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マイスターのスザンナ

第52部分 マイスターのスザンナ


”ドンドン”とノックの音、まだ外が明るくなったばかりだぞ、誰だよ。

「ミチル、スザンナです。ドアを開けても良いですか?」

「ああ、空いてる」と俺、寝ながらシャツを着た。

「ミチル、今日です。試験です。」とスザンナ、目が血走っている感じだ。

「そうだな、朝だろ行くのは」

「そうです、今が朝です」

「早すぎるだろ、普通9時とか10時に行けばいいだろう、何時とか言われたのか?」

「それは無いです、でも」とスザンナ、

「まあ、朝飯食って、それから行こう」ベットから抜けると、ズボンをはいた。

「鍛冶師ギルドも多分9時ぐらいにならないと門が開かないから大丈夫だ」

「そうですね、もう少し勉強します」と言うと、工房に入っていった。

2階からだれか降りてくる。

アレックスと、ユパンだ。早朝から訓練か真面目だなあ。


「御飯の準備ができましたー、御飯です」とジーナの声だ、

キッチンに行き、テーブルに座る。

みんなそろってから食べ始めた。一人かき込んでいるやつがいる。スザンナだ。

「スザンナそんなに急いで食べる必要ないだろ」と俺、

「今日は試験なんです。ゆっくり食べてなんかいられません」とスザンナ、

「ユリ、スザンナが早く行きたいみたいだからよろしくな、帝都の鍛冶師ギルドまで頼む」

「はい、大丈夫です。直ぐ食べ終わります」とユリ、

「スザンナ、持ち物大丈夫か、忘れ物とかないか?」

「はい、筆記用具、鍛冶師のマット、ハンマーも持ちました」

「じゃこれも、金貨必要だろ」と俺、金貨50枚を袋に入れておいた。

「アッ、ありがとうございます」とスザンナ、金貨を受け取ると自分のボックスに入れた。

「帝都に行くんじゃろか?」とユパン、

「そうです、いまからスザンナが試験なので帝都までテレ・フィールドで行ってきます」

「そうか、わしも行くから一緒につれていってくれ」

ユパンも帝都になにか用があるみたいだな。

「はい、分かりました」


ユパンは、席を立つと、自分の部屋になにか取りに行ったようだ。

ユリと、スザンナは準備できたようだ、ユパンも2階から降りてきた。

「アレックス、ユパン様についてきてくれ、帝都は物騒だから一人で何かあると面倒だ」

「分かりました」とアレックス、

俺たちは5人は庭でパーティを組むと、帝都の鍛冶師ギルドにテレポートした。


鍛冶師ギルドの前だ、予想通りまだ門は開いていない。

ドワーフの衛兵が門の中で開門の準備をしているので、もう少しで開くようだ。

しばらく待つことにする。

「ユパン様、質問があるのですが良いですか」と俺、

「なんじゃ」

「ユパン様は勇者と一緒に戦ったと聞きましたが、”聖剣を抜く権利”と言うスキルについて何かご存じでしょうか?」と俺、

「知っているぞ、なんでそんなことを聞く」とユパン、

「そのスキルを持った仲間がおりまして、聖剣を探しております」

「なに!!、本当か?」とユパン、

「はい、本当です」

「一度、そいつに会わせてくれ」

「分かりました、ミミン石鹸店で働いているので帰ったらすぐに会えます」

「そうか、聖剣を抜く者がいるか、一大事だな。でもまだ猶予はあるか、うんうん」とユパン、何かを考え出した。

「わしは用事がある、もう行くとしよう」とユパン、

「アレックスを付けます。では冒険者ギルドで12時に待ち合わせしましょう」

「アレックス、金は持っているか?」と俺、

「はい、少しなら」

「じゃあ、これ持って行け」とポケットに入れてあった金貨をひとつかみアレックに渡した。

「ユパン様、お金が必要になったらアレックスに言ってください」

「わかったわい」とアレックスを連れてユパンがどこぞに向けて歩き出した。

帝都の土地は有るように見えた。何時の年代のことかは知らんけども。


”キィー”と門の開く音が聞こえた。

「ミチル、では行ってまいります」とスザンナ、なんか戦争にいく兵士のような顔だ。

「スザンナ、落ち着け、いつものお前なら余裕で合格する試験だ、冷静にな」と俺、

「そうでした。フー、では行ってきます」とスザンナ、門の中に入っていった

「ユリ、俺たちどうする?どっか行きたいところあるか?」

「特に無いです」とユリ、そうだよな。

「あっ思い出した、武器屋に行く用事があったんだ」と俺、

「では行きましょう”テレ・フィールド”」


俺とユリは帝都の大きな武器屋に入ると、スキルカード売場に向かった。そこにはこないだと同じ店員が座っていた。これは好都合だ。

「おはよう」と俺、

「これは先日の、今日もスキルカードをお買い上げでしょうか」と店員、

俺の顔を覚えてくれたようだ。

「こないだ買ったスキルカードがとても役に立った、それでまた買いに来たんだ」と俺、

「そうでしたか、今日はどのような物をごらんになりますか」と店員、

「弓に結合するスキルカードでお勧めの物があるか?」

「そうですね、弓ですと、速度ブーストか安定増強ですね。速度ブーストは矢の速度が上がり動く標的に当たりやすくなります。安定増強は弓が安定してブレなくなります」と店員、

さすがに詳しい。

「では速度ブースト1枚と、安定増強2枚貰おう、いくらだ?」

「そうですね3枚同時にお買い上げですと、金貨250枚です。ちなみに今回はこれ以上お値引きはできません」

「分かった、それで良い」と俺、金貨250枚を店員に渡してカードを購入した。

「質問だが良いかな、カードの種類や価格、その特性などが分かるような本はあるのか?」

「ございます。こちらになりまして、金貨1枚です」と店員、

「よかった、やっぱり在ったか、それも貰おう」と店員に金貨1枚を渡して、スキルカードの本も購入した。


「あとついでに聞くが、うちのパーティに若い鍛冶師がいてな、参考となる武器が欲しい、壊れている物や、修理できない物などで元は高価な装備があれば安く譲ってもらいたい、そんな物があるか?」

「はい、在ります。ジャンク品ですね。3階の奥にあります。少々お待ちください」

店員がキョロキョロしている。

「ハンス、ちょっと来てくれ。こちらのお客様を3階のジャンクコーナーまでお連れしてくれ」と店員、

「分かりました」とハンス店員、

「こちらです」とハンス店員にジャンクコーナーに案内された。


見た瞬間”ウォオオオ”と叫びたくなるような光景がそこにあった。

オリハルコン、聖銀、ミスリルなどの壊れた装備がゴチャゴチャと積み上げられている。

これはチャンスだな。

「ゴホン、ほう、まあまあ在りそうだな」と俺、

「ハンスさん、このジャンクをこの箱に、一箱つめて買うとしたら、幾らになるのかな」と俺、

「一箱ですか、そうですね価格の付かない物ですから、1箱で金貨2枚でしょうか、金貨2枚で良いです」とハンス店員、

「そうか、けっこうするな、2箱で金貨3枚ではどうだ?」

「そうですね、良いでしょう2箱につめるだけつめて金貨3枚でお売りいたします」

「わかった、選別してつめるからしばらく待っていてくれ」と俺、速攻で”目利き”スキルを起動させた。なるほど、アレとアレとこれだな。これもか。よし覚えた。


目利きした、価値のある素材になるジャンク品をどんどん漁り、空の木箱に詰め込んだ、なるべく隙間ができないようにきっちり詰め込んでやる。

俺の貧乏スキルを最大限に活用してやるからな。スーパーの詰め放題を思い出した。

”ガチャガチャ、キンカン、ギュギュウ”2箱にめぼしいジャンクを全部きっちり詰め込むことに成功した。

「ハンスさん、終わりました」と俺、

「これは、また一杯詰め込みましたね、まあ約束です。金貨3枚になります」とハンス店員、

「はい、金貨3枚ね」と俺が、得意げにポケットから金貨を3枚出して支払う。

「これもう俺の物だよな」

「そうです」とハンス店員、

「では失礼して”アイテムボックスオープン”」とジャンク品2箱をアイテムボックスに収納した。

やった!やってやったぜ!坊主丸儲けとはこのことだ、意味は分からんが。

さっさと店を出ることにする。


携帯端末を見ると、11時だ、俺あんな所に2時間もいたのか、集中しすぎて時間感覚が狂ったな。

「ユリ、冒険者ギルドの図書館で時間でも潰そう」と俺、

「そうですね、分かりました”テレ・フィールド”」冒険者ギルドの前にテレポートした。

中に入り、階段を上ると図書館があった。

ここぞとばかりに、入り口で冒険者ギルドカードの”ゴールド”を見せた。

”俺、ゴールドだから的な感じで”さっと取り出す。

「これはこれは、ゴールド会員様でしたか、図書館は無料でご使用いただけます」とギルド職員、

これだ、この為だけに金貨何枚取られたと思ってんだ。まあ、優越感は得ることが出来た。悪くない。

後ろに並んでたやつらをちらっと見た、銀貨1枚取られてやんのと思ったが、費用対効果を考えると、損しているのは多分俺たちだと思った。

くっ銀貨1枚かよ。


図書館でおれは、聖剣のことを調べることにする。

ユリは魔法やゴーレムを調べるみたいだ。

図書館の中には図書館司書がいるのでその人に聞いた方が早く本が見つかる。

「すいません、聖剣のことを調べてたいのですが、どのへんでしょうか」と俺、

「Aの3~5ですね。あちらの棚になります」と図書館司書、

さすが司書だ、もしかして全部おぼえてるのか。

Aの3に移動する。

これかな?一冊本を取り出して読んでみるが、字だけの本で、しかもよく分からない文字で記述されている。

これはよく分からん。次々に取り出して見て、ようやく挿絵の在る本を見つけた。

洞窟のような場所で四角い石の台座から剣を引き抜いている絵だ、字が読めるといいんだが、読めない。携帯端末で写真を撮っておくことにする。

”パシャリ”と撮影して保存しておいた。めぼしい本は全部見たが、同じような物だった。

無いな。携帯端末を見ると11時45分だ、待ち合わせの時間である。

ユリを探す、机に座って本を読んでいた。

「ユリ、時間だ行こう」と俺、

「もうそんな時間ですか、残念です」とユリ、

「5ページぐらいなら保存できるぞ」と俺、

「では、ココから、ここまでお願いします」

”パシャリ””ペラ””パシャリ””ペラ””パシャリ””ペラ”と5ページ撮影して保存した。

「よし、行こう」

階段を下ると受付の近くに、スザンナ、アレックス、ユパンが居た。

「スザンナどうだった?」と俺、

「ジャーン、マイスターのレシピ本ゲットできました」とスザンナ、嬉しそうだ、

「しかも、これも貰えたんです。鍛冶師のオリハルコン製ハンマーです。これはマイスターだけが持てる物みたいです」

「おおすごいな、スザンナ」と俺、喜んでいるスザンナを見ると、一緒に喜びたくなった。

「今日はお祝いだな、帰ろう」と俺、冒険者ギルドを出る。

「”テレ・フィールド”」とユリ、

家に帰ってきた。

「スザンナ、居間で今日のことを聞かせてくれどんなことが在ったんだ?」と俺、

居間に移動し、ソファーに座る。

「まずですね、筆記試験がありました。私はほとんど正解でしたのでパスできました」

「なるほど、それから」

「次に、ミスリルのロングソード、オリハルコンの両手剣を作るように言われ、その通り作成しました。2つとも運良く”最高品質”の剣が作成できました。なのでその試験もパスできました」

「フムフム、それから」

「次は面接です、工房は持っているのか?とかレベルとか、年齢とか聞かれました。基本レシピの確認を口頭で質問されて答えました、で以上です。合格ですと言われて本とハンマーを金貨50枚で購入してきました」

「なるほど、キチンと試験で、合格できたな。スザンナこれは誇りに思ってよいことだ、マイスタースザンナだな。おめでとう」と俺、

「ありがとうございます」とスザンナ、

「あとこの本を見てください、後ろの方に白紙のページがあるんです。ここには自分で発見したオリジナルレシピを書き込んで、鍛冶師ギルドに提出できるそうです」

「ほう、それはすごいな。つまりその本は未完成だと言うことか、自分で書き込んで完成させろ。と言う意味もあるのかも知れないな」と俺、

「そうです、鍛冶師の最上級職になりましたが、まだ先がありそうです。私もっと頑張ります」とスザンナ、

「良かった、本当によかった。スザンナ、なんか疲れているみたいだから、少し寝た方がいいな。これも飲んでおけ」と言いながら、ポーションを取り出して渡した。

「ありがとうございます、”ゴクゴク”プハー」とスザンナ、

スザンナって時々オッサン臭い仕草するな。と思った。


「あっ、アレックス、ユパン様とあれからどこに行ったんだ?」と俺、

「まず、お花屋に行き、花を買いました。それから墓地に行き、そのお花をお墓に供えてから、しばらく無言でお祈りをしていました。そして冒険者ギルドに戻って来たんです」

そうか、お墓参りだったのか。


「ミチル殿、ここにおったか、今朝がた話をした例のユニークスキル持ちに会わせてくれ」とユパン、

「はい、分かりました。ではご案内します」

俺は、ユパンをマーベリックに合わせる為、ミミン石鹸店に案内することにした。

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