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せいとかいしつ

更紗は目を閉じてイスに座っていた。

風による探査で、六家の者と姫華の様子を確認しているためだ。


「……琥珀さんは、春日さんをおいてきてしまったようです」


困ったような更紗の言葉に、生徒会長である兄の紫が微笑みかける。


「今、彼女はどこに?」

「瑠璃さんと会った後、第一校舎の案内図のところに向かっているようです」

「近くに誰かいる?」

「柘榴さんが案内図のところに。

あと、近くに黒曜も」

「まあ、案内図をみれば、教室の場所もわかるだろうし、大丈夫だろう」

「ですが、あそこから教室に向かうと、中庭を横切ることになります。

中庭には翡翠さんと、近くに紫水が……」

「紫水か……」


思わず紫が呟くと、生徒会室の扉が叩かれた。


「琥珀さんのようです」

「そうか。入れ」


紫の声に応じて、扉が開く。

そこには黄神琥珀が立っていた。

琥珀は紫と更紗の前に立つと、優雅に一礼をする。


「お初にお目にかかるります、風の姫君。

俺は黄神の琥珀と申します。

今後ともよろしくお願いいたします。

「こちらこそ。

お会いできましたこと、光栄に思います。

ですが、春日さんをおいてきてしまいましたのは、どうかと」

「過保護なだけでは、彼女のためにもなりません」

「まあ、その事はいいだろう」


仕切りなおすように、紫が声を出す。

二人の視線が集めて微笑む。


「きみにここに来てもらったのは、更紗との顔合わせのためだ。

今後、彼女には基本的に更紗が付くことになるからね。

更紗、会ったことがないのは、だれだい?」

「瑠璃さんと翡翠さん、です。

柘榴さんとは、黒曜を通してお会いしました」

「ああ、黒曜と柘榴は従兄弟だったっけ」

「はい」


再び扉を叩く音がした。


「瑠璃さんが来られたようです」


紫は頷くと、入室の許可をあたえる。

ゆっくりと扉が開き、一人の生徒が入ってくる。


「……青神瑠璃、……です」

「はい。

私が紫神更紗です。

よろしくお願いいたします」

「……はい……」


瑠璃のおびえているような様子は気にしないで、自己紹介をすると、更紗は立ち上がりメガネをかけた。


「あとご挨拶が必要なのは、翡翠さんだけですので、直接中庭に向かって春日さんと合流いたします」

「わかった。

気をつけて」


生徒会室内の人たちに優雅に一礼すると、更紗は立ち去った。

すこし待つと、黒曜が柘榴えお引きずりながらやって来て、入室の許可を求めてきた。

さらにしばらくして、紫水がかってに扉をあけて生徒会室に入ってくる。

翡翠はその後ろからついてきていた。


「……紫水、ノックくらいしろ」

「えー。別に誰かの私室ってわけじゃないしいいじゃん」

「重要な会議をしていることもある。

それに純粋に礼儀として、必要なことだろう」

「はーい」


やる気のない返事を聞いてため息を一つこぼすと、紫はその場に集まった、六家の代表ともいえる六人に告げる。


「世界の滅びを避けるためにも、春日姫華には自らの力を磨いてもらわなければならない。

主には更紗が教えることになるが、君たちもサポートをしてやってほしい。

特に黒曜。

おそらくは」

「僕も鍵の一つ、でしょうからね」


その場にいる全員が、そろってうなずく。

世界を救う一つ目の鍵となっている姫華。

おそらくは二つ目の鍵である更紗。

三つ目の鍵であろうと思われる黒曜。

三つの鍵が集まった学園で、滅びを回避するための一年が始まろうとしていた。

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