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131 和解…のはずが?


 百三十一話  和解……のはずが?



 マリアから聞いた話によると、マリア父は本国では結構有名な悪魔祓い師……エクソシストらしいのだが。



 家に着いてしばらく。 ベランダで洗濯物を干していると、早速事件が発生。 荒げた声がリビングの方から聞こえてきた。



「おいおい、今度は何事だ!?」



 慌てて階段を駆け降りると、まず視界に入ったのはマリア父の背中。 そしてその先には、額に怒りマークをつけた御白とメリッサが宙に浮かびながら立っていた。



『ちょっとオジサン、なんで私にそんな十字架向けるのかなー?』

『おいそこの異国の者よ。 貴様、妾のコーラを勝手に飲んだな?』



「オーーゥ、マイ、ガッ!!! ノオオオオオオオオ!!!!」



 マリア父はメリッサと御白の姿をみるなり、すぐに悪魔祓いを開始。

 二人へと向けていた十字架に力を込め、聞き取れない言語を呟き出した……のだが。



『ぶー!!! ねぇネコちゃん!! このオジサン、私たちに喧嘩売ってるよ!!!』

『それはお主に向けられておる!! しかしここは妾に譲れ!! コーラを勝手に飲まれた妾の怒りが収まらぬ!!!』



 有名なエクソシストとは。



 メリッサたちの方が一枚……いや、それ以上に上手うわてだったのか、マリア父はあっさりと返り討ちにされてボロボロに。 しかしそれだけでは終わらず、近くに置いてあった御白専用コーラを飲んでしまったんだろうな、御白からも執拗な攻撃を受けていた。



「ノーウェ、ノーウェイ!!!」


『くくく、動けぬじゃろう。 妾の眷属からは逃げられぬぞ。 それにメリッサをも突破できぬ貴様にが、妾に敵うはずがなかろう!!』



 こいつ……本当に強いのか?

 


 オレが遠目でその様子を眺めていると、マリアもオレの隣で口を開けながら固まって見ていることに気づく。



「なぁマリア、マリアのお父さんって本当に……」


「ーー……うん。 マリア、本当にパパが強いのか、自信がなくなった」



 マリアはそう呟くと、ゆっくりとマリア父のもとへ。

 そして学校で習ったのであろう外国人には到底理解できないような言葉を耳元で投げかけたのだった。



「パパ、もしかして……いのなかの、かわず?」


「×××!?」


「ううん、違う。 ×××」


「×××!! ××××!!!」


「え」



 一体どんな会話を繰り広げているんだ。

 


 オレは話が終わるのをじっと待機。

 しばらくすると、マリアが不安そうな表情をしながらオレのもとへと戻ってきた。



「どうしたマリア。 表情が冴えないけど」


「うん。 どうしよう良樹」


「ん?」


「パパが、良樹には感謝してるけど、ここじゃ修行にならないから、国に戻りなさいって」


「え?」


「パパが、直々にマリアの修行をするから、一緒に帰るって」



 ーー……は?



「はあああああああああ!?!?!?」




お読みいただきましてありがとうございます!

お久しぶりです! 129・130話、少し台詞追加等、書き直しました!(内容は変わってません)

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