表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【更新不定期化】AllFreeOnline~才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します~  作者: 山田 武
偽善者と決意交わる水着イベント 十月目

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

583/2525

偽善者と水着イベント前半戦 その05



 無事水着も完成し、彼女たちはその水着を着用する……平野への配慮もあるため、詳細は記さないことにしておく。


 ただ一つ言えることは……やっぱり、女性の体は神秘で溢れている、ということだ。


 しかし、他の男たちの目に毒な果実、それらを野晒しにしておくわけにもいかない。

 現在の彼女たちは、シャツやらパーカーやら(製作者:俺)を着て活動を行っている。



「うんしょ、うんしょ……よし、完成」


「わー! 凄いですよ、メルちゃん」


「ふふん、そうでしょう」



 活動……と言っても、どうやら何をするかまだ決めておらず、現在シガンがそれを思案中である(母音が似ているが、ダジャレのつもりは無いからな)。


 俺とクラーレは、なぜかいっしょにサンドアート的なことをやって遊んでいた。


 どっちが言い出したかは分からないが、物作りで手を抜くわけにはいかない。

 こんな時でも(生産神の加護)は発動し、俺の望むままに砂は形を変え、芸術へと昇華されている。



「1/10スケールのネイロ王国城!」


「凄い! 完璧に再現していますよ!」


「どう? ますたー。これならますたーも一緒にできr──」


「二人共……何をやっているの?」



 このタイミングで、シガンがこちらへと向かって来る。


 どうやら、彼女たちの次の予定は決まったようだな。


 だが、俺とクラーレが今までに作った作品の数々を眺め、興味を持っているみたいだ。

 ──出発は、もう少し後かな?



「あ、シガン。これから、いっしょに魔物を砂で作ろうと思っていたのですよ。シガンもいっしょにどうですか?」


「……遠慮しておくわ。メル、アンタって本当に器用よね。スクショしたくなるぐらい、再現度が高いじゃないの」


「うーん? これも生産だし、そういうスキルがあればみんなもできるよ」



 例えばそう──(砂像の指先)とかな。



「……どれだけ器用でも、城の詳細なんて覚えてられないわよ」


「そうかなー?」



 天才ならそれぐらい、簡単にできるんじゃないのか?


 うちの天災共(誤字に非ず)は、だいたいのことであれば瞬時に理解できるし覚えられるし……。



「まあ、窮すれば通ず? そんな感じかな。一度やってみないと、分からないよ」


「シガン……やりましょうよ」


「…………しょうがないわね。こうなりゃヤケよ、やってやろうじゃない!」


「シガン、いっしょにメルちゃんのよりも凄い物を作りましょう!」


「そうね、たまにはこういうのも好いかもしれないわね」


「それじゃあ、張り切って──スタート!」



 なぜか始まった2VS1によるサンドアート対決。


 少し緩んでしまった頬を隠しながら、早速製作に取りかかっていった。



  ◆   □   ◆   □   ◆



「そこー、右だよ右-!」


「いいえ~、左ですよ~」


「……二人共、失敗させたいの?」


「「ううん(~)。もちろん(~)、面白くしたいだけだよ(~)!」」


「ハァ……。ディオン! 真っ直ぐで大丈夫よ!」


「「……チッ」」


「舌打ち!?」



 シガンは今日を安息日として、イベントへの本格的な参加は明日からにするそうだ。


 なので彼女たちは現在、みんなで楽しくスイカ割りをしていた。


 まったく、折角スイカ周辺の地面の硬度を上げておいたというのに……。


 いっしょに考えたプーチも、俺と同様に残念そうな顔を浮かべている。



「そいやっ!」



 ディオンが振り下ろした木の棒は、見事スイカに吸い込まれるような軌跡を描いた。


 狙い通りに棒は命中し、スイカは──綺麗に七等分となる。



「ここら辺は、ファンタジーよね」


「あのスイカ……魔物でしたしね」



 まあ、最初は手と足が生えていたとのことだしな。

 その魔物のドロップアイテムとはいえ、叩いただけでそこまで綺麗に割れるなんて普通じゃありえないか。



「ん~~♪ 美味しい~!」


「本当ですね。瑞々しくて甘く、キメが細かい感じが堪りませ~ん!」


「塩があればよかったのだが……」



 ふと、ディオンがそんなことを呟く。



「海水なら、いっぱいあるんだけどね」


「メルちゃ~ん、持ってない~?」


「ん? はい、深層水から作った塩。他にも色んな調味料があるから試してみてね」


「シナモンに黒酢に蜂蜜に……酒。メル、私たち未成年なんだけど」


「ちゃんと見て、これはブランデー風な飲み物だよ。アルコール成分が無いけど、何故かブランデーな味がする摩訶不思議な物なんだけど……使う?」



 そのままの味もよかったが、やっぱり何か調味料を使うのも最高だな。

 ちなみにだが、結局全部試していた。



  ◆   □   ◆   □   ◆



 スイカも食べ終わり、本当にやることが無くなってしまった。

 いや、彼女たちは再び沖の方に泳ぎに行ったりしているんだけどな。


 俺はいつ彼女たちが戻って来てもいいように、ただ待機しているだけなのだ。



「(うーん、暇だな~。ヘルプ眷属~)」


《どうしたのだ、メルス》


「(クエラム~、聖獣状態でこっちに来てくれよ~。モフモフさしちくりぇ~)」


《……しょうがないな》



 宙に上げた手の下に、魔方陣が出現する。

 それが光ると、そこには手のひらサイズのクエラム(モフモフバージョン)が現れる。



「おお、ザッツプリティーアニモー!」


「モフモフの反応がするっs──」


「シーユーモッフル! (──“領域干渉”“空間転移”)」



 モフモフの出現を感じたプレイヤーが、どこからともなくルハ°ンダイブをしながら飛び込んでくる。


 乱入者の周りを空間ごと囲い、無理矢理飛ばして消し去る。


 誰も居なくなった静かな砂浜で、俺はクエラムの毛並みを確かめていった。



「……ん、んぅ」モフモフモフ


「…………」モフモフモフ


「……ああっ、…………んっ、……うぅっ、め、めるしゅぅぅ…………」モフモフモフ


「…………」モフモフモフ



 少しずつクエラムの気持ち好い部分を探り当て、そこを焦らすようになぞり始める。


 クエラムは俺の指先が走る度に、ビクンビクンと動いて悦びを示してくれていた。


 はい、この先はいろいろとヤバかったからカットしておきましょう。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ