表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
After the Bullying  作者: Saki Tachimazaki
第1章
2/13

Act 1

 今日もまた変わらない日々が始まった。

「学級トップは……ウェルディ! おめでとう!」

 先生がそう言い、クラスみんなが拍手を送った。黒板には485点の文字がある。

 また省かれた。全教科満点を取っているのに、485点より低いはずがない。だがもはや無駄だ。毎回こうで、声をあげればカンニングと疑われ0点とされた。

 これが弱者の定めか。


 放課後、帰り道を歩いていると急に汚水が降りかかってきた。

「あぁ悪い! ゴミと見間違えたよ!」

 ウェルディだった。制服はびちゃびちゃで、カバンも水浸し。珍しく白いままだったワイシャツも茶色に染まってしまった。

 ——もう諦めるか。

 またいつも通りの道に戻り、駅で冷ややかな目線を刺されながら電車に乗った。


 視線が冷たい、いや痛い。ひそひそと笑い声がしたり、シャッター音も聞こえる。丸めた紙屑が飛んできたり、吸い殻を飛ばしてくるものもいる。

 全てが嫌になった。でもどうすることもできない。どこかの王のように助けてくれる人なんていないし、慰めてくれる人もいない。

 頭の中で悶々と考えていると、ふっと意識が飛んだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ