イヤーな出会い
あれは暑いが楽しみだった夏休みに入ってすぐの頃
アイツとの出会いだった
もともと自分はお化けとか幽霊と呼ばれる
オカルト的な物は苦手であったが
アイツとの出会いがそれを変えた
幽霊が苦手な割に霊に取り憑かれやすいらしい(気孔の先生曰わく)
ある日
自分の通学用自転車がいつもより重たい気がして後ろを振り返ると
足を下に伸ばして荷物を置くところに座っている人がいた
自分の頭の中では
色々な意識がこんがらがりはっきり言って訳が分からなかった
だって普通人がいない場所に人が居て
しかも前から居たよって感じなんだもん
そうコイツがアイツ
アイツは「私はだいぶ前から一緒に居たよ」なんて言われたそりゃ驚くだろ普通
でコイツは一緒に登校していた友人には見えなかったらしい
どうも苦手なアレらしいついに見えるようになったんだなと自分の力の開花を噛み締めつつ恐る恐る後ろを振り返ると
長髪の俺と同い年ぐらいの女の子が座っている
すぐに前をむき直しひたすら自転車をこぐ
「ねえ、ユキ」
どこからか知らない声が聞こえて
もちろん隣の友人には聞こえていない
恐る恐る後ろを振り返るとあの少女がこちらを向いている
まさかとは思いつつ無言で意志を送ってみた
「なんで俺の名前をしている」
最初の質問がコレとは我ながら今思ったら恥ずかしい
「だってずっと一緒に居たのに気づいてくれなくて寂しかったんだよ」
どうも意志で会話はできるようだ
しかし、俺は寂しがられても知らん
「それは悪かったな、しかしそれは俺の名前を知っているという俺の質問には関係ないだろう」
なぜ謝っている俺
「だって私の感情は感じられるのはあなただけだし、それはね他人との会話は聞けるから私」
「は?、お前って何者」「一応お化けかな」
「やっぱりそうなんだ」「これからよろしくね」「は?意味が分からん」「ユキ、アナタに私は取り憑いてるから
これから相棒だからよろしく」
んでこの幽霊の相棒を今からは
藍と呼ぶことにする
相棒からもじってな
コイツ
授業中は静か
休み時間中はイタズラして来る
会話はよくする
友達のグチとか
訳わからん事とか
授業の内容等
しかし、藍が来てから付いたのは24時間体勢の話し相手だけでなく
霊力的なものがついた
藍が詳しく教えてくれて
霊力が減ると藍と会話がやりにくくなり肉体の回復速度が落ちる
しかし霊力を自分の意志で使えるのはまだコレだけ
霊力で体の回復をする
ともう一つは
藍を一時的に自分の体に入れる事で全ての自分の能力を一時的にあげることができる
上がる能力は体力、精神力、知恵、頭の回転、体の機能全般(足が速くなる等)、最後に運
しかしコレをやってみたら一時的に凄く楽になるが
後で反動がひどい
吐き気、腹痛、だるさ
が同時に来る
しかし緊急時には
反動が少なく使用できた
調子コいて持久走の時に使ったら
30秒しか保たなくて
なおかつ反動大
しかし、30秒間の間だけ疲れ感じないし普段よりはやくはしれた
我ながら思うが凄いな
藍
書くのを忘れていたが
霊力は毎日ある程度は回復するし
なにか食べたり飲んだりしたりすると少量は回復する
学校から帰って、へろへろになりながらも藍と会話を交わした
「今日は疲れたよね」
「なんか知らんがものすごく疲れた」
「あんたの霊力半分もらったからそれかも」
「おいおい、ちょっとまてよ、霊のおまえがなぜ霊力がいる?」
「あんたのあまった分をもらうつもりだったんだけどちょっととり過ぎちゃったみたい、テヘ」
「テヘじゃねーよ」
こんな感じで続けます
これを書いている間にも藍に3回~5回は殴られた