happy birthday 2017〜梅桜。さんへの誕生日ギフト小説〜
今日、16回目の誕生日を迎えた梅桜。さんへの誕生日ギフト小説です。
休日の朝、いつもと同じように目が覚めた。
いつものように制服に着替えて朝食をとった。
「あら、今日も学校なの?」
「だって部活だもん」
「辞めたんじゃなかったの?」
「うん。でも今日で最後だから」
そう、勉強に専念することに決めて、部活を辞めることにした。今日が最後の練習になる。
体育館では既に朝練が始まっていた。
「おはようございます」
「遅いぞ」
いつものように明るく声をかけてくれたのは憧れの日下部先輩。私が卓球部に入ろうと思ったのは日下部先輩が居たから。
その日下部先輩が最後のラリーに付き合ってくれた。
10回、20回、50回、100回…。ラリーが続く。
「惜しいな」
「えっ?」
「入部した時と比べたら、随分上手くなったのに」
「先輩にそう言ってもらえると嬉しいです」
150回、200回…。このまま、ずっと続けていたい。
「なあ…」
「はい?」
「練習終わったらちょっと付き合ってくれないか?」
「あっ…」
先輩の思いもよらぬ言葉に動きが止まってしまった。ボールが床の上で跳ねた。
「ここまでにしよう」
こんな風に先輩と二人で歩くのは初めてだなぁ…。
部活を終えた私達は肛門へ続く桜並木の下を歩いていた。
思えば、初めて先輩を見かけたのがこの桜並木の下だった。満開の桜の下で私は先輩に一目惚れした。
「もうラリー出来なくなっちゃいましたね」
私が言うと先輩は穏やかな笑みを浮かべた。
「ああ。体育館ではな。でも、桜とはこれからもずっとラリーを続けたいと思う」
「えっ?」
「桜が入ってくれたのは本当に嬉しかった。初めてここで桜にあった時から好きだったんだ。一目惚れってやつかな。だから、桜が辞めるって言った時にはショックだったよ。でも、桜が新しい目標を見つけたのなら、俺はそれを応援しようと思う。だから、これからもパートナーとして桜を支えていきたい。いいかな?」
嬉しくて涙が溢れてきた。私は先輩に気付かれないように涙を拭った。
「はい! 宜しくお願いします」
「良かった! じゃあ、これ」
「これは?」
「今日は桜の誕生日だろう」
夢のようだ。憧れの先輩から告白されて、誕生日のプレゼントまで貰った。
16回目の誕生日は今までで最高の誕生日になった。
先輩、本当にありがとうございます。
梅桜。さん、happy birthday!