ダンジョンでの戦闘方法が間違っているだろうか
第56部分 ダンジョンでの戦闘方法が間違っているだろうか
スザンナから装備を受け取り、仲間全員に配布した。
スザンナもマイスターになり黒竜革の装備が作れるようになったとかで、大量に確保している黒竜の革で装備を作ってもらったのだ。
3人の弓にスキルカードを結合し、レン、ルミナ、パンクに渡す。
それと同時に使わなくなった装備は回収しておく。まあ、そのうちリサイクルするかもしれない。
マーベリックのパーティ編成も順調のようだ。
竜騎士ザビスとも再会でき、俺の提案したドラゴンベインのアンロックとの交換条件で、1年間の拘束期間で勇者パーティへの参加と、マーベリックの訓練をしてもらうことになった。1年後、ザビスはパーティーを続けるのも去るのも自由とした。
皇帝に依頼した人員の補充だが、貴族から志願者がいなかったことに皇帝が大変激怒したと言うことを男爵から聞いた。
皇帝からの命令でやる気の無い者にこられても困るから、男爵を通じて皇帝にはやんわりと断った。
最近、目的を見失っていたが、最優先の目的であるユリのレベルアップをする。
そして、前回挑戦し、面倒になって攻略を諦めたダンジョンにもう一度潜ってみようと思う。
フルメンバーでパーティを組み、ユパンとジーナは留守番だ。ダンジョン前までテレポートで移動してきた。
①ベン ドラゴンベイン LV19
②アレックス チャンピオン LV20
③スザンナ マイスター LV1
④ミチル ジャンクヒーロー LV41
⑤ユリ 魔道士 LV22
⑥レン シノビ LV19
入り口の衛兵に金を払い、ダンジョンの中に入る。
やっぱりダンジョンの空気はよどんでるなあ。
このダンジョンは60階ぐらいまで攻略されているらしい。攻略マップも前回来た時に購入してある。
「では、ドンドン進もう」と俺、
「レン、雑魚の魔獣は無視で、Cランクぐらいがいる階層まで行ってみよう」
「はい、ニャ」とレン、俺は地図を見ながら、最短距離で下の階層に進むルートを選択していくことにする。
「魔獣が弱すぎるな、いま何階層目だ?」とベン、たしかに雑魚しかいない。
「いま、20階層目だな、まだまだ行けそうだ」と俺、
「魔獣ニャ、”ジゴクグモ”ニャンよ」とレンが正面を指さした。たしかに何かいるな、暗くてよく見えない。
「ユリ、ファイヤボール打ってみて」と俺、
”ボフボボボボ”と音を出してファイヤボールが魔獣に向かって飛んで行く、”ボン”と言う音と共にはじけて、魔獣に火が付いた。
「たしかにジゴクグモだな」たしかドロップアイテムはジゴクグモの糸のはずだ。
”ギギギギッグギ”と言いながら俺たちに向かってきた。ベンがダッシュして間合いをつめる。両手剣でなぎ払う。魔獣は真っ二つになり死体となって転がって消えた。
後には、ジゴクグモの糸と、キラッとなにか光る物が落ちている。
「何か落ちてるニャンな」とレン、レンは目が良い、猫耳族なので暗い所でもよく見える。
「それスキルカードじゃないですか」とスザンナ、拾い上げた。
「これなんでしょう、クモの巣の絵が描いてあります」と言いながら、アイテムボックスからスキルカードの本と取り出し調べ始めた。
「”スロウ効果”を付与できるみたいです。これはラッキーです。金貨80枚の価値があるようです」とスザンナ、
「おう、それは良かったな。無くさないように保管してくれ」と俺、
おそらくマイスターの”レアドロップ増”のパッシブスキルが有効になっているんだろうな。
「もっと階層を進めるぞ」と俺、地図を見ながら、ルートを指示する。
「あれが次の階層へ続く階段だな、あそこに冒険者が何人かいるぞ」と俺、
ダンジョンで冒険者をはよく会うが、みんなお互いに警戒している。
ダンジョンでの冒険者同士の殺し合いや、盗賊なんかとの戦いは時々あるらしい。人間相手の戦闘は正直、面倒臭い。わざわざ遠回りして階段に向かった。
なんか怪我を治療しているように見える。
大変そうだが、自己責任だろう俺たちは冒険を仕事にしている。
「すいません、そちらの方」と冒険者から声をかけられた、冒険者ギルドで何回か見た気がするな。と思った。
「なんですか?」と俺、少しだけ近づく。魔道士が怪我しているようだ。
「魔道士が怪我してこまっています。助けてもらえないでしょうか?」と冒険者、
「そうか、では助けてやろう”ゴッドハンド”」と大きな声で言って、マルチリペアをかけて治療してやる。
「ありがとうございます」と冒険者、
「テレポートは使えそうか?」と一応確認しておく、
「大丈夫です」と魔道士、ポーションを飲み回復している。
良いアイデアをおもいついた。
「君らはどの階層まで攻略した?俺たちはAランクの冒険者なんだが、魔獣が弱すぎる。面倒なので、テレポートしたいのだが協力してもらえないか?」と俺、
「もちろん大丈夫です。ぼくらはBランクですが、50階層まで行っていますのでお手伝いできます」と冒険者、
「おお、助かる。それではどうしようか安全の為に一端外に出ようか?」と俺、
「そうですね。そうしましょう。では”テレ・ダンジョン”」と冒険者が消えた。
「ユリ、俺たちもダンジョンから出よう」
「分かりました”テレダンジョン”」とユリが詠唱して、俺たちも外に出た。
先ほどの冒険者に声をかける。
「では行こう、こちらの枠1名空けるから魔道士だけパーティに入って50階に行ってもらいたいが大丈夫か?」と俺、パーティからスザンナを外し、冒険者の魔道士を入れた。
「了解です。ではいきましょう”テレ・ダンジョン”」と冒険者、
どうやらここが、50階層のようだ。少し歩いて戻ることにする。ユリが場所を覚えれば良いだけだ。
「ではユリ、外に出てくれ」と俺、ユリが外にテレポートした。
地上ではスザンナが待っていたので、冒険者を外し、スザンナをパーティに入れた。
「面倒が省けて助かったよ」と俺、
「とんでもありません、こちらこそ助けていただきありがとうございました」と冒険者、
「ちなみに、50階層には魔獣は何がいる?」と俺、
「そうですね。ミノタウロス、レッサードラゴン、ミスリルスライム、イビルスネークですね。あまり数はでませんが」と冒険者、
強くもなく弱くも無くて丁度良いな、これでレベルアップがはかどりそうだ。
「昼飯を食べたら、50階から再スタートだな。飯にしよう」と俺、
ダンジョン前には冒険者目当ての屋台が店をだしている。俺たちは美味そうな店を物色し始めた。
「ミチル、あの鉄板でジュウジュウって自分で焼いて食べるのおいしそうニャ」とレン、
レンの尻尾がバタバタ揺れている。あの店か、あれはどう見ても焼き肉だな。冒険者達が自分達のテーブルの中央にある鉄板で肉を食べながら酒を飲んでいる。
あれは美味そうだ。
「よし、あの店にしよう」と俺、仲間のみんなも問題ないようだ。
店員に案内され、テーブルに座るとテーブル中央の七輪のような物の上に鉄板が置かれた。
「ご注文はどうしますか?」と店員、
「6人前ってあるか?、それと飲み物だな」と俺、
「飲み物は当店オリジナルの冷えた酒になります」と店員、
まあ良いか、
「ではそれを5杯頼む、ユリは水だな」
しばらくすると、色んな種類の肉が運ばれてきた。タレも3種類ほど有る。
「ではカンパーイ」と俺、何に乾杯したのかよく分からんが生きてることに乾杯しておく。
”ゴクゴク”と冷たい酒を飲み込んだ、
「クハー美味いな」フルーツの酒のようだ、さっぱりした後味だ。
「この酒がおいしいですね」とスザンナ、スザンナはドワーフだけあって酒にうるさい。
「では、肉を焼くか」と肉を焼き始める。ちなみに俺はよく焼いた肉が好きだ。
みんな、自分で焼いてドンドン食い始めた。
「アレックス、ちょとまてそれ俺が焼いていた肉だぞ、おれはよく焼いた肉が好きなんだ自分で焼いた肉だけ食うように」とアレックスを注意した。
アレックスは体が大きいだけあってよく食べる。
「美味いなこの肉」と俺、
「美味しいニャンね、肉」とレン、レンはほとんど軽く炙ったくらいの半生のような肉を食っている。
「レン、もっとよく焼いて食わないとお腹いたくなるんだぞ」と俺、
「そうニャンかあ、生でも平気ニャンよ」とレン、猫耳族はそうかもしれん。
なんか納得した。
”ゴクゴクゴク”クハー酒が美味い。店員を呼ぶ。
「肉をそうだな、あと3人前追加で、酒をもう1杯くれ」と俺、
「私も、酒ください」とベン、
「私も」とスザンナ、
「私も、私も」とユリ以外が結局全員酒をおかわりした。ユリは水を飲んでいる。お酒は大人になってからだぞ。
”ジュウジュウ”肉を焼き、ドンドン食って、ガンガン酒を飲んでいると、頭がクラクラしてきた。この酒もしかして強いのか、しまった。
今日はもう魔獣狩りは出来そうにない。
「俺もう酔っ払っちまった、かも」と俺が言うと、
「私もです」とベン、
「何いってんすか、まだまだ飲めますよ、ヒック」とスザンナ、かなり酔っ払っている。
これはもう昼飯どころじゃないな、これはもう飲み会だ。
それからしばらく肉を喰い、酒を飲んだ。
店員に金を払い、ユリにテレポートを頼んだところまでは覚えていたが、気がついたら装備を付けたまま、家のベッドで寝ていた。
何してんだ俺たち。
全然レベルアップしてねえ。




