表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/54

~マンション(共同住宅)の物語 其の1 「縮む世界/幻聴・幻覚」

職場の同僚に、マンションでの奇行がバレることを恐れていたが、当事者の副理事長の知り合いとなれば、もう終わりである。


安仁屋さんの隣町まで自転車で働きに行く「意味」が崩壊した。


帰宅して、安仁屋さんの気持ちは一向に落ち着かず、壁の向こうから「やっぱりバレましたか。仕方ないですなぁ。」

そんな声が、安仁屋さんには聞こえた。


窓の向こう、カーテン越し、ベランダに、悪魔のような黒装束のタイツマンが立っているように見えた。


安仁屋さんに幻聴と幻覚が静かに迫っていた。


もう外は日が暮れ、部屋の中は真っ暗に、安仁屋さんにその変化は伝わっていない。

既に、陽の沈む前に、暗闇の中に堕ちていたのだから。


夕飯どころではなかった。

壁からは「どうする?どうする?」の声。

バルコニーには人間か異性人か判別できない生物の影がこちらを見ている。


「しゃぁっ!」


何語ともつかない言語を天井に向かい叫び、髪をかき上げ、テーブルにつっぷし、

疲れて眠ってしまったところに、早帰りデーで帰宅した旦那が真っ暗な台所に

入って来た。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ