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【更新不定期化】AllFreeOnline~才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します~  作者: 山田 武
偽善者と決意交わる水着イベント 十月目

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偽善者と賢者モード



夢現空間 自室



 太陽が黄色に見える……ことはなかった。

 あくまで夢の中の話なので、現実の俺に影響があるわけではない。


 ──ただ、夢の中で()ったことをはっきりと覚えているだけだ。



「……俺、童貞なのにな」



 いつものようにベッドの中で目を醒ました俺は、腕をうーんと伸ばしてから呟く。


 色んな意味で初めてということもあり、ド素人の俺は何もできなかった……ということも無く、【色欲】の力の影響で一人一人丁寧に喰っていけた。


 今回ヤったのは島に従魔組と武具っ娘組+αである。


 俺がプレイヤーとして普通に活動していた頃から、このときをずっと待ってくれたフェニやスーたち。

 いろいろ溜まっていた想いを吐き出させ、俺も熱いものを解き放って共にスッキリ。


 今頃、自分たちの部屋のベッドで目を覚ましている頃だろう。



「……これこそが、真の賢者モードなんだろうか」



 賢者の資格を保ったまま、女性たちの中に熱い衝動をぶちまける。

 現実ではありえないこの【矛盾】……それは、俺に普段以上の冷静さを与えていた。


 すべてを見通せるような理性を内に秘め、昨日起きた出来事を更に回想する。


 引き籠っていた息子(マイサン)も、ついに殻を打ち破って立ち上がり、異世界補正の大きさで眷属たちを相手に無双した。


 息子がスキルを持っているならば、(長短自在)や(硬軟自在)、(無限再精)や(痛覚緩和)を持っているかもな。


【色欲】の影響なのか、大きさもマキシマイズだったし、常に怒張を誇っていたし、尽きることもなく振り続けられた。



「さて、これからどうするべきか……やることはあるし、一度ヤると歯止めが効かなくなるというのは本当だったようだな。【色欲】の制御はローペに任せれば問題ないが、完全にするのは難しいか。俺は賢者モード中だからここまで冷静でいられるが、このまま何もしないと勢いのままにヤられてしまう」



 ローペとは、リープのように俺の人格の一つである。

 担当する感情は、話の流れからも分かるように【色欲】だ。


 活性条件も……お察しのことであろう。


 俺はたしかに、仮想現実の中でとはいえ一部の眷属たちと夜を共にした。

 その記憶と感情は、共有能力によって他の眷属へと伝わる。


 ……そう、興奮したことも伝わるのだ。



「あの魔導もすぐには使えないし、今は──よし、逃げようか」



 時間が問題を解決してくれることもある。

 感情の制御も時が経てばできるし、しばらくは安全な場所に避難しておこうか。



《……お、おはようございます、メルス様》


「おや? アンか、おはよう」



 逃亡先を思案していると、何やら緊張した声色でアンが念話を繋いできた。

 ……気まずい、のか? アンも俺にヤられた一人だし。


 だが、俺の変化を見抜いたのだろう。

 すぐに冷静になってくれた。



《どうかなされたので? 昨晩の……その、アレが精神にまで影響を?》


「ふむ、恐らくはそうなのだろう。異常なまでに賢者モードになっていてな、今の俺ならばどんな悪魔の誘惑だろうと無視できる気がするぞ」


《……お体に、何か違和感は?》


「いや、体に不備はない。息子が再び不活化したようだが、それも意識すれば恐らく本来の性能を取り戻すだろう。ただ、この話し方からも分かるように、いつもの俺よりも冷静な状態みたいだ」



 実際、息子に意識を集中させてみると……どうやら可能のようだ。


 今までは必要としていなかったからこそ、息子は仕事をしなかったのか。


 冷静沈着など、普段の俺には当て嵌まらないはずなのだがな。

『人生快楽刹那主義』を常日頃から言っているのだから、それは自明の理だ。



《それなのですが……メルス様、いくつか心当たりがあります》


「心当たり? ……ああ、情報系の固有スキルのことか」


《さすがです。メルス様が情事を行った眷属の内、意志を持つスキルがメルス様の{感情}とリンクを行いました》



 そう言われ、{感情}を深く意識していく。

 ……たしかに、今までと異なる感情が中に内包されているような気がする。


 疲れた時は【怠惰】の、性的に興奮した時は【色欲】の胎動を感じていたのだが、外側から繋げられた感情が、今は俺の表面に出ているみたいだな。


 ステータスを確認したが、正式に{感情}の中に内包されてわけではないようだ。

 あくまで俺とその感情の【固有】スキルの持ち主が交わったことによって、何かしらの条件を満たしたと思うのが正しいのだろう。



「さて、それはまた後日考えるだけの余裕がある、だが、眷属たちが強行に走るまでの時間はさほどない。アン、これから俺は少し間を明けるために出掛けてくる。その間アンには眷属たちの沈静化を頼みたい。……頼めるだろうか?」


《お任せください、メルス様》



 そう言ってくれたアンに感謝する。

 眷属たちは献身的に俺を支えてくれる。


 今までも、そしてこれからも……愚鈍な俺は眷属たちに頼っていくだろう。

 どれだけ尽くそうと願っても、最終的に尽くすのはいつも眷属たちだ。


 人生はそんなもんだ、そう纏めることもできるだろう。

 だがそれでも、せめて足掻いていこう。



 この身が果てようと

       この身が朽ちようと

   いつか必ず

            誓ってみせる

 どんな形であろうと

        俺自身の手で

   眷属全員を


 ──幸せにしてみせると。




前話でも書きましたが、これから主人公の冒険が工□寄りになることはありませ(それなら18にお引っ越しですね)。

これまで通り、なんだかんだで変われない主人公の冒険をどうぞ。


p.s.

武具っ娘って、実年齢0歳なんですよね。

でも安心してください――だって、夢ですから。

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