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第500話

 

 自衛隊の攻撃は苛烈を極めた。

 ここが最後のエリアだというのは、誰が見ても明らか。

 なればこそ、全ての戦力を投入する覚悟だった。


「スウォーム攻撃、開始!!」


 陣地を飛び立った250機のFPVドローンは、時速数百キロという猛スピードで加速。

 天界側基地へ突っ込んでいった。


 一方、前線でもようやく敵に動きがある。


「警報! MBT!!」


 最前線の普通科中隊の前に、4足歩行の戦車が姿を現したのだ。

 これは第3エリアでエルフが使っていた、機甲兵器。

 中央のボール状になった部分から、炸裂魔法を撃ち出すとデータにあった。


「くたばれ!! 劣等種族め!!」


 想定通り、炸裂魔法が連射される。

 威力にして70ミリ砲弾級だろうか。

 これでゴリ押されては、さすがに死人が出る。


「オラオラオラァッ!! まだまだァッ!!」


 コックピット内で叫ぶ天界兵士。

 だが彼は次の瞬間、爆炎に飲み込まれていた。


 4足戦車に、数機のFPVドローンが突っ込んだのだ。

 搭載されていたRPGのHEAT弾頭により、ひとたまりもなく爆発。

 普通科隊員が空を見上げると、大量のドローンが飛翔していた。


 基地のあちこちで爆発が発生し、兵士や戦車を次々と吹っ飛ばす。

 魔法による対空砲火が上がるも、小型軽機動のドローンには当たらない。

 逆に位置を特定され、カウンターをお見舞いされた。


 ロシア・ウクライナ戦争における戦術に、天界側はまるで対応ができない。


「よし、残りのドローンは司令ビルに突っ込ませろ!! 一気に決める!」


 100機近いドローンが、高層ビル群を搔い潜って目標へ近づいた時――――


 ――――ボボボボンッ――――!!!


 飛行していたスウォーム群が、飛翔してきた斬撃によって一瞬で殲滅された。


「全FPVドローン消滅!! 上からの攻撃です!!」


「チッ!! もうそんな時間か」


 古代都市の上空では、白色の翼を翻した”大天使”が浮いていた。


「やるねぇ自衛隊、まさかここまで来るとは思ってなかったよ」


 特級宝具フェニキアで武装した、大天使サリエルが笑う。

 彼は第4エリアで執行者テオドールによって倒されたと報告されていたが、既に蘇生済み。

 腐っても大天使、FPVドローンを全滅させることなど容易だった。


 CPに緊張が走る。

 奴が現れたとなれば、当然――――


「悪いな自衛隊、ここから先は通行止めだ」


 普通科中隊の前に降り立ったのは、鎧で完全武装した大天使ウリエル。

 一斉に構えられるライフルにも、全く動じない。

 それどころか、溢れる怒気が隊員たちに汗を流させた。


「せっかくラーメンの感そ……コホンッ、イヴ様の目覚めの邪魔はさせん」


 一方、後方の自走砲陣地にも翼の陰が覆った。


「いやー、やってくれたねぇ。自衛隊」


 特科大隊の頭上に浮いていたのは、天界随一の実力者――――大天使ガブリエルだった。

 彼は前回の戦いで特級宝具を破壊されているが、それ抜きでも十分な強さ。

 少なくとも、この場の戦力で対応できる相手ではなかった。


 しかし、そんなことは織り込み済み。

 ハッチから隊員が顔を出すと、ピストル型の信号弾を上空へ打ち上げた。

 赤い光が空を照らす中、ガブリエルが手に魔力を込める。


「なんのつもりか知らないけど、これ以上は――――」


 その時だった。


「だぁああああああああッッッ!!!!!!」


「ぬぅあッ!!?」


 攻撃を放とうとしたガブリエルが、突っ込んできた”少女”によって殴り飛ばされた。

 即座に体勢を制御し、ビルの屋上に着地。

 口から流れた血を拭いながら、彼は敵を見上げた。


「…………来たか」


 視線の先には、魔力によって淡く光る銀髪を持った女の子。

 魔法陣を足場にする、執行者テオドールが空で立っていた。


「決着をつけましょう、ガブリエル」


 変化が起きたのは他でも同じだった。


「あらサリエルぅ、久しぶりじゃない? 見ない間にまた瘦せたんじゃないかしらぁ」


 大天使サリエルの前に降り立ったのは、金髪をなびかせた執行者最強。

 エクシリアだった。

 その手には、特級宝具『インフィニティー・ハンマー』が握られている。


「はぁ? 僕が痩せたんじゃなくてお前が肥えたんじゃねぇの? エクシリア」


「それは一理あるかもね、じゃあ――――」


 エクシリアが宝具を構える。


「死んでもらおうかしらぁ」


 さらに別の場所では、


「なーんか怒ってない? ピリピリしてるんだけど」


 ハルバードを担いだ執行者ベルセリオンが、大天使ウリエルの前に立つ。


「いや別に、決して料理の邪魔をされたからとかではないぞ」


「絶対それじゃないの……、まぁ良いわ。やりましょうか」


 魔導戦力には、こちらも魔導戦力をぶつける。

 錠前が結界を通れない以上、彼女らこそが切り札だった。


 魔法の大爆発があちこちで発生する中、自衛隊はそんな守護女神に勝利を祈願しながら前進を続けた。


遂に500話突破ですー!(事故により二度目の祝辞)

ここまで来れたのも、いつも読んでくださる方、スタンプ押してくれる方、感想を書いてくれる方のおかげもおかげ。

特に感想は作品作りで逆輸入させていただくこともあり、「ほえドール」や「ふぇルセリオン」なんかは読者さんが元ネタだったりします。


まぁそんな本作ですが、いよいよクライマックスです。

単行本にして10巻分、ここまで読んでくださった同志の方々には本当に感謝しております。

最後の戦い、結末をお楽しみに。

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― 新着の感想 ―
本編500話おめでとうございます。フィナーレまであと少し! まずはループが第一ってのはイヴの言動で分かるけど、ループして何をするのかまだ不明だし、天使たちが知っているかはまだ言及されていなかったはず。…
500話おめでとうございます!! 戦力がトントン以上にできるなんて、ホントここまで積み重ねてきたよなぁ…。
祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝 祝        祝 祝 ★500話★ 祝 祝        祝 祝祝祝祝祝祝祝祝祝祝 おめでとうございます! いよいよ終戦に向けてのラストバトル。 無理せず、楽しんで書いてい…
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