さらさのおちゃ
女子生徒四人で、和気あいあいとおしゃべりをしながら、寮の更紗の部屋に向かった。
それぞれに与えられる部屋はひろめなので、四人がお茶するくらいのスペースは十分にある。
「すぐにお茶を淹れますので、座ってお待ちください」
「そんな、更紗様に淹れて頂くなど……!」
「いえ、今回はみなさまがお客様なのですから、私に淹れさせてください」
焦った様子に、更紗は安心させるように微笑みかけた。
「そうそう。
それに、紫神御用達のお茶ってことは、淹れ方もトクベツなんじゃないかな」
「当たりです」
姫華に答えて、ポットに茶葉とお湯を注ぐ。
このお茶は、ぬるめのお湯でじっくりと淹れるのが秘訣なのだ。
お茶を淹れ、実家から持ってきた茶菓子を並べて、更紗も席についた。
「先に、私の話をしてしまってもよいでしょうか?」
「?
そういえば、なんか話があるって言ってたよね?」
「はい。
お二人にはあまり関わりのないことで、申し訳ございませんが」
「いえ、お気になさらず」
コクコク、とうなずく二人にかるく会釈をして、更紗は話始めた。
「私は、すでにこの学園で学ぶべきことは終えてしまっています。
それでも入学したのは、姫華の手助けをするようにと命じられたからです。」
「わたしの手助け?」
「はい。
他の方々と違い、姫華は魔力を得てから日が浅いです。
それなのに、強さに関しては黄神の直系の方々にも迫ると聞いております。
そのために、貴女と同じ年で、力が大きく、制御を特に得意とする私が補佐、指導にあたることになったのです。
特に今年は特別な年、らしいのです。
万が一に備えて、しっかりと力を磨いてください」
「うん、わかった。
これからよろしくね」
更紗は神妙にする姫華に穏やかに微笑みかけると、握手をした。
「はい、よろしくお願いいたします。
姫華も、皆様も」
「「はい」」
四人は笑いあうと、お茶を飲みながらゆったりとした時間を過ごした。




