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【更新不定期化】AllFreeOnline~才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します~  作者: 山田 武
第〇三章 偽善者の眷族

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03-10 眷族特訓 その03

加筆・修正しました(2019/07/30)



 ──路地裏で少女たちを拾った。


 いや、事案とかじゃないから、握り締めている端末で通報するのは止めてほしい。

 あっ、[GMコール]で通報するのもまずいから止めてくださいね。


 なんだか過去の王都イベントから機能するようになった偽善センサー(仮)の赴くままに、現場へ急行して見つけた揉め事(トラブル)

 時空魔法で干渉し、変身魔法で全身にノイズを纏って現る。


 吸血鬼のティンスと妖精のオブリガーダ。

 彼女たちはそれぞれ異なる理由で力を求めており、その想いに俺は応えた。

 なので好きだった作品のキャラをイメージしながら、力が欲しいかを尋ねたわけだ。


 そして、二つの結晶を提供した。

 それはスキル結晶と似た効果を発揮し、中に封じたスキルが使用可能になるというものなのだが……俺の保険やらスキルを修めるための弊害として──自動的に眷族となる。


 べ、別に女の子を眷族にしてウハウハしたいわけじゃないんだからね!

 そもそも、祈念者は全員アレなので、そういったことに関する思いはいっさいない……と少なくとも俺自身は認識している。


 まあ、眷族にしても特別危険なことは無いので問題ない。


 なんせ、熟練度とも呼べるパーセンテージはまだ一桁だし、解放されている能力もまだ一つしか無いからな。


「──そして、その能力こそ“能力共有”」


「……えっ、どういうノリなの?」


「ゴホンッ、気にしなくていいよ。とりあえず、君たちはステータスを確認してみて」


 ティンスのツッコミはスルーして、さっさとその説明を始める。

 ……問われると確実に俺の素がバレてしまうので、そこら辺は適当に誤魔化して演技を続けていく。


「君たちのステータスには、祝福の欄が追加されていると思う。そこに(■■■■)という伏字になっているモノが入っているね?」


「「うん」」


「それをタップすると、“能力共有”があると思う。もう一回それに触れると──大量のスキルが画面に出るよ」


「「…………」」


 まあ、共有できるのは俺と眷属のスキルだけなので、あらゆるスキルが載っているわけじゃないんだけど。

 それでも迷宮産のスキルも使えるのは、なかなか面白いだろう。


 なお、これは俺がそういう風にスキルを構築した結果、ステータスと連動している。


 そっちの方が使いやすいと考えたからで、実際の能力行使はこの世界の者たちも使うため、思念での設定が基本だ。


「武技や魔法をそれだけで共有できるのね」


「そちらにも気づいたかい? 今はスキル一つコピーするか、武技か魔法を二つコピーするのが限界なんだ。後者を選ぶなら、適性に関係なく発動できるようになるよ」


「なら、魔法スキルを共有した場合は?」


「その持ち主が条件を満たした魔法だけ、自由に使えるようになるよ。ただ、適性は自分自身の適性値と同じになっちゃうから、消費する魔力量に変化が生じるね」


 検証はすでに済ませているので、ほぼ間違いないだろう。


 レベルが向上すればどうなるか分からないが、現状では確実にそういう法則性を持ってこのスキルは機能している。


「そしてここからが重要さ。共有したスキルは経験値を得ることができる。そして少しでも経験値が入っていれば、レベル0のスキルとして習得している……そう、理論上あらゆるスキルが手に入るんだよ」


「……何を取らせたいの?」


「察しが良いね。とりあえず、ティンスには異常激減スキルを。日光への耐性も統合されているから、ここの日光を浴びるついでにスキルの習得も目指してほしい」


 ティンスに渡した結晶が持つスキルは、そういったスキルの成長補正付きだ。


 耐性の統合スキルだから習得には時間がかかると思うが……それでも普通より早く、下位スキルの異常耐性を習得できるだろう。


「お兄ちゃん、わたしは?」


「そうだね。オブリちゃんはどれでも好きなスキルを取ってみようか。ティンスはまず種族の欠点を取り除くことが大切だけど、君の種族は取り除ける欠点じゃないからね。どうなりたいか、それを考えてみよう」


「はーい!」


 本当なら、(全魔法適性・小)を共有させたかったのだが……今は一般(ノーマル)スキルしか共有できないので、それはできなかった。


 まあ、職業スキルは内包されたスキルも同じレア度で判定されるって知れたよ。

 同様に、【天魔】系のスキルも今はまだ共有できないな。


「何もしなくていいの?」


「オブリちゃんが何をしたいのかがまだ分からないからね。とりあえず(……レン)」


《畏まりました──召喚します》


「「──ッ!」」


 迷宮の最深部(レン)へ念話機能で連絡を取る。

 ここは『天魔迷宮』の草原区画なので、当然念話圏内だ。


 並列行動スキルで念話を発動し、会話をしながらレンに召喚の指示を出していた。


「ああ、怯えずとも問題ないよ。私の能力でこれから出てくる魔物には魂が宿っていないからね。ただの等身大のぬいぐるみを相手に攻撃を試すとでも思って、軽い気持ちでやることもできるよ」


「──魂が宿ってない? それって……」


「君の想像に任せるよ。ただ、魔物は基本的に殺すことしか考えていない。知性を持つ個体なんて稀だし、言葉が通じない者だって多い……私たちが家畜を生きるために殺すように、割り切りが必要なんだ」


「…………覚悟はしておくわ」


 そういったことにすぐ理解が言ってしまうのも、彼女が力を求めていた理由かもな。


 理不尽を否定し、それを想うことができる心を持っている……だからこそ覚悟を決め、選択を取ることができる。



 オブリガーダの把握しているステータス

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ステータス

名前:オブリガーダ (女)

種族:(妖精族/小羽種Lv3)

職業:(僧侶Lv4)・(調合士Lv1)


HP:10

MP:700

AP:70


ATK:1

VIT:6

DEX:20

AGI:10

LUC:65

 BP:0


スキルリスト

武術

(弓術LvMAX)


魔法

(回精魔法Lv1)(氷魔法Lv1)(精霊魔法Lv1)

(妖精魔法Lv1)(付与魔法Lv1)(生活魔法Lv1)


身体

(冥想Lv1:10)(魔力補正Lv20)(魔力強化Lv20)

(魔力操作Lv1)(浮遊Lv3)(魔力化Lv1)


技能

(鑑定Lv2)(隠蔽Lv1)(採取Lv1)(言語理解Lv1)

(無音詠唱Lv1)(省略詠唱Lv1)(調合Lv2)



特殊

(僧侶の心得Lv4)(調合の心得Lv1)(交渉Lv1)

(属性適性・回復Lv-)(吸精Lv1)


NEW

【■■:■■Lv-】


祝福

(■■■■)


SP:1

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