表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/54

~マンション(共同住宅)の物語 其の1 「大阪の中の沖縄~大正区の青春」

安仁屋さんは、平成6年、沖縄の高校を卒業してから、大阪の短期大学に入学したそうである。


大阪市内、京セラドーム大阪、当時は「大阪ドーム」と言われており、今は無き「大阪近鉄バファローズ」が本拠地としていた球場である。

今はその近鉄が飲み込まれるような形で分離合併したオリックス・バッファローズ」本拠地としている。


そこから歩いて5分ほどの位置にJR大正駅がある。

その駅の周辺には不思議なほど、沖縄出身の人々が集まって来ていた。


安仁屋さんは、この街のソーキそば屋でアルバイトをしていた。


大阪に出てきて、短大近くの東大阪市内でアパートを借り、独り暮らしを始めた安仁屋さんは、沖縄の暖かい気候の中で、温かい家族愛に包まれ、自由に育ってきた。

それだけに、扉を閉じ、誰とも繋がることのない毎日の積み重ねに孤独感を強めていた。

そこで、知り合いが働く大正区に遊びに行った。

この街では方言を気にする必要はなく、久しぶりに声を出して笑った。


次の土曜日、大正区でアルバイト先を探した。

横のつながりで、その日のうちにバイト先が決まった。

孤独だった安仁屋さんに微笑が戻ったそうである。


短大に入る前から、大阪の短大を卒業したら、そのまま大阪で就職先を探すつもりでいたそうだ。


真面目そうな安仁屋さんは、バブル経済崩壊後の就職難の中、有名事務機商社に入社が決まった。


そこで、それまで金城として25年間過ごした真面目な女の子は、5歳年上で、同じ沖縄育ちの安仁屋さんに出会い、現在の姓である安仁屋さんになったのであった。


二人はご主人が選んだ大正区の2LDKの公団住宅で、愛情いっぱいに二人暮しを始めたのでした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ