奴隷アレックス
第35部分 奴隷アレックス
黒騎士ザビスがスキップしそうな勢いで、ジョブ神殿から出てきた。
「竜騎士になれたか?」と俺、
「これから俺は”竜”騎士ザビスと名乗ることにした。なんてなハハハ」と黒騎士いや、竜騎士ザビスだ。
その後、竜騎士ザビスと一緒に祭りの主催者と合い、副賞の奴隷アレックスをその場で譲りうけた。
アレックスはアマゾネス種の29歳女性だ、身長は2mぐらいあり、肩幅も広い。少し褐色の裸をしたお姉さんと言った感じだ、
正直ケンカはしたくないタイプだな。確実に負けるだろう。
「ミチル殿、世話になった、ありがとう」と竜騎士ザビス、
「じゃあ、またどこかで”竜”騎士ザビス殿」と俺、竜騎士ザビスは手を振ると、旅の荷物を乗せた馬の手綱を引きながら、街の外に向かって歩いていった。
「アレックス、よろしくな、俺はミチルだ」と俺、アレックスに話しかけた。
「ご主人様、よろしくお願いします」とアレックス、感情が無いみたいな返事だ。
うーんこりゃ面倒なタイプだな。
とりあえず、奴隷解放の手続きは、後回しにした方がよさそうだ。
先輩からもらった攻略ノートに書かれている通りに、アレックスの心を開かせるクエストをこなす必要がありそうだ。
家に帰る途中で、なにも持っていないアレックス用の服や雑貨を買い、冒険者ギルドで、戦闘奴隷として格闘家ジョブで登録した。
これで、アレックスは格闘家として戦えるようになった。
家に入ってから、”クリーニング”スキルで、アレックスを綺麗にしておく。
アレックスの部屋に案内した。
「アレックス、ここがお前の部屋だ。自由に使ってくれ。あとこれは、いきなり信じられないとは思うが、5年後のお前自身から今のアレックスへのプレゼントだ、装備一式と手紙だな。見ての通り、手紙の中身を俺たちは見てない。すぐに読み、俺に頼むことがあればすぐに話してくれ。あとで夕食に呼ぶからそれまで自由に時間だ。分からないことがあれば、このパーティで元奴隷だったベンとスザンナになんでも聞いてくれ、じゃあまたな」と俺、
後はフォローはベンとスザンナの元奴隷コンビに任せる。
彼女たちなら、俺が話すよりもうまくやってくれるに違いないと思ったからだ。
”ドンドン”とノックの音、
「どうぞ」と俺、
部屋に鍵をすることはほとんど無い。
アレックスが部屋に入ってきた。後ろにベンとスザンナが見える。
「この手紙に書かれているいることは、未来かどうかは抜きにして、本当のことのようです。私の書いた字のようですし、私しか知らないことがいくつか書いてありました。そこで急ぎでお願いすることがあります。
私の息子が鉱山で奴隷として働かされているらしいので、その息子を救っていただけないでしょうか、息子はまだ14歳なんです。お願いします”バタッ”」とアレックス、床にひれ伏し土下座をしている。
もう、なにすんだ。こいつは、
「アレックス、そんなことはすぐに止めろ、俺たちはもう仲間だ息子の救出は任せてくれ」と俺、アレックスのデカい肩をつかむと立たせた。
「ありがとうございます」とアレックス、
「ミミンが夕飯を作ったみたいだ、みんなで食べよう」と俺、
もちろんこの件をアレックスが俺に頼んでくることは既に知っていた。
重要クエストとして、攻略ノートに書かれていることだからだ。
このクエストには色々下準備が必要だった。
まず、事前に男爵経由で鉱山を統括している侯爵に紹介状を書いてもらっている。
これには少しお金と時間が必要だった。
鉱山から奴隷をかっさらうことも可能だろうが、それは盗賊のすることだ。この世界にもルールはある、ここは穏便に対応する必要があるのだ。
それにこのクエストは時間制限が厳しい。
あと2週間後に、アレックスの息子は友人と一緒に鉱山から脱走を企て、逃走中に崖から落ちて死亡することになっている。
そうなる前に手を打つ必要があるのだ。
先輩が結局のところ、なにをどうしたのかの詳細はノートに記されてはいなかった。
まず、人命を最優先する。ここは攻略ノート通りに、アレックスの息子とその友人を救うしかないようだ。
助ける準備はしてあるんだ。




