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【更新不定期化】AllFreeOnline~才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します~  作者: 山田 武
偽善者と再始動 九月目

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偽善者なしのAFO説明 中篇



「……獣人って良いよな」「いや、何を言ってるんだ? 森人の方が良いだろ」「おいおい、普通機械娘じゃねぇか」「「「……あぁ!?」」」「何やってんだよ、お前ら」


 AFOでは、普人族と呼ばれる現実世界に存在する人間と類似した種族の他に、ファンタジーのような種族が存在する――


 魔法の扱いに長け、普人よりも尖った耳を持つ森人族(エルフ)

 動物の身体的特徴を持ち、優れた五感を有する獣人族(アニマン)

 機械の体を持ち、圧倒的な解析能力を誇る機人族(メカニクル)

 そして、純白の翼を携え、人々へ善行を施す天使族(エンジェル)


 プレイヤーはそうした性質の異なる種族を選び、この世界でのアバターとして使用するのだ。


 また、種族にもレベルの概念が存在し、一定以上のレベルまで上げることによって、一部の種族以外は進化することが可能である。


 その際、同時に転生という種族を変更するシステムも使用できるため、そこを選ぶのもまた、人それぞれであった。



「よし、転職条件を満たしたぜ!」「そろそろ次の職業に変えるか?」「アンタがいないと誰が回復役をやるのよ。せめてカンストするまでやりなさい。そうすれば、次の職でもアンタが回復を使えるしね」「……ハァ」


 AFOには、職業という概念(システム)が存在する。

 基本的に就ける職業は一職。

 異なる職業に就く場合は神殿に置かれた水晶を使い、変更しなければならない。

 職業に就くことで、その職業専用のスキルや能力値の補正を使うことができる。


 職業の条件は基本的に職業のレベルを最大まで上げなくても満たすことが多い……が、最大までLvを上げた場合のみ、その職業で入手したスキルや補正をそのまま別の職業に就いても引き継ぐことが可能だ。


 職業は、大まかに分けると二種類存在している――戦うためか、そうでないかだ。

 戦うための職業――戦闘職はその名の通り戦闘でしか経験値を手に入れることができないが、そうではない職業はその職業に応じた行動で経験を積むことで、経験値を入手することができる。


 職業はほぼ無限に存在するとも言われ、今までに成長させた職業や種族、スキルによって誰も知らない職業へと派生するとも考えられている。

 まだ誰も見ない職業を目指して、あらゆるものへと手を伸ばすか、自身の求める道のため、一系統の職業を極みまで至らせるか。


 プレイヤーは自身の行動に合った職業を選択し、AFOでの活動を行っているのだ。



「お、そろそろ夕飯の時間だから落ちるわ」「そういやもう夜だったな。すっかり忘れていたよ」「強制終了までそこまで時間がないし、今日はこれでお開きにしましょ」「そうだな」


 AFO内での時間の流れは、現実世界とは異なる法則で進んでいる。

 一日の長さや一年の日数などはほぼ同じなのだが……AFOでの十秒が、現実世界での一秒となっていた。

 これは、よりゲームを長い時間楽しんで貰うため――という体で――人体に影響の出ない速度での加速を行った結果だ。


 通常はそのような速度で時間が進むが、一部の魔法や特殊な空間ではそれ以上の速度での時間進行が行われる。

 イベント時などは一日で一月が経つ時もあり、従来のゲームを遥かに超えるシステムを搭載していた。


 だが、いくら人体への影響がないとはいえども、それがまったく無いと明確に証明できるわけではなかった。

 そのため一定時間ゲームを行うと、自動的にログアウトされる。


 そうなった場合は一定期間ログインができなくなるため、プレイヤーは自主的にログアウトを行う……なんて話もあるという。



「……なんだよアイツ、強すぎだろ」「初心者ダンジョンだからって舐めすぎたわね」「うわっ! 取っておいたポーションが!」「また経験値を稼がねぇとな」「ま、とりあえずはステータスが戻るのを待つまで休憩だ」


 AFOにおいて、当然死に戻りというシステムは存在している。

 HPが0になって一定時間が経過すると、運営神が魂を回収して教会で再構築した肉体に戻す……という形で人々(じゆうみん)には伝わっている。


 ただ死に戻りも、初期は別だが不利益無しで行われる代物では無い。

 死に戻りをしたプレイヤーは、一定時間AFOの世界へログインができなくなる。

 その間はログインしても、何もない真っ白の空間へ強制的に召喚され、その中で一定時間経過するまで待機する羽目になる。


 そのため、プレイヤーはログインできるまでの時間、ログアウトをして様々なことを行うのだ。

 現実世界で待機する方が、待つ時間が短いためである。


 そして、死に戻りの不利益に関してだ。

 まず、能力値が著しく制限される。

 減少する数値はランダムで決定し、最低でも本来の半分、運が悪いと一割以下の能力値となってしまう。

 一定時間が経過するとそれも徐々に回復するのだが、その間に更なる死に戻りを経験した場合、より能力値が低下するして再構築の時間も伸びる。

 ……それでしか入手のできない称号も在るため、極まれにそれを行う者も出現するとかいないとか。


 次に、レベルアップのために溜められていた経験値が一部消失する。

 Lvが高ければ高いほど、その被害は多大なものとなる。

 これは種族・職業・スキル全てに該当することであるので、極力死ぬことは控えた方が良い。

 そういった部分は、現実世界と同じなのであった。


 最後に、自身のストレージ――つまり荷物入れに仕舞ってあった物が、一定確率で喪失するということが挙げられる。

 何を落とすかは完全にランダム。

 落ちた物は一定時間フィールド上に散らばり、時間が経過すると完全に消滅する……何らかの特別な用途がある(キー)アイテムは、神の加護によってか落ちることは無いのだが、それ以外の物ならばどれだけレア度の高いアイテムや装備だろうと落ちてしまう。


 そのため、プレイヤーをなんらかの手段で殺害し、そのアイテムを奪おうとする(PK)が出現するのである。



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