表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴブリンクロニクル Ⅰ  作者: 冨浦伝十郎
Chapter2  帝都のゴブリン
76/438

繰り返す命

                                   ・



 そうだ。 EC (イベントキャラ)は死んでも(殺されても)また登場して来る。

でも、それは俺達プレイヤーが聖堂(ドーム)で復活するのとは根本的に異なる。

彼らは自分が ”死んだ” (殺された)ことを覚えていない。

”イベント” 前の状態に戻って現れるのだ。


 勿論こちらの顔など覚えていない。

「…また貴様か」 とか、 「この前のようにはいかんぞ」 とは言わない。

そして初めから同じイベントが繰り返されるのだ。

あたかも何度も再生される動画サイトのクリップのように。

アンティークなジュークボックスの中のレコードのように。


 定まった舞台を繰り返し演じる役者。

限定された時間をループし続ける存在。 それがECだ。

・・・俺が今まで知るFQではそうだった。

しかし、このADサーバーではイベントに登場するNPCが妙に人間臭い(・・・・)

というよりPCである俺のアバターと同等の存在であるとしか思えないのだ。

( もうNPCは ”Not Persona Copy” の省略語にした方がいいんじゃないか )

”人造人格” とでも云えばいいのか。  デジタルのホムンクルス。

TFは in electro にペルソナを合成できるのかもしれない。


 ・・・彼らもまた従来通りループする(リセットされる)のか ?




 今夜はそれを確かめる為の ”仕込み” をして回るつもりだ。

最初に会った "兄貴" 達二人連れとはバトルにならなかった処か施しを受けた。

次に会った ”誘拐団” 一味は親玉を残して討伐した。

・・・もう一件行く。

( 今度は”戦争”だ )



 吟味した装備を整えると 俺は再び鐘楼から飛び降りた。

初回は結構な衝撃を感じたが、今回は殆ど感じない。

というか もう怖くない。

軒まで降りることなく棟から直接大路に跳ぶ。 キモチイイ。

映画で見た”黒衣の未亡人(ブラックウィドウ)” のように着地した。 キマッタ !



 夜も更けて来たので屋根には上がらずにそのまま通りを走る。

もう少女を抱えていないので全力で走れる。 常人の目には留まるまい。

まさに白黒だった頃のディズニーのアニメキャラのダッシュのようだ。


 文字通り飛ぶように(・・・・・)走りながら俺はふと考えた。




  ( オレのコレは初めてだよな ?? )









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ