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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

Echo

作者: 曲尾 仁庵

 私は天才だ

(その辺のゴミ屑くらいには)


 私には価値がある

(わたゴミに絡まる髪の毛くらいには)


 私の代わりはいない

(カラーボックスの予備のネジくらいには)


 私には無限の可能性がある

(川底の石の裏に隠れた虫ケラくらいには)




 未来は希望にあふれ

(こぼれ落ちて消えた)


 愛は遍く世界を照らし

(濃く影を落とす)


 あなたと出会い

(別れが始まる)


 私はここにいる

(どこに?)




 語り合おう

(耳を塞いで)


 世界を見渡し

(何も見えない)


 幸せに向かって

(動かぬ足は)


 歩いていこう

(とうに朽ちた)




 私は――

(誰?)


 私には――

(何もない)


 私の――

(代替可能性は何パーセント?)


 私には――!

(成し遂げたものの一つもない残骸)




 甘い声で

(取り繕って)


 笑みを浮かべ

(イミテーション)


 手を取って

(鏡越しに)


 踊る

(独り)




 私は

(私から)


 永遠に

(逃げられない)


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― 新着の感想 ―
[良い点] 地の文だけ読むか、()内だけ読むか、一度に両方読むかで、雰囲気が変わって素敵だなと思いました。一石三鳥ですね。
[一言] ( −ω−)人(−ω− ) だとしても だからこそ
[一言] そうそう、こんな感覚ありますよね。 年取るほど自分をごまかして真実から目をそらすのがうまくなるんですけど、それが虚飾でしかないってことは、けっこう知ってるような。 そういうとこを見つめると…
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