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休日の過ごし方

第59部分 休日の過ごし方


ふう、ユリと話をして、明日からユパンに瞑想を教わるように、説得してきた。

難しい話はせず、自分の心をコントロールできるようになってから、大魔道士の試練を受けるようにした方が良いとユパンからアドバイスをもらったと言っておいた。

ユパンにはユリの過去を説明し、母親達に虐待され生き埋めにさられているところを助けた話までしておいた。

ユパンは苦労人で人格者だ。俺なんかよりもずっと良いアドバイスをユリにしてくれると期待している。


朝飯も食べたし、今日はなにをしようか、そうだスザンナに頼みたいことがあったんだ。工房に移動しよう。


”トントン”「スザンナ、俺だ、入っても良いか?」

「大丈夫です。どうぞ」

スザンナはいつも通り、工房で本を読んでいた。マイスターのレシピ本だ。

「スザンナ、スザンナのスキルで、アイテム魔改造ってあるけどあれはどんなスキルなんだ?」

「ああ、あのスキルのことですか、全然使えません。完成した装備の色や装飾、形を少し変えるだけで、防御力とかはそのままの実益が無いスキルでした。なんであんなスキルあるんでしょうね。意味ないです」とスザンナ、

それは違うぞ、言ってやらねば。

「スザンナ、デザインは重要だ。俺がいた国では、購入した理由の7割から9割がデザインで選んだと言う理由だ。デザインはバカに出来ないぞ」と俺、

「まあ、クーランラさんみたいに、”もっと可愛いデザインが良い”とか言う人もいますからね」

「それでさあ、スザンナもマイスターになったんだし、俺の槍と、盾なんだけど性能良い物にグレードアップできないかな」

「盾も槍もいま使っている物よりも重たくなりますが、大丈夫ですか?」とスザンナ、

「重たくなるのか、ではやめとくかな」

「では、今度、ロイヤルガードになるヤシロ用の武器と防具を頼む」

「そうですね、それは作っておきましょう」

「金はいるか?」

「素材はあるので、不要です」

「そうか、ではな」と俺、スザンナの工房を後にする。


キッチンに行き、こないだ採ってきた生ハチミツの瓶を1つ取り出した。

「ジーナ、これミミンのところに持っていってやるから」

「はい、分かりました。よろしくお伝えください」とジーナ、

ヤシロはどこだ、庭では無いな。

「ヤシロ!!」と2階に向かって叫ぶと、

「ハーイ」と返事だ。自分の部屋にいたようだ。2階から降りてくる。

「ヤシロ、いまから勇者のマーベリックに挨拶に行くぞ」

「はい、分かりました。行きましょう」とヤシロ、なんかやる気を見せている。

ミミン石鹸店は営業日だよな。休みになっているのは俺たちだけだ。


おっ、マーベリックがいた。

「マーベリック、ちょっと良いか?」

「ミチル、どうしました?」

「マーベリックのパーティメンバーにこのヤシロを推したい。今、レベルアップ中だが、血統ジョブのロイヤルガードに成れる者でレアスキル持ちでもある。どうかな」と俺、

「ロイヤルガードですか?、それはすごい、お願いします」とマーベリック、

「ヤシロ、OKだってよ。よかったな」

「良かったです。マーベリック様、ありがとうございます」

「ヤシロ、俺たちは仲間だ、呼び捨てで良い、これはミチルの仲間の共通ルールだ。こちらからもよろしくな、ヤシロ」とマーベリックがヤシロに手を差し出した。

「よろしくです。フフフ」とヤシロ、なんか顔が赤いな。まさか、

「ヤシロ、あそこにいるのがルミナで、マーベリックの婚約者だからな」と俺

「婚約者」とヤシロ、手をマーベリックから離すと引っ込めた。

「そんなにあせらなくて良い、あっちの少年がパンクで、あと魔法使いのクーランラ、ドラゴンベインのザビスと言う仲間がいる、いま5人だが、ヤシロを入れて6人になる」

「わたくしが、最後のメンバーだったんですね」とヤシロ、

「ミチル、クーランラは昨日で魔法使いから魔導師に成ることができました」とマーベリック、

「ほう、そうか早いな。マーベリックの節約レベルアップ(大)が効くからな」

「そうです。あれは凄いスキルですね」

「マーベリックはずるいよ、俺たちの良いスキル全部身につけちゃってもう最強じゃねえかよ」

「ハハハ、すいません」とマーベリック、

「これ、こないだ森で採った生ハチミツだ。とても美味しいからこちらの家でも食べてみてくれ。商売の邪魔になりそうだ、これで失礼する」

俺と、ヤシロがミミン石鹸店を出る。ヤシロが後ろを振り返り、マーベリックをチラリと見た。


「ヤシロ、マーベリックに惚れるなよ、さっきも言ったがルミナって言う彼女がいるから面倒なことになる」と俺、

「すごくイケメンでしたね。驚きました」とヤシロ、

「アレックスの息子だが、皇帝の血を引いているようだ。勇者は血統ジョブなんだ。初めから他のヤツとは何か違ってたな、ベンが剣術を教えたが、そのセンスといったら群を抜いていた。やつは本物の勇者だ」

「そうなんですか」とヤシロ、

「今日はこれからどうするんだ?」

「街に少し必要な物を買いに行きます。あとギルドで預金しようかな」とヤシロ、

「ほうそれは良いな、買い物なら俺も後で行くから一緒に行こう、街は結構物騒なんだ」

それから、俺とヤシロは家に戻り、リュックを持つと、街へ買い物を済ませた。


自分の部屋でさっき街で購入した、新しいランタンに自作した蜜蝋のロウソクを入れて火を付けてみる。おお、いいな、ロウソクの光も悪くない。カレーの材料は棚の上に置いておく。

俺は携帯端末のライトや懐中電灯を使うが、人前ではランタンを使っている。それにランタンの優しい光の良さもある。

そう言えば、こないだ盗賊から回収した家具や本、調度品、絵なんかをアイテムボックスに入れっぱなしだった。出してみよう。

”アイテムボックスオープン”とスキルでボックスを出すと、それらの物を取り出した。

チェストはこの壁に、棚はここだな。本棚はこっちの壁に置こう。

おお、俺の部屋も豪勢になったぜ、絵も飾ろう。釘とハンマーがいるな。


工房のスザンナからハンマーと釘を借りてくると、スザンナも付いてきた。

「ミチル、なにするんですか?私がやりますよ」とスザンナ、

「絵を飾るんだ」と俺、

「ここに釘を斜めに打ってくれ」

”ドンドンドン”とスザンナ釘を打つ。その音を聞いた暇なやつらがやってきた。

ベン、ユリ、ヤシロ、ジーナ、アレックスだ。ユパンもゆっくりと後からきた。

「ミチル、なにしてる」とベン、

「絵を飾っているんだ」とベン達にも同じように説明する。

「本もあるじゃないか」とベンが見つけた。

「こないだ盗賊から回収した物だ、俺の部屋も豪華になったろ。読みたい本があれば、持って行って読めば良い。キチンと返却するように」と俺、

「そこの余った、絵や、装飾品はみんなで分けてくれ」

「レンがいないな、どうした?」

「レンはミミン石鹸店に手伝いに行っています」とユリ、

「へえ、そうなんだ」

「じゃあ、レンにはその絵をあげることにしよう」と俺、綺麗な魚の絵だ。だれもほしがらないだろう。

「じゃあ、わたしコレ」とスザンナ、変な形の置物を手に取った。

「私はコレにしよう」とベン、引き出しが付いた本立てのような家具だ。

ジーナは本棚に入っている本を取り出し読んでいる。

「ジーナ、それ何の本だ」

「料理の本ですね、面白いです」とジーナ、

「それ借りていって読んで良いぞ、読み終わったら戻してくれ、本は共有物だ」

「じゃあ、これとこの本借ります」

みんなが俺の部屋から出て行って、あまった物をかたづけた。


もうすぐ昼だな、キッチンに移動する。

カレーを作ろうと思い、材料を買ってきたのだ。

まず、こないだの手順でルーを作る。それにリンゴ、ハチミツを少し追加だ。

でこれで味がどうなるんだ。

作ったカレールーの味を確認する。

おお、これはもうカレーそのものだ。こないだ作成したカレーみたいな物ではない。

ドラゴンの肉を取り出して、食べ易いサイズに切る。野菜も切った。

大きな鍋に水を入れて火にかけ、フライパンで、肉と野菜を炒めておく。

よーく煮込んでアク取りしたら、カレールーの投入だ。

良い香辛料の香りがしてきた、カレーの匂い。家での事を思い浮かべた。お母さんが作ってくれた、カレーの味を思い出す。母さんも俺が美味しく食べてくれることを思い浮かべながら料理をしていたのだろうか?、それともただ淡々と料理をしていたのかな。

俺はたまにしか料理をしないから楽しんで出来るけど、毎日、毎回だと疲れてしまうだろう。

グツグツと煮えてきた。火を消さないと焦げるな。コンロの薪を横に避けて火を小さくする。


キッチンにユリが入ってきた。

「お昼ご飯、もしかしてカレー?」とユリ、

「カレーだ。米がないからライスじゃないのが残念だな」と俺、

「こないだ、市場でコメに似た物みたよ」とユリ、

「なにい、よし、今から行って買ってこよう」

「ジーナ、それ見といて」とジーナに鍋を見ているようにお願いする。

「袋だ、袋がいるな」キッチンにあった布袋を一つ持つ、

「ユリ、そのコメみたいない物をみたところまでテレポートだ」と言いながら、庭に移動する。

「”テレフィールド”」とユリ、市場に移動する。

「あれ、コメじゃないの?」とユリ、

「コメかも」近づいて見てみる。なんか薄汚れている気がする。でもコメのようだ。

これってなんて言うんだっけな。玄米だな、多分。携帯端末で玄米を調べる。コメよりも2倍の水で炊くのか。

「すいません、これ5杯ください」とその店のおばちゃんに声をかける。

「銀貨2枚だよ」銀貨を2枚渡した。

「これ、どんな風に料理すれば良いんですか」

「豆とかと同じだね、肉や野菜と一緒に煮込んだりするのさ」とおばちゃん、

「豆と同じ、なるほど」

「ユリ、帰るぞ」と言うと、家にテレポートで戻ってきた。


速攻で、コメを鍋に入れて米を研ぐ、水を指2本分上に入れて強火で鍋を沸騰させた。

時間を計測し、沸騰たしか30分ぐらいだよな。といって鍋を火から外して蒸らした。

15分くらい待つことにする。

もう、そろそろだろ、鍋の蓋を開けるとユリと2人でのぞき込んだ。

「ご飯だ、飯だライスだ」と俺、

「白くない、けどゴハンぽい」とユリ、

大きなスプーンで、ごはんに空気を入れ、少し食べて見る。ボソボソ感はあるが、まずくは無いな。イケてる、よし喰うぞ。

「みんなー、お昼ごはんだぞー」と大きな声で、みんなを呼んだ。

きっと、みんなは俺が作ったカレーライスの味に驚くだろう。

食べてもいないのに、すでに嬉しくなった。

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