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三人の爺さん(1)

彼らが出立して2日後のことだった。


朝、酒場のおかみさんが店内の掃除をしていると、強く扉をノックする音が聞こえた。朝っぱらから店を訪れるのは、忘れ物をした客か酒飲みかどちらかだと相場が決まっている。


「はいよっ!ちょっとまってな。今出るよ!」


彼女が少し面倒くさそうに扉を開けると、そこには兵士が立っており近くには馬が繋がれていた。彼女は兵士の正体を一目で察し嫌そうな顔をする。それは王都からの伝令兵である。

王都からの緊急事項や重要案件などの知らせを『国内布告』というが、伝令兵の使命は街々の酒場やギルド、役所など人々が集まる所を巡回し『国内布告』を伝えることである。

本来、それは数年に一度あるかないかの事であった。しかし最近では、ついこの前に第一王女殿下薨去の知らせが来たばかりだ。更にその前にも貴族の反乱報告や手配書も来た。その回数は通年の常識を逸するものである。したがって、彼女は「またか。」と思いながら兵士の要件を聞いた。

兵士は偉そうな口調で言い放つ。


「おいっ!店主はいるか?」


「主人は厨房で仕込み中だよ!要件なら私が聞くよ。何だい、また『国内布告』かい?」


「あぁ、店の者なら問題ない。これを!」


兵士はある紙束を渡してきた。彼女は中を確かめると思わず目を疑った。それは指名手配書であった。それ自体は珍しくなかったが、しかし書かれていたのは2日前に店に来た少女と成年、執事の三人であったのだ。急いで記された内容を読むと、彼らの罪は『国家転覆罪』となっていた。それは国内においてかなりの重罪である。さらに高額な懸賞金までかけられていた。驚く彼女に兵士は続けた。


「この者見つけ次第、直ぐに報告するか捕らえるかの御達しだ。生死は問わない!」


「あぁ・・わかったよ。」


おかみさんは動揺を隠し返答した。それを聞き、伝令兵は直ぐに馬に乗り急いで何処かに走り去った。恐らく、その足で周辺地域も回るのだろう。

彼女はしばらく紙を眺め動揺していたが、丁度そこへ3人の爺さん達が通りかかった。


「どうしたんじゃ?そんな所に突っ立って。お日様ごっこでもしているのか?あぁ、また王都からの伝令か。」


その言葉におかみさんは意識を向ける。それは常連の爺さん達であった。


「あぁ爺さん達、丁度いいところに来ね。ちょっとこれ見てみなよ!」


彼女は紙束を爺さん達の方へ放り投げる。彼らはそれを慌てて受け取り、不思議そうに中を覗き見る。

その瞬間、爺さん達の目つき代わった。それは鷹のように鋭い眼光であり、とても年寄りから発せられるようなものではない。しかしそれも一瞬であった。直ぐに元の目つきに戻り先ほどの気迫が嘘のようであった。

そんな爺さん達を彼女は興味深げに眺め、話しかけた。


「どうも最近きな臭いと思わないかい。王女薨去に貴族達の反乱、国境警備の強化に今度は国家転覆罪ときたものだ。ねぇ、爺さん方の見たてはどうだい?」


問われた爺さん方は、思案するように髭を摩りながら答える。


「そうじゃのう・・・あの子らが何かを警戒していたのは分かっておった。だから、お前さんも儂らの席に誘導したのじょろう?儂の見立てでは、このようなことをする奴らじゃないな。犯罪者はそれ特有の臭いがするものじゃ。何か裏があるのじゃろう。」


それを隣の爺さんが引きつぐ。


「この子らに知らせたいところじゃが、今からでは間に合わんのう。しかし、追われている事に気づいているじゃろうから、最低限の警戒はしているはずじゃ。気になるのは最近の事件の多さじゃな。儂らの人生でも類を見ないほどの多さじゃ。この国で何かが起こっているのは間違いないの。・・・・・なぁ相棒達よ、まだアレをもっているか?」


問い掛けた爺さんは、首から二つの白い石を取り出した。それは小さな石で随分古傷も多い。そして石の中心には『方位磁針』がはめ込まれていた。その針は常に自分以外の二人を指し示していた。

それに答える様に、二人も同じように首から石を取り出す。


「もちろんじゃ・・・昔から肌身離さずもっておったぞ、コレには幾度も助けられたしな。コレを使うのは儂らが痴呆で迷子になる時だと思っていたが、まだまだ早いようじゃな。まさか、また使う日が来るとは・・・久々に身体を動かすか。」


爺さんたちは皆、少しだけ物思いにふけるような顔をした。そして互いの顔を見つめ合い言う。


「儂は王都に向かうかのう。」


「分かったわい。じゃあ儂は国境をぬけ隣国で彼らを探すかのう。」


「じゃあ儂は例の王女殿下の事故を調べてみるかのう。」


三人の爺さんはゆっくり頷き、意を決したように振り返り歩き出していく。その背中は小さいが何故か大きく感じる。

そこでふと、何かを思い出したように立ち止まり、おかみさんの方へ振り返った。


「なぁ~おかみさんよ・・・」


「あぁ、何も言わなくても分かってるよ!戻ってきたら酒ぐらいサービスしてやるよ!ほれ、さっさと行ったらどうだい!」


3人の爺さん方は「やっほーーーっ!」と叫びながら陽気に去っていく。おかみさんはその後ろ姿をしばらく見送る。


「やれやれ仕方ないね・・・まぁ、あの爺さん方ならまず心配いらないわね。」


一言だけ呟き、何事も無かったように店内に戻っていった。


・・・爺さん達の正体は一体・・(;´Д`A このまま、爺さん達の話し、最後まで一度も出てこなかったら『クレーム』くるのかな・・・(;´Д`)・・そのプレッシャーが辛い・・・(´;ω;`) あと、このまま最後まで『タイトル』思いつかなかったらどうしよう・・・

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