異種族

①異民族

コ・パーダ人

 グラードヤーの港から海岸線を北上したところにある島国国家である。南西にイ・チン・ウルスグルス帝国と鎌上に出っ張った半島国家イ・ルコ王国を臨む他は周辺を海に囲まれている。

 主として黒目黒髪の人間が住んでいる。独自の政治体制をとっている武断国家。かつては森の民も鉄の民もいたが迫害と混血の果、コ・パーダ人しかいなくなった。この多種多様な混血が背景となり、周辺二国と同じ黒髪黒目主体だが顔付きや身体的特徴が明らかに異なる人種ができた。そのせいかコ・パーダ人が独自の種族であると偏見をもたれる事がある。

 以前は棄民政策により移民したクリュオ森民王国(現・森民共和国)以外では姿を見ることが珍しくグラード・ヤーでは国外追放にされてきた者や、その子孫を稀にみかける程度だった。近年、商船が来るようになり、口教区では姿を良く見かけるようになってきた。


イ・ルコ・ウルス人

 俗にイ・ルコ人と呼ばれる。イ・ルコ王国は、南に国境を隣接する、イ・チ・ウルスグルス帝国と呼称される国家が存在する土地、麗原に、かつて存在した古い王朝の時代からの朝貢国であった。

 一時期、時が経ち自然と独立したが、コ・パーダに攻められ一度滅び、帝国の助けを借りて復興したあとは完全な属国となった。

 王朝が復興した後も帰国せずに居座っている者や、復興後、帝国に逆らい流れ着いた者などの姿を口教区のスラムで見かける。

 彼らの殆どは、帝国の皇帝が神そのものである帝国正教の教えの影響にあるため、グラード・ヤーの神殿の仕事につくことは難しく、傭兵、非合法な売春業、犯罪組織の用心棒などを生業としている者が多い。近年、食料になる植物が豊富で放獣の民が住む森を、乗っ取ろうとして抗争があった。

 イは皇帝の光届くところ、すなわち文明圏を著していて、続く二文字目以降が国名を表す。国名は短いほど良く、三文字以上は朝貢をしている国家である。ちなみにコ・パーダ人のコは夷狄を著す。コ・パ-ダ人が東方蛮族と称されるのも此処からきている。


②異種族

森の民

 尖った耳と整った顔と引き締まった細い体が魅力的な種族。独自の魔術理論と祖霊信仰のようなものを持っている。野蛮人と見られる事もあり、ベジタリアンであるとか、生肉のみしか食べないなどと偏見を持たれたりもする。グラード・ヤーで見かけることは殆ど無い。


放獣の民

 森に暮らす穏やかな種族、動物の体に人間の上半身をつけたような姿の四足族、頭に二本の角と足に蹄を持ち不可視の力を操る角族、獣のような耳と爪と尻尾を持つ有尾族がいる。

 荷役や傭兵などを請け負う(傭兵業につく四足族は自らの尻尾を切断してることで有名だ)四足族以外は、森から出てくることは無い。

 人間の戦火に巻き込まれたり、森の民に追われた者達が流れ着き、いつしかグラード・ヤーに住み着いた。彼らにより、グラード・ヤーの植林事業が進み、また、食用植物も増えた。グラード・ヤーが諸外国と争い兵糧攻めを受けた時に、彼らの植林した木の実で飢えをしのいだ歴史があり、彼らの出入りは自由で租税の義務はない。

 その後、人里の近くで暮らしている内に四足族以外も通貨で利便を得ることをしり、特殊な性癖を持つものに体を提供する者や、角族の特殊な力をもちいて犯罪を犯させる者が出たので、取締りを厳しくしたところ、一人の放獣の民少女が非合法な売春行為をした為、神官たちが投獄(自分の地位や家庭を保つ為にヴェドラの高司祭が惨殺したとも)謎の獄死をしたため、彼らの大規模な反乱が起きた。(第一次口地区暴動)

 その後も、体を売る者や、売り飛ばされる者が多く出たので、放獣の民の出国を制限し、特に危険な力を持つ角族対し、彼らの力の源である角が一定以上伸びると切断する断角が定期的に行われた。

 その後、クリュオ森民共和国(当時は王制の森林王国)領土内にある、森の民の管理する森林地帯で、謎の失火事件が発生し、彼らの森の80%が消失した。当時、反体制勢力だったクリュオ森民共和国側が森の民の協力を取り付ける代わりに結んだ密約により、放獣の民は、自分達が慈しんで育て守ってきた森を追われ、更に多くの放獣の民がグラード・ヤーに流れ着いた。

 結果、グラード・ヤー内の放獣の民は増え続け、余剰食糧を売って、僅かな外貨を稼ぐこともできなくなり、飢える者こそ出ないがギリギリの食生活に追い込まれたので、放獣の民の出入国を完全に制限することになった。再び、グラード・ヤー内で非合法売春をはじめる者も出始めた。


くろがねの民

 現実的で信仰する神をもたない種族。森の民と同じような耳を持ち、その背は洞窟暮らしのせいか低く、みんな手先が器用であり、貴金属や鉱物に目が利く。己の持つ力で、あらゆる困難を乗り越えることを心情としている者が多く筋肉質の体をしてる者が多い。

 頭教区東部住宅地の開発に従事していたり、己の限界を探るため富を稼ぐことに邁進するもの、手先の器用さを見込まれて盗みを生業とする者など、グラード・ヤーでは良く見かける存在である。


 設定はここまで、棄民政策は、昔の事だからファオとか子孫は知らなさそう。放獣の民追放の密約は一般の人は誰も知りません。ここに書かれているということは、これから書く話で使われない設定だということで。

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