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【更新不定期化】AllFreeOnline~才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します~  作者: 山田 武
偽善者と飛ばされて終焉の島 中篇 七月目

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偽善者と自己紹介 その05



夢現空間 居間



「いつもいつも大雑把に――不定期に開催、自己紹介の時間ッデスッ!」


『いつも視聴させてもらっているぞ』


「お、嬉しいこと言ってくれるな。放送している甲斐があるってもんだ」


『主のやっていることだからな。それに、同じ眷属たちのことも分かるのだ……これが、一石二鳥であろうか』


「訊かなきゃ分からないこともいっぱいあるからな。こういった機会を設けてやらない限り、分からないなんて寂しいし……」


『それでこそ、我が主であろう』



 何でも肯定してくれるのは嬉しいが、少しこそばゆいな。



「……どこにそのセリフを言う要素があるんだよ。俺は別に、そこまでに偉大な奴じゃ無い……って言ったら、また女体化したリョクと会ったばかりの時みたいになるのか。仕方ない、止めておくか」


『…………あまり思い出させないでくれ。あのときはその、少々舞い上がっていたのだ』


「いやーあのときの言葉は感動したぞ。こっちに飛ばされる前に言われた言葉の中でも、ベスト10的なものにランクインするぐらいには、俺に響いてきたんだ」


『…………本当に勘弁してくれぇぇ……』



 うんうん、やっぱり可愛いんだよな~。

 ゴホンと咳払いをしてから、話を元に戻していく。



「――ところで、国の方はどうなっているんだ? 定期的に報告は貰っているが、書類だけじゃ分からないこともあるしな」


『どの国も順調に運営されている。ラントスだけは代表が居ない為少々難航していたが、それでも問題があるというわけでは無い』


「そっか。……苦労を掛けるな、お前にも国王にも」


『ジークとも偶に会話をするが、年齢以外は問題無いと言っていたぞ』


「色々と無理を押し付けてしまったからな。

 子供たちも学校に通ってもらってるし……次の代に代わったら、盃でも交わすかな?」



 別に俺は男が嫌いってわけでも無いし、国王のことも良い人だと思ってる。

 だからこそ、俺はアレ(・・)を勧めてしまったんだろうな。



「……よし、それじゃあ始めるか」


『うむ、よろしく頼む』



 今回もまた、インタビューが始まる。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「問01:あなたの名前は?」


『リョクだ』



「問02:性別、出身地、生年月日は?」


『今は女で、出身は洞窟だな。生年月日は分からん』


「洞窟って、どこの洞窟なんだ?」


『主と会った森の少し先に、小さな洞窟が存在するのだ。我らはかつて、そこで生きてきたのだが……あの時の我以上の魔物に場所を占拠されてな。仕方なく場所を移動していたわけだ』


「お、おう(スッゲーイベントっぽいよ)」



「問03:自分の身体特徴を描写してください」


『身長165、髪と眼は緑、一本の角が額から生えている』



「問04:あなたの職業は?」


『【忠誠の勇者】だ』


「……魔物が就いて良い職業なのかな?」


『主への忠誠心を示す職業がこれしかなかったのだ、仕方が無い』



「問05:自分の性格をできるだけ客観的に描写してください」


『主への忠誠心がMAXだ』


「……最近、眷属の大半がそうじゃないかと疑い始めたよ」


『それでも、我が一番だ』


「……かもな(女体化する程だし)」



「問06:あなたの趣味、特技は?」


『ダンジョン潜りだ』



「問07:座右の銘は?」


蹇蹇匪躬(けんけんひきゅう)だ』



「問08:自分の長所・短所は?」


『長所は忠誠心だ。短所は……忠誠心ゆえに暴走することだ』


「『――代表して主に捧げるのです!』」


『……我が主、それだけはご勘弁を』



「問09:好き・嫌いなもの/ことは?」


『リーンの周りのエリアを巡るのが好きだ。

 嫌いなことは、何もできないことだな』



「問10:ストレスの解消法は?」


『ダンジョンに潜ることだ』



「問11:尊敬している人は?」


『偉大なる我が主だ』



「問12:何かこだわりがあるもの/ことがあるならどうぞ」


『何事も、主優先だな』



「問13:この世で一番大切なものは?」


『我が主だ』



「問14:あなたの信念は?」


『忠臣であり続けることだ』



「問15:癖があったら教えてください」


『男の時の生理的行動を偶にしてしま――』


「中々無いご意見をありがとう!」



「問16:ボケですか? ツッコミですか?」


『ツッコミだ』



「問17:一番嬉しかったことは?」


『主が我らを救ってくれた時だ』



「問18:一番困ったことは?」


『主と会ったばかりの頃の政治だな。何も知らないゴブリンに、いきなり政治など大変であった』



「問19:お酒、飲めますか? また、もし好きなお酒の銘柄があればそれもどうぞ」


『鬼殺しが好きだな』



「問20:自分を動物に例えると?」


『鬼だな』



「問21:あだ名、もしくは『陰で自分はこう呼ばれてるらしい』というのがあればどうぞ」


『リーンでは、お、王妃と偶に呼ばれるな』


「…………」



「問22:自分の中で反省しなければならない行動があればどうぞ」


『あのときの発言だな「……」言わないで欲しい!』



「問23:あなたの野望、もしくは夢について一言」


『リーンを繁栄させることだ』



「問24:自分の人生、どう思いますか?」


『主のためのものだ』



「問25:戻ってやり直したい過去があればどうぞ」


『必要ない』



「問26:あと一週間で世界が無くなるとしたらどうしますか?」


『主がなんとかする』



「問27:何か悩み事がありますか?」


『服装を悩むな』


「今度一緒に探してみるか。お前に似合う服装をな」



「問28:死にたいと思ったことはありますか?」


『無い……と言いたいが、主と会う前……縄張りを占拠された時に一度思った』



「問29:生まれ変わるなら何に(どんな人に)なりたい?」


『もうこの状態が生まれ変わったようなものだろう』


「……書き換えたんだけどな」



「問30:理想の死に方があればどうぞ」


『主と共に生きる我に、死は必要ない』



「問31:何でもいいし誰にでもいいので、何か言いたいことがあればどうぞ」


『主、主はあの頃から変わってくれた』



「…………問32:最後に何か一言」


『だから、我にも助力できることがあったら言ってくれ。いつでも協力する』



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「……はい、カット。リョク、毎度毎度お前の言葉は響いてくるな」


『我にその自覚は無いのだがな』



 王のカリスマ……ってヤツなのかな?

 俺みたいな奴の元でも、そんな才能は光り輝く。


 ――せめてその輝きが衰えないように、少しでも支えた方が良いのかな?



「リョク、暇な時は修練に付き合ってくれ」


『ッツ! 承知しました!!』



 ……これで……良いのかな?

 何だか(比喩的な意味で)目の色が変わったリョクを見て、そう思うのであった。




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