表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【更新不定期化】AllFreeOnline~才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します~  作者: 山田 武
第〇三章 偽善者の眷族

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

80/2526

03-03 SP消費

加筆・修正しました(2019/06/11)



 心なしか、肌艶がよくなった気がする不死鳥……死ぬことに快感を得ているのは、俺が何かをする前からのことだった。


 もしかして、不死鳥(フェニックス)って種族的にそういう奴らなんじゃ……あまり会いたくはないな。


「今回もまあ、ずいぶんとレベルが上がったな……相手のレベルじゃなくて、能力値で経験値量って変わっているのか?」


「それは我に訊いているのだろうか?」


「いや、一人事だ……あえて訊いてみるが、なら──『フェニ』はどう思う?」


「うむ、さっぱり分からん!」


 改めて紹介しよう、彼女──不死鳥の名はフェニと言う。

 フェニックスだからフェニ、なんと安直なと言うツッコミは今さらだからしなくても構わないぞ。


「やはり、ご主人の個有スキルの効果が強いのではないだろうか? 我の能力値も底上げされているうえ、経験そのものも共有されるのだ。おそらく、というより我にはこれしか考えられない」


「そう、なのかな……?」


「少なくとも、我にはこれが限界だ」


 俺が得た個有スキル──[眷軍強化]。

 文字通り、あらゆるものを眷族と定めた者たちと共有できる能力なのだが、主である俺の能力値やスキル、経験値も当然共有できるようになっている。


 現状では、レベルに合わせた劣化が発生しているのだが、それでも充分な恩恵がもたらされていると思う。


 共有できないものもあるにはあるが、それでもチート級のスキルなことに変わりない。


「まあ、{感情}が共有できていたら、それこそ世界を終わらせられるかもな。超絶経験値ブースト、異常な能力の数々……止められる奴がいないだろ」


「ご主人がそのようなことができる者であることは、配下として喜ばしいことだ。そしてその一端を、ぜひこの身で試していただければ……ハァハァ」


「ああ、はいはい。実験はしないとな」


「さ、さすご主!」


 なぜこのタイミングで……普通の主人公たちでも、さすがに殺されたいがため、これを言われるヤツはいないだろうに。


「まあ、とりあえず全部の武器職業がカンストしたから、今回は一度転職してくる。続きはまた今度な」


「承知した。ではご主人、よりより力を得ることを期待しているぞ」


「はいはい、分かってますよ」


 そんな死にたがりなドM不死鳥を置いて、俺は迷宮を去る……あっ、もちろん他の眷族にも挨拶してからだぞ。


  ◆   □   ◆   □   ◆


 始まりの町


 相も変わらず平和な街並みが、最近は少々騒がしくなっている。


「新人、第二期のプレイヤーの参戦か……ギルドやらパーティーやら大変そうだな」


 学校でもAFOの話をしている奴らが、たしかそんなことを言っていた気がする。


 俺たち初期からの者たち(プレイヤー)を一期と呼び、これからこの世界を訪れる祈念者たち(プレイヤー)を二期と呼ぶんだとか。


 そのためそれに関するミニイベント──新人たちの新人たちによる新人たちのためのイベントが、いくつか行われるらしい。


 要するに、一期の俺たちに追いつくようにあれこれ策を練っているわけだ。


「新人ねぇ……偽善者的には、結構美味しいイベントなのかもしれないな」


 物語の定番で言えば──騙されたり襲われている新人を救いに主人公が割り込む……などといったものがある。

 女性の新人だった場合、だいたい主人公に惚れるのって……なんでだろうな。


 偽善者として、そんな新人が困っているという状況を無視するわけにはいかない。

 力を誇示し、新人が望む形でやりたいことに協力する……なんてのがよさそうだ。


「まあ、今はそれよりも先に転職を済ませておく必要がありそうだけど」


 ちなみにまだ、そんな期待の新人たちはログインしてこない。

 あくまで追加分の再販が決まり、再び抽選が行われる云々だと話しているのを耳にしただけだし。


 俺たち一期は、どうやって新人を勧誘しようかと盛り上がっているのだ……また、どうやって自分たちが嵌ってしまった問題に引っかからせるかという、厭味ったらしい考えを深めたりな。




 今のところ、生産関係の転職をしない限りは変な干渉は無いので、今回はこっち側の神殿で転職を行うことにした。


 木を隠すなら森の中……新人さんたちに自慢するため、転職を行う祈念者が行っているのでそこに紛れてみようと思っての行動だ。


「それ、ペタッとな」


 スキルと魔法を複数行使し、人目を避けながら水晶に触れる。

 すると、いつものように転職できる職業のリストが出るわけで──


「うん、変わらない変わらない」


 特別な職業が増えたわけではない。

 これまでも表示されていた職業が、これまで通りリストに載っているだけ。


 やっぱり、少しチートだな……と思いながらも、選んだ職業に就いていく。


「スキルは……ここじゃなくてもいいか」


 俺は優遇されているな、と思っていても、俺だけが特別というわけじゃないことを認識していなければならない。


 今だって、俺の姿をとっくに看破している奴がいるかもしれないわけだし……。


「転移、はできないから……バレないように移動しなきゃな」


 こっそりと、人混みに紛れるように歩を進めていく。

 幸いにして、俺に注目するような輩はいなかったようで無事に出ることに成功した。


「──よし、これで一安心っと」


 解除するのが遅くて、少々接触事故が起きかけるなんてこともあったが、無事人目の少ない場所で一息を吐く。


 揉め事を起こしたいわけじゃないので、できるだけ人目を避けたかったのだ。


「さてさて、スキルを選ぶとしよう……」


 スキルリストを展開してみれば、膨大な量のスキルの名前が表示される。


 こちらも転職リストと同様、目的のものを抽出できるシステムなので、それを使いながら必要なスキルを探していく。


「これまで通り、武術系スキルをまず確保して……それから肉体の補正が欲しいかな?」


 フェニとの闘いで分かっていたが、俺は自分の体を上手く扱えていない。

 どれだけ武技を補正無しで扱えるようにと努力していても、それを運用するための体が付いていかないのならば元も子もない。


 だから一度、体幹スキル以外の補正を体感したうえで、それを自身の肉体のみで再現できるように──


「ダジャレじゃないからな……うん」


 誰に言うでも無い弁解をしてから、再び思考の海へ潜っていく。


「次は技能と特殊だな……スキルポイントもだいぶ余っているし、ネタスキルを取っておくかな? こういうスキルが多いゲームは、案外ネタスキルが強いってこともあるし」


 物語の定番をたとえに挙げ、ネタスキルの中でもマシなものを選んでいく……いや、さすがにギャンブルは嫌だし。


 あくまで俺は、堅実に生きたいのだ──できるだけ、リスクすぎるリスクは避けるぞ。


「残りSPは……うわっ、まだあるよ」


 個有スキルは一人一つだけ、それはどうやら{感情}でも超えられない理らしい。


 無限にSPを溜められるようになったが、そもそも999まで増やすのは苦行だし、二度目をやる気は無かったんだよな。


「なら、あれを習得するかな?」


 これまではその膨大な消費SPから面倒に思っていたが、ちょうどいいかもしれない。

 ネタスキルと思えるほどに無駄にSPを喰らい、チートスキルの可能性を秘めた──今の俺にピッタリなスキルが存在する。



 その名は──



 一番多くSPを消費したスキルを除く、変化後のステータスです


---------------------------------------------------------

ステータス

名前:メルス(男)

種族:【天魔Lv50】

職業:【経験者Lv30】・(召喚師Lv40)・【聖具使いLv10】・【魔具使いLv10】・【生産神Lv-】・【世界創造士Lv1】・【闘王Lv-】・【迷宮主Lv-】・【死霊Lv1】・【断罪者Lv5】・【神器使いLv10】


 NEW

(棍士Lv30)MAX →(狩人Lv1)

(鎌士Lv30)MAX →(野伏Lv1)

(鞭士Lv30)MAX →(詩人Lv1)

(斧士Lv30)MAX →(杖士Lv1)

(爪士Lv30)MAX →(扇士Lv1)

(双剣士Lv50)MAX→(鑑定士Lv1)


二つ名:『模倣者』


 HP:1100

 MP:1250→1350

 AP:1400


ATK:235→240

VIT:170

AGI:205→210

DEX:300→325

LUC:170→175

 BP:0


スキルリスト

武術

【矛盾Lv10】(気魔闘術Lv30)(聖具術Lv20)(魔具術Lv20)(魔法銃術Lv10)


【武芸百般Lv50】MAX

\(重棍術Lv50)(片斧術Lv50)

(両斧術Lv50)(蛇剣術Lv50)

(縛鎖術Lv50)(大鎌術Lv50)

(鎖鎌術Lv50)(剛爪術Lv50)

(太刀術Lv50)(薙刀術Lv50)

(短刀術Lv50)(双剣術Lv50)

(棒術Lv30)


 NEW

(棒術:5)→(杖術Lv1:5)

(弓術:5)→(砲術Lv1:5)

(剣術:5)→(刺突剣術Lv1:5)

(格闘術:25)→(投技術Lv1:5)・(打撃術Lv1:5)・(脚撃術Lv1:5)・(関節技術Lv1:5)・(翼闘術Lv1:5)


(鎧術Lv1:5)(操糸術Lv1:5)(舞踏術Lv1:5)


魔法

─上級魔法

(業炎魔法Lv30)(嵐気魔法Lv30)

(氷河魔法Lv30)(大地魔法Lv30)

(時空魔法Lv30)(生死魔法Lv30)

(治癒魔法Lv30)(具現魔法Lv30)

─融合魔法

(爆発魔法Lv30)(豪雪魔法Lv30)

(拘泥魔法Lv30)(幻霧魔法Lv30)

(熔解魔法Lv30)(粉塵魔法Lv30)

─特殊魔法

【森羅魔法Lv30】【死霊魔法Lv10】

【陽光魔法Lv10】(強化魔法Lv40)

(弱化魔法Lv40)(天魔魔法Lv50)(樹魔法Lv20)

(大海魔法Lv20)(龍魔法Lv20)(聖霊魔法Lv20)

(封印魔法Lv20)(禁書魔法Lv20)(歌魔法Lv20)


 NEW

(天使魔法Lv1:5)(悪魔魔法Lv1:5)


身体

(舞空Lv50)(体幹Lv70)(身体強化Lv70)

(力場支配Lv50)(能力値向上補正Lv40)

(精密動作Lv50)(異常激減Lv55)(回避Lv30)

(戦線離脱Lv53)(超回復Lv35)(天魔眼Lv50)

(天魔翼生成Lv50)(迷宮地図Lv1)


NEW

(精神強化Lv1:5)(潜水Lv1:5)(暑耐性Lv1:5)

(寒耐性Lv1:5)(平衡Lv1:5)(登攀Lv1:5)

(掴みLv1:5)(軽業Lv1:5)(耐久走Lv1:5)

(見切りLv1:5)


技能

(上級鍛冶Lv10)(上級錬金Lv1)(上級調合Lv1)

(上級裁縫Lv1)(上級木工Lv1)(上級耕作Lv1)

(中級料理Lv20)(中級採取Lv30)

(上級採掘Lv10)(上級鑑定Lv70)

(上級隠蔽Lv70)(全言語理解Lv20)

(気配探知Lv75)(並列行動Lv99)CS

(無詠唱Lv99)CS(連携Lv30)(識別Lv45)

(指導Lv10)(促進Lv10)(弱点看破Lv30)

(能力看破Lv30)(迷宮感知Lv1)(機械術Lv20)

【思考詠唱Lv40】


NEW

(解体Lv1:5)(水泳Lv1:5)(楽器Lv1:5)

(騎乗Lv1:5)(追跡Lv1:5)(歌唱Lv1:5)


特殊

(悪魔殺しLv1)(天使殺しLv1)(人族殺しLv1)

(竜殺しLv1)(大物喰らいLv20)(攻撃無効Lv-)

(一途な心Lv-)(殲滅者Lv-)(魔物の天敵Lv-)

(兎の天敵Lv-)(魔小鬼の天敵Lv-)(保護Lv1)

(一騎当千Lv1)(地獄の体現者Lv-)

(禁忌の聖者Lv1)(思われし者Lv50)

(聖具適正Lv10)(魔具適正Lv10)(死霊適正Lv1)

(神器適正Lv10)(断罪執行Lv5)(武器換装Lv30)

(迷宮殺しLv30){感情Lv30}(武王闘気Lv-)

(創造の心得:世界Lv1)(迷宮運営Lv-)

(全武術適正・小Lv30)(全魔法適正・小Lv30)

(全身体適正・小Lv30)(全技能適正・小Lv30)

(召喚の心構えLv40)


(経験者の可能性Lv-)

\(双剣の心得Lv50)MAX(棒の心得Lv30)MAX

(鎌の心得Lv30)MAX(鞭の心得Lv30)MAX

(斧の心得Lv30)MAX(爪の心得Lv30)MAX


NEW

(交渉Lv1:10)(鑑定の心得Lv1:職業)

(野伏の心得Lv1:職業)(杖の心得Lv1:職業)

(狩人の心得Lv1:職業)(扇の心得Lv1:職業)

(詩人の心得Lv1:職業)


個有スキル

[眷軍強化:6%]


祝福

変化なし


SP:■■

---------------------------------------------------------

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ