スカウターのパンク
第47部分 スカウターのパンク
朝、ミミン石鹸店に行くと、ミミンとマーベリック、ルミナ、元ストリートチルドレンの少年、盗賊から救い出した元奴隷の女性3人が、石鹸作りをしていた。
「おはよう、ミミン、朝から石鹸作りか?大忙しだな」と俺、
「そうなんですニャ。結構売れるので作っても作ってもきりがありませんニャ」とミミン、そう言いつつも嬉しそうだ。店が繁盛しているのは良いことだ。
「そうだ新商品についてこないだ調べて考えておいたぞ、化粧水の作成方法だ」
「化粧水ニャ?」
「ああ、肌を乾燥から守ったりする効果のある、美肌を作る水だな」
「ふんニャ?」とミミン、よく分かってないみたいだ。
まあ見せれば良いだろう。
「作り方だが、その石鹸を作っている途中のドロドロしたものを少し分けてくれ」
ミミンは、未だ固まる前の石鹸から、ボール一杯分取り分けた。
「はいニャ」
「まず、これから俺がグリセリンだけを取り出す」
”エコロジーリサイクル”とスキルを唱えた。グリセリンと石鹸に分離できた。
グリセリンを瓶に詰める。
「このトローとしたのがグリセリンだ、こいつが潤いの元になる」
「はいニャ」
「つづいて、別の瓶を用意して、アルコール大さじ1、グリセリン小さじ1、美肌効果もある良い香りの”花の精油を3滴”をよく混ぜる。そして最後に綺麗な水、これは俺のショートソードから出した綺麗な水だな」
ミミンから精油をもらい、瓶に数滴入れよく混ぜた。
さらに、自分の水筒から綺麗な水を入れ瓶に蓋をするとシャカシャカと振った。
「良く混ぜたら、化粧水の完成だ。簡単だろ、早速つかってみよう」
俺は、まず腕に化粧水を振りかけ、伸ばして肌に異常がないことを確認してから、顔にも付けてみた。肌がしっとりして良い感じだ。
「ミミンも使ってみてくれ」と俺、
「わあ、これなんか良いですニャ。肌がカサカサし時とかよさそうですニャ」
「グリセリンを抜き取った、石鹸の元で作られる石鹸はカサカサするから肌用には使用できない、”洗濯用石鹸”として色や形を変えて売れば無駄にならないだろう。グリセリンの抽出は現状、俺しかできないから、まとめて作っておけば良い」
「配合の量とか、精油なんか色々工夫できそうニャ」とミミン、
「俺のいた国では、女性は洗顔用石鹸で洗顔しタオルで拭き、化粧水を付けるのが良いとされていた、ミミンや従業員でこいつの研究してみてくれ、サンプルができたら石鹸をいつも買ってくれるお得意さんに無料で配布して使用感を聞いてみても良いかもな」
「分かったニャン、研究するニャンね」とミミン、顔は真剣だ。これは売れると確信したようだ。
まあ、おそらく売れるだろう。
品質の良い石鹸と、美肌効果のある化粧水は相性が良く、相乗効果もある。
「マーベリック、その少年を訓練しようと思ってな。狩りに連れて行ってよいか?」
「ミチルのパーティで鍛えてもらえると助かります、今日は石鹸作りで忙しいので助かります」とマーベリックとルミナは石鹸作りにも興味を持ったみたいだ。
魔獣を狩るだけでは不安だろう、別の稼ぎ方を覚えておくのも良い。
「おい、少年、名前を教えてくれ、魔獣狩りに行くぞ」と俺、
「おいら、パンクって言います、よろしくお願いします」とパンク、
元ストリートチルドレンでスカウターになった少年の名前はパンクと言うんだったな。
パーティへの招待を飛ばすと、承認したようだ。
「装備をしてきてくれ」
「うん、直ぐ済ませます」とパンク、2階に上っていって、すぐに戻ってきた。
パンクの装備はマーベリックがスザンナにお金を出して頼んで作ったものだから、けっこう立派な装備だ。
「よし行くか、ユリ、テレポートでいつもの場所に行ってくれ」
「はい”テレ・フィールド”」とユリが詠唱した。
水源の森では、シノビのレンが、スカウターのパンクをフルサポートする形で魔獣を狩りながら訓練すると言う形を取った。
もちろん、俺たちのレベルアップが一番の目的でもある。
パンクは、やはり見所のある少年で、狩りの経験もあったらしく、レンの技術をどんどん吸収しているように見えた。
時々、紙束を取り出し、メモを取っている。こいつは真面目なやつだ。
昼飯抜きで、Cランクの魔獣を20匹は狩った、今日はこれで終わることにしょう。
パンクのステータスを確認してみる。
”目利き”とスキルを起動させた。
スカウターとして少しは形になってきた。あと3日~4日俺たちと魔獣狩りをすれば、
俺のパッシブスキル”節約レベルアップ(大)”の効果もあるからアサシンになることも可能だろう。アサシンになったら速攻でシノビにクラスアップさせても良いな。
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パンク スカウターLV10
種族:ヒューム 男 11歳
*スキル
<アクティブ>
狙撃、ヒットアンドアウェイ、投げナイフ
<パッシブ>
状態異常耐性(中)、素早さ上昇(小)、回避上昇(小)、
索敵、罠解除、先制攻撃(小)
*装備
頭 竜革の帽子
手 竜革のグローブ
胴体 竜革のジャケット
足 竜革のブーツ+靴底(エゾキングオオヤモリの足裏革)
武器1 ミスリルのショートサーベル
武器2 ミスリルのショートボウ
その他 解体用ナイフ
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俺たちの家に帰ってきた。
スザンナは工房で勉強中みたいだな。あまり無理しなれば良いが。
ミミンが夕ご飯を作ったので、俺が工房にスザンナを呼びに行く。
”トントン”とノックをしてから声をかけた。
「スザンナ入るぞ」
「はい、どうぞ」とスザンナ、
頭にハチマキをして勉強していたようだ。
「ご飯はキチンと食べないとダメだからな」と俺、
「分かりました」とスザンナが立ち上がる。
「結構むずかしそうか?」
「始めに買った鍛冶師のレシピ本から出題されるのですが、範囲が広いですね。勉強する量が多いので大変です」
「そうか、あまり無理するなよ、後で夜も勉強できるようにLEDライトと言う魔道具をかしてあげよう」
ソーラーパネルで充電して何回も使えるLEDライトだ。ランタンよりは明るいだろう。
「ありがとうございます」
「キチンと寝ること、食べること。これが守れないなら試験は受けさせないからな」
と注意しておいた。
「分かりました」とスザンナ、
スザンナは一日ぶっ通しで勉強しているが、俺との約束は守り、食事はキチンと食べ、夜は寝ているようだった。
俺も、試験前には勉強はしたが、これほど真剣には勉強してなかったな。
なんだかんだ自分に言い訳して、先延ばしをしていたような気がする。
俺もこれくらい真剣に勉強するべきだったんだろうな。そうすれば、もっとマシな大学にも行け、就職の心配もしなくて済んだのに、と少し反省した。




