表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【更新不定期化】AllFreeOnline~才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します~  作者: 山田 武
第〇三章 偽善者の眷族

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

81/2526

03-04 神気

加筆・修正しました(2019/06/18)



 修練場


「……ダメだこりゃ」


 あれからログアウトをし、翌日となった。


 消費ポイント百という、個有スキル以下とはいえそれなりに多大な消費。


 それを元に得られたスキルを試そうと思ったのだが……うんともすんとも言わずに困っている。


「やっぱり無理だな……まあ、それも仕方ないんだけど」


 そう呟きながら、改めてステータスを操作していると目的のスキルを見つけた。

 そのスキル名をタップし、改めて鑑定スキルを行使しながら情報を展開する──


---------------------------------------------------------

権能:(神気Lv1)


神々の体内を巡る生命エネルギーであり■■

神に関する権能スキルを扱う際、必須となるエネルギー源

あらゆるエネルギーの上位互換であり、変換することであらゆるエネルギーとして運用することができる

条件を満たすことで、最大神気量と生成速度が増加する


〔最大神気=神位格×■■度〕

〔生成速度=レベル×■■度〕


 レベル:1

 神位格:見習い(未設定)

 ■■度:2%


 最大量:20

 生成率:2m/Gp

---------------------------------------------------------


 手に入れた神の力──まずはその根源だ。

 ずっと前に『神様見習い』の称号を得て、それからずっと放置していたが……SPがだいぶ余っていたこともあって、ようやく手を付け始めた。


 上級鑑定と能力看破スキルの効果もあり、かなりの情報が開示されているが……要するに、このスキルを持っていなかったらどれだけ別の神のスキルを持っていても、何も使えなかったということだろう。


「まあ、次が手に入るのはいつになるのか分からないけどさ……」


 消費SPが高すぎるので、はずれを選んだ際の損が大きすぎる。

 そもそも、百ポイントもあればそれだけで強力なスキルを無数に手に入れられるし。


 今は神のエネルギーとも呼べる神気を得たことを、純粋に祝うべきだろう。


 これがあるだけで、迷宮や俺の世界をよりよくするために必要なエネルギーを確保できたのだから。


「分からなかった部分のうち、最初の辺りとなんとか度ってのは気になるな。一つ目は神の在り方に繋がりそうだし、二つ目は……なぜかもう満たしている部分が気になる」


 見習いの神様が満たせる2%のもの……その答えがまったく分からない。

 というか、そもそもそれがあることで神としての力が増えたり回復速度が上がる。


 ──嫌な予感がしてきたな。


 神が必要としており、俺のようなほぼ(・・)無名な見習い神様でも得られるもの。

 記憶の中に存在する、あまり受け入れがたいある思い出。


「……うん、考えない方がいいか」


 そう、創作物でもよくある話だ。

 神が求めるものは、人々が自分に向ける強い想い──即ち。


「嫌だぞ、国民にアレを強要するなんて」


 すでにそれができる準備を、俺はいつの間にか整えていたのか。

 水晶を置くのであれば必要かな、と勝手に思い込んだのが悪かったのかもしれない。


「けど、神の力が……うーん……」


 悩みに悩んだ末、未来の俺に選択を任せることにした。


 ──うん、思考放棄と捉えてもいい。


  ◆   □   ◆   □   ◆


 ふと考えてみた。

 神の名を持つ【生産神】に神気を使えば、何か特別な効果が発揮するのでは? と。


「結果は成功……凄い物が生まれたな」 


 見た目はただの新品の剣。

 だがそこに宿るエネルギーは、神の力である神気。


 それはつまり、神の力を持つ剣──神剣であった。


「まあ、めっちゃ弱いけど」


 打ち上げた一品も『擬似神剣』と表示されているし、神器ではなく魔具とカテゴライズされている。


 何かの条件を満たしていないせいで、魔法の武器扱いなのだろう。


「魔力を神気に変換できる機構を搭載してみたが、変換率が最悪だな。そりゃあ魔具として登録されるわけだ」


 今の俺では数秒しか維持できない。

 神気を使えばそれなりに保てるだろうが、それでは本末転倒だ。


 攻撃力があるわけでも、そこまで凄い能力があるわけでもない……あくまで『擬似』的な神剣である。



 また、異なるアプローチもしてみた。

 剣として、戦うためのアイテムとしてではなく……消費アイテムとして、特に回復に神気を利用した場合を考えて、ある物を作ってみたんだが──。


「『アンブロシア』。完全版なら、不死化のアイテムにもなる逸品……これも危険だな」


 料理にエネルギーを注ぐ……なんだか微妙な気分になる行為だが、どうせ消費者は俺自身なので試してみた。


 イメージ的には、カロリー制限の名を持つアレを再現してみたら……こうなった。


「あらゆるエネルギーが回復したうえで増加し、状態異常も完全快復する。称号の効果でBランクが確定してそれだけの効果だ。食事効果を向上する能力なんてあれば、最強の能力の一つに挙げられるかもな」


 他にもいくつか作製してみたが、特に神気が効果を発揮したのはこの二つだ。


 なにせ機械術や建築術などもあるわけで、そこに神の力が宿れば……やりたくなることは、男として無数にあるだろう?


「さて、今日はこれくらいにしておくか」


 この力を完全にものにしたら、そろそろ活動を再開したい。


 クラスの奴らから(勝手に)集めた情報の中で、ちょうどいい機会がそろそろ訪れる頃だった気がする。


 ──新人たちのログイン時期が。



 今回本編で出たアイテムのデータです


---------------------------------------------------------

擬似神剣試作1号 製作者:『   』


魔具:剣 ランク:B+ 

耐久値:100/100

装備補正:ATK+5 DEX+3


実験のために造り上げた無銘の剣

持ち主の魔力を吸うことで、擬似的に神剣としての力を発揮できる。


装備スキル

(魔力吸引)(神気変換)(神剣顕現)


---------------------------------------------------------

---------------------------------------------------------

アンブロシア 製作者:『   』


ランク:B


あらゆるエネルギーの最大値が一時的に増加したうえで回復し、そのときに罹っている状態異常が全快する


[S品質のアンブロシアはその名が示す通り神の食べ物であり、人の身で食した者には仮初の不死性が与えられる]

---------------------------------------------------------

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ