異世界人、ネズミーシーへ行く
第65部分 異世界人、ネズミーシーへ行く
朝早く起こされ、電車に乗ってネズミーランドに到着した。
「みんなー、ココがネズミーランドだ、すごいだろ」と俺、
ちなみに俺も初めて来ている。昨日ネットの攻略サイトでネズミーランドの立ち回り方法について確認してきている。ファーストチケットを効率よく取得するのがカギらしい。
「すごく大きくて、素敵なお城が見えます」とヤシロ、目が輝いている。
「たしかに、お城がありまね。と言うことは王様もいるのですね」とスザンナ、
「とりあえず、お金を払って国境を越えよう」と俺、
ゲート前で5人分のチケットを買い、ゲートを越えることにする。
「おまえたち、武器を持っていると衛兵に拘束されるから気をつけろ」と俺、
「あっ」とスザンナ、ポケットからバタフライナイフを出すと、自分のアイテムボックスに収納した。まったく危ないやつだ。
「すいません」
「スザンナのせいで牢獄に入るところだったな、気をつけてくれなければこまる」
と少し意地悪する。普段からバタフライナイフをポケットに入れているスザンナもどうかしている。
「では入国税を払ったので入るぞ」
「ミチル、他の人たちなんか走ってますけど、私達は走らなくてよいのでしょうか」とヤシロ
「ヤシロ、”郷に入れば郷に従え”俺たちもはしるぞ!」
「まずはあの乗り物に乗るぞ、列ぶぞ」と俺、
「すごい熱気です。もうこんなに列が」とヤシロ、
「ヤシロ、つぎが俺たちの番だ」
「なんか、私あの乗り物に乗るのが恐ろしくなってきました」
「大丈夫だ、あんな小さい子供でも乗っている」
「そ、そうですね」
”ギューンキキ”と乗り物が到着した。
「よし乗るぞ」
「上のバーを下ろしてロックしてください」と係員、
「ヤシロ、上のバーを下ろすぞ」
「あっはい」
”グぐぐ”とバーを下ろす。
「こ、このバーう、動きません。いざと言うときに逃げれなくなります。大丈夫なのでしょうか”ガコガコ”」とヤシロ、
「ヤシロのようなやつが暴れだして怪我しないようになっている安心しろ」
「は、はい。ハアハアハア」
「ヤシロ、なんか息あらいけど大丈夫か」
「大丈夫です」
「それでは、発射します。いってらっしゃーい」と係員、
「いって来まーす」とヤシロ、
「ヤシロ、恥ずかしいから答えないでよろしい」
「そ、そうなんですね」
”ゴゴゴッゴッゴ”と乗り物が動き出した。
「こ、これ動いてます」
「そうだな」
「上ってます。馬がどこかで引っ張っているのでしょうか、見えません」とヤシロ、
「電気の力だろうな」
「電気ですか」
乗り物が頂点に達し”ガタン”と言う音と共に急加速し始めた。
「落ちる、ギョエーし、しヌウ」とヤシロ、
「ヤシロ、死なないから安心しろ、わざと怖いように作ってある」
「ひヒヒ、うわー」
「何かあっちのほうでなにか始まるようです。私たちも見物しましょう」とスザンナ、
「お昼のパレードのようだな、これは見た方がいいらしい」と俺、イベント情報は予習済みだ。
「わあ、お姫さまです。素敵なドレスですね。あ、私の方を見て手をふりました」とヤシロ、お前はメルヘンなやつだなあ。
「隣の王子様がイケメンです、格好いいです」とスザンナ、
「ミチル、あれは魔獣か」とアレックス、
「アレックス、あれは着ぐるみだ。中にヒュームが入っている。魔獣では無い」
「そうか、安心した」
「パレードをバックに写真を撮ってやろう、そこに並べ」
アレックス、ユリ、スザンナ、ヤシロが横に並んだ。
”パシャリ”と撮った。
「ほれ、綺麗に撮れたな」と言いながら写真の画像を見せる。
「なんか変な顔で写ってしまったです」とヤシロ、
「私も、なんか変な笑顔になってます」とスザンナ、
「いや、いつものお前らの顔だ、普通だぞ」
「そんなこと無いです、もう」とヤシロ、
少し怒ったようだ。
「ミチル、あれは何ですか?、あの子供が持って食べているものです」とスザンナ、
「スザンナ、どうやらアレはあそこの売店で売っている食べ物のようです、見てきましょう」とヤシロ、
ダッと走って行き、売店の前で俺を手招きしている。
面倒なやつらだ。
「どうした、キャラメルポップコーンか、美味そうだな」と俺、だがケース付き1800円の表示を見て買う気が失せた。高すぎだ。
「ミチル、これ美味しそうです」とヤシロ、
「これは研究する必要がありそうです」とスザンナ、2人して俺とポップコーンを交互に見ている。
「しょうがない、買ってやるか、アレックスとユリも買うか?」
アレックスとユリもウンウンとうなづいている。ペットボトルのジュースとホルダーも買ってやることにする。俺の財布から1万円消えた。
「4人もいると、ガツンとくる価格設定だな」と俺、
「お兄ちゃんありがとう、コレ可愛いな」とユリ、ポップコーンの入れ物を眺めている。
「ミチル、これ美味しいです」とヤシロ、ポップコーンを口いっぱいに入れてムシャムシャ食べている。
「この水筒は軽くてすごいですね」とスザンナ、見るところが違うな。
「ペットボトルと言う物だ、洗えば繰り返し使えるぞ」と俺、まあ貧乏臭いがな。
「ミチル、大切にします」とスザンナ、
「ミチル暗くなってきたな、もうそろそろ帰るのか」とアレックス、
「そうだな、あと1時間くらいで夜のパレードと花火が上がって終わりかな」と俺、
「夜のパレードかあ」とヤシロ、
「それはぜひ見なくてはいけません」とスザンナ、
「せっかく来たんだ、これがこの国のメインイベントらしい、しっかり見物しよう。その前に飯でも食おうか」と俺、
「お腹がすきました」とアレックス、
「あそこのレストランで食べるぞ」
キャラクター色の強いレストランに入る。
「みんな、これでいいな」とお子様ランチみたいな定食を頼んだ。
「お待たせしました」と店員が食事をもってきた。
「おお、これはすごいな」キャラクターの強さに驚く。
「わあ、食べるのがもったいないくらいカワイイですね」とヤシロ、
「うまそうだな、食べよう」とアレックス、
「結構うまいな」と俺、
「おしいよ、これ」とユリ、
みんな喜んでくれる。来てよかったな。
レストランを出る。
「夜のパレードが始まるみたいです」とヤシロ、
「ミチル、いきましょう」とスザンナ、
おまえら元気いいな。
「そこが見物しやすそうだ」と俺、少し離れたところを指さした。
「もって前でみないとダメです」とヤシロ、
「わあ、お姫様がたくさんいます。ドレスが素敵です」とヤシロ、それはさっきも聞いたぞ。
「王子様がイケメンぞろいです」とヤシロ、
”ドン””ドン””パラパラ”と夜空に花火が上がった。
「ミチル、攻撃だ。逃げよう!」とアレックス、
「ちがう、アレは花火だ、見て楽しむものなんだ」
「そ、そうなのか。すごい音だな」とアレックス
俺たちはその後、ネズミーランドをヘトヘトの限界になるまで堪能した。
ジェットコースターのような乗り物が苦手なヤシロは顔が引きつるほど恐怖していたのがとても面白かった。
「ヤシロは乗り物が苦手だな」と俺、
「あんなの無理です、怖すぎます、フー」とヤシロ、
「すごく、楽しいね。もう一回乗ろう」とユリ、
「あれが、宇宙ですか、初めて見ました」とスザンナ、
まあ、ある意味、合っているが、ある意味間違いだ。
「もうそろそろ閉門の時間だ、土産でも買って帰るか」と俺、
「立派なお城に綺麗なお姫様、パレードが凄く綺麗で、お空に花のような火花が沢山、本当に夢の国でした、素敵な国です」とヤシロ、
売店まで移動した。
「そうだな、一人2つまで買ってもよし、レンとベンのお土産は俺が買う」
と言うと、みんなキャラクターのぬいぐるみ1つ、お菓子を1つ持ってきた。
俺も、留守番している仲間用にぬいぐるみと大きなお菓子を3つ買うことにする。
「ミチル、そのぬいぐるみは無いかと」とスザンナ、俺がテキトーに選んだぬいぐるみを指さしている。
「なんで?なんでも良いだろ、どれも同じに見えるが」と俺、
「違います、私が選びます」とスザンナに怒られた。
ぬいぐるみの選び方なんて、よく分からんな。
みんながカゴに入れた商品をレジで精算する。けっこう値段が高い。
お店を出て、出入り口のゲートからネズミーランドの外に出た。
「ミチル、私が入手したこの地図には、ネズミーランドの隣にもうひとつ別の国があるようです」
「そっ、そうか知らんな、なんかの勘違いだろ」と俺、
こいつ気づきやがったな。
「それは、ネズミーシーと言う別の国で、同じくらい楽しいところみたいです」とユリ、
ユリおまえ余計なこと言うな!しらばっくれてたんだから。
「な、なんですとー、それでは明日はそちらの国にも入国して調査をしなくていけませんね」とスザンナ、
「ち、ちょっと待って、もう十分だろ。今日、沢山乗り物にも乗ったし、ショーも沢山見た。お土産や、ぬいぐるみだって買ったろ」と俺、
「ミチル、さては面倒になりましたね」とスザンナ、
ばれたか。
「ミチルはなんか途中から疲れて、調査をサボっていました」とヤシロ、
あれだけ歩けば、ふつうスタミナが切れるよね。
「ミチルは楽しくなかったんでしょうか、残念です」とヤシロ、
「これは仕事です」とスザンナ、
ちがうだろ。
「まあ、楽しかったけどさあ。さすがに朝から夜までだと疲れた、少し頭も痛いくらいだ」と俺、
「ミチル、大丈夫です。MP回復ポーションとハイポーションさえ飲んで寝れば朝までには全て回復します」とアレックス、
アレックス、おまえもか?そう言う問題じゃないんだ。
「じゃ、じゃあ分かった。明日は、おれは少し用事がある。おれの母親と行けば良い、なんか今日の朝おれの母親も行きたがっていた感じがしたから、誘えば行くと思う」
「それは良いですね、お母様となら安心です」とヤシロ、
「決まりだな」とアレックス、
「決まりましたです」とスザンナ、
「明日は、ネズミーシーかあ、たのしみだなあ」とユリ、
お前ら、本当に行くのか。
家に帰り、母さんに話すと行きたいとのこと。
「明日は母さんと楽しんでこい」そう言うと、一人に1万円ずつ渡しておいた。
まあ足りるだろ。母さんには6万円ほど渡したが、母さんも金は持っているので問題なかろう。
翌日、寝ている俺を放置して、ユリのテレポートでネズミーランドの前まで行くと、隣のネズミーシーに移動し、無事に中に入れたみたいだ。母が携帯で知らせてきた。
俺は、一日かけてシナリオを精査し、仮想通貨について少し調べた。
この段取りで大丈夫だ、最悪はユリのテレポートで逃げれば良い。
あいつらの弱みはこちらが握っていることを伝えておけば、保険になる。
さあ、いよいよ明日だ。
俺は明日の一日だけは復讐の鬼になろう。そう心に決めた。




