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【プロットタイプ】帰る下敷き、帰らぬタッチペン

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

タッチペンは、よく無くします。

何故か無くなってしまう。しかも無いと不安。

長時間、延々と文字を打ち続ける事が出来ないので、文字を書く時には大抵、タッチペンを使用している。家用と鞄にそれぞれ二本づつ。

そうして今、休日用の鞄に入っていたタッチペンが一本無くなった事に気が付いた。これで二回目だった。


床にごろりと寝そべっていると、同居人が近寄って来て、私の体を座布団にする。それこそ猫がダンボールに吸い寄せられる様に。

そうされると思い出すのは、無くしても帰ってくるソフト下敷きの事だった。小学生の時に学校から配布され、気に入って以降、大学卒業まで使い続けた。

しかし一度も無くさなかったかのか、と言われればそんな事はなく。移動教室の際に置き忘れ、数ヶ月間使用出来なかった事もあった。それでも何の因果か私の元に戻って来た。見つけたのは他でもない私自身だった。

「瑠衣た〜ん……まぁたタッチペン無くしちゃってぇ〜」

同居人に弱音を吐く。興味がある事に関しては正論を投げ、興味のない事に関しては口を噤む。決して怒鳴る事はしないので、今のように愚痴を聞いて欲しい際には、よく利用させて貰う。

瑠衣は興味が無かった様で、何時もの様に『はいはい』と背をぽんぽんと叩く。

「私が学生時代に無くした下敷きとか、今の瑠衣たんみたく、追跡して戻って来てくれれば楽なのに……」

また予備の分を買わないと。けれどもこれ、何度繰り返すのだろう。相性の悪いものは、どうにも私から距離を置いてしまうらしい。何の因果か、因縁か私には分からないけれども。

「無くしたのは仕方ないだろ」

「そうなんだけどさぁ。勿体ないなって思って」

引き継ぎが不要なものは、限界まで使うようにしているし、それが物に対する私の執念だとも思っている。だからこそ、離れていってしまった物は、私に使われたくない物だと感じた。物に感情があるかは分からないけれど。

「ただの巡り合わせだ」

そう言いながら、また私の髪を撫でた。瑠衣の様な執念が、あのタッチペンにもあれば良いんだけど。

「それはそうと退いて〜。重いよ〜」

瑠衣は退かなかった。

タッチペンをよく無くします。

これで二度目です。嫌な予感がしますね。


そしたらふと思い出したことが。

小学生から大学卒業まで使い続けたソフト下敷きがあるんですよ。お友達にイラスト描いて貰った一品ものです。


学生時代に一度なくして数ヶ月後、特別教室の前に設置された使用用途の不明なテーブルの上で発見しました。

ちゃんと戻って来る。凄い執念。


でもタッチペンは離れても戻らない。ずっと無いまま。

寂しいね。

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