子供の命が掛かっているのに喧嘩を売ってもいいんですか?
「それでは失礼します」
そう言って侍女が部屋を出ていった
そりゃそうだ
私、第三王子様に寄生しているクズだもの
・・・とんだ風評被害だと言いたい
いえね私ことジェーンは王国の男爵令嬢だった
家でも学院でも虐められていたね
雑草パワーを舐めるな!(笑)で乗り切った
イジメなんて前世では日常茶飯事だからな
学校でも会社でも
・・・真面目に考えるととんでもない世界だよな
そんなオレを助けたのがお隣の帝国の第三王子様
どうやら毛色の変わったペットが欲しかったようだ
・・・中身が地球生まれの男で、外側が男爵令嬢なのはレアすぎるわな(笑)
まあそんなの第三王子様は知らないけどな
「境遇があまりにも悲惨だから!」
というのは絶対に口実だと思っている
だって
「身体で返せということでいいですかね?」
と言ったら顔が真っ赤だった
絶対に期待していたよね
・・・女言葉で話すとおかまになった気分になるのは秘密だ
せめてチンチンがある男で転生したかったよ
まあ第三王子様だからな
自分から
「身体を差し出せ」
なんて言えないわな
ここは忖度できる元日本人
見事に忖度してやった
夜にお部屋にお邪魔してベッドに寝ころんだよ
いわゆるマグロというやつだね
・・・元男としては男に抱かれるなんてまっぴらだけど恩を返すため一度だけ悪夢を見ることにした(笑)
いや気分はイケメン弁護士?
そう思うと一度くらいはヤってもいいかと思った
だって漫画を見た時に「入れられて楽しいのかね?」と思ったから
「い、いや、そんなことをしなくてもいいからっ!」
第三王子様は焦っていた
おやおかしくね?
シナリオと違うよね
若い男なら据え膳は食いまくるもんだろ?
そんなのでは補完員会から叱られるぞ?
と思ったんだが勘違いに気が付いた
「あ、すみません、恥ずかしがっているところを無理やりするのがお好きなんですね!」
失敗したよ
男というのは肉食系は好きでないからな
あからさますぎるとチン〇ンが立たないもんな
「おやめください・・・」
とか言って顔を羞恥に染める令嬢の方がそそられる
逆にすっ裸になって
「さあばっち来い!」
とかだと逆に立つものも立たない
男というのは以外とデリケートだからな
「うんうんわかりますよ
とりあえず今日は引き下がりますね
お好きにな時に襲ってきてください」
そう言うと
「いや違うから!」
と逆切れされた
どうやら第三王子様は普通の行為では満足しないようだ
「えっ、縛られたり、ナイフで切られるのはちょっと・・・」
そう抗議した
いくら助けて貰って恩があるからといっていくらなんでもそこまでは付き合えん
物事には限度ってものがある
オレに自傷する趣味はないのだよ
そう言うと
「ちげえよ!お前の中では俺は一体どんだけ鬼畜なんだよ!」
と怒鳴られた
「え?さすがに乙女なので初めてがお尻なのはちょっと・・・」
と抗議させて貰った
初心者に鬼畜攻めは厳しすぎね?
やっぱり最初はノーマルな行為がいい
いやそれでも初めては痛くって結構大変らしいけどな
痛くて泣き叫ぶらしい
いくら恩返しとはいえちょっとは優しくして貰いたい気持ちでいっぱいだ
いやたとえ上級者になったとしてもお尻は厳しいでしょうけけど
・・・お便秘の時ならちょっと考えてもいいかもしれませんけどね
「王国の人間は一体なんなんだよ!」
マジで逆切れされました
とまあそんな訳で第三王子様への恩返しは棚上げ中なのです
王子様のチン〇ンの拘束具が解放されるか、裏コードが入力されて本当にケダモノになった時待ちです
そんな訳で第三王子様の離宮でニート中な訳ですが評判は悪いです
ただ飯食いの居候ですから
おかげで侍女も紅茶を持ってきたと思ったらすぐに部屋から出ていきました
・・・この場合、仮の主人である私が退出を許可しないと出ていけないはずなんですけどね
まあ帝国の王族の離宮ですからね
侍女とはいえお貴族様でしょう
おそらく元男爵令嬢の私よりも高位です
一応言っておきますが石鹸は作ってますよ
化粧落としに使えて
鼻の毛穴の黒ずみがとれて
出来たニキビの特効薬として、です
結構貢献していると思うのですがその辺は無視されているようです
いわゆる自分に都合の悪い事はなかったことにするというやつですね
まあ売られた喧嘩は買う主義ですから高値で買いますよ?
侍女とか、お貴族様とか、その使用人とか
・・・もう大量で困ってしまいますね
もちろんすぐに食いつくようなヘマはしません
機会をみて喉元に食いつかないと、です
最小限の努力で最大限の成果を得るのは当然です
それに待つ時間も楽しむのも復讐のだいご味です
<バタン!>
「さあ来てもらおうか!」
侯爵家の執事だという中年男性がノックもせずに部屋に入ってきました
ようやく食いついてきました
さあ楽しい復讐の時間の始まりです