表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【更新不定期化】AllFreeOnline~才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します~  作者: 山田 武
第〇四章 試練の魔王と堕ちる者たち

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

157/2525

04-52 撲滅イベント その30

加筆・修正しました(2020/12/01)



 紐を編んだ鎖[グレイプニル]。

 それによって捕縛された竜人の祈念者(イア)


「お前の性別を視抜いたように、俺は隠された情報を視ることができる。たとえ、視ることができないって記述されていてもな」


「……変態、覗き魔」


「なら、世の鑑定スキル持ちは全員犯罪者だな。さっきも言ったが、その効果とやらも今は[グレイプニル]が抑制している。初めて見たな……邪縛って単語」


「…………本当に、視ているのね」


 今まで信じてくれていなかったようだが、本題に入ることで考えを改め直してくれる。

 邪縛、それが彼女のステータスの記された興味深い記述であった。


「まあいいわ。それより、このフードを外してもらえないかしら? 今さら隠す必要も無いし、本当に効果が無いか気になるわ」


「そうか、なら外すぞ……ハラスメントで訴えたりするなよ」


「その手があったわね……って冗談よ。こっちから頼んだことなんだから、何もしなければ何もしないわよ」


 その言葉を信じ、外套を外すため近づく。

 ちょうどそのとき、首筋にチラリと目がいくのだが……名の通り、蒼玉(サファイア)色の鮮やかな鱗が映った。


「ちょっと、まだなの?」


「あ、ああ……悪い。これでいい──ッ!」


 言葉を失う衝撃が走る。

 彼女の相貌は、とても綺麗だった。


 鱗と同じ蒼い髪と瞳。

 透き通った海みたくキラキラとしており、見る者の心を奪う。


 顔もまたかなり整っている。

 オブリやティンスも方向性が違うが美少女だったが、見た目的に小学生や中学生なので相応の子供らしさが残っていた。


 だが、イアの場合は推定年齢は高校生。

 顔立ちも大人に近づき、目鼻立ちが整いかなりくっきりとしている。

 竜人の特徴である鱗も、顔には無い。


 純粋に女の子と女性、その両方をイイとこ取りをしたような美貌だ。

 だが、まあ……なんてことを考えているうちに、憂い気に嘆息を零すイア。


「……やっぱり、ダメだったじゃない」


 何かを諦めるような声。

 返答しようとしていたが、その言葉に思考が停止する。


 何かを期待されていたのだろうか。

 そして、俺はそれに──応えることができなかった?


 さらに考えに耽ってしまい、悪循環。

 いつの間にか彼女は自分で答えを見出し、自らが囚われているこの状況から脱そうと動き出す。


「まずはこれを外しなさい」


「…………」


「聞こえなかったの? 私は、これを外せと命じたはずよ?」


「……分かった」


 何はともあれ、面白そうだということだけは状況が理解できていなくとも分かる。

 言われるがままに[グレイプニル]を解除し、仕舞う──ふりをした。


 だが、彼女は何も言わない。

 何をしたいのかはさっぱり分からないが、少なくとも俺の行動が意に背いていても気づくことは無いのだろう。


 そこから予測できる能力は……うん、だいたい検討が付いた。

 顔を見ることがトリガーで、相手に何かを命令するなんてものならば──


「次ね。名前を名乗りなさい、もちろんプレイヤーとしての」


「……メルス」


「メルス……聞いたことがないわね。固有スキルか固有職業はあるかしら?」


「……【迷宮主(ダンジョンマスター)】」


 AFOにおいて、公式が個人の名前を明かすことは少なく、イベント上位者は名前ではなく特徴で公開される。


 それも偽装ができるので、そういうスキルさえ持っていれば隠すことが可能。

 だが、なかなか隠蔽スキルを強化しない者が多いので、公開されている場合が多い。


 イアはそれを把握していて、そこから俺を割り出そうとしているのだろう。

 俺は『ユニーク』の面々にも語った、嘘ではない(一部省いた)事実を告げた。


「そう、そんな職業もあるのね。記憶に無い職業だから、固有なのは間違いない……念のため確認するけど、能力は?」


「……名称“迷宮運用”。迷宮核(ダンジョンコア)を介することで、迷宮を操作可能。また、条件達成時に迷宮を運用しやすい能力が発現する」


 隠す必要も無いし、どうせなら[掲示板]にでも上げてほしいな……と思いながら、今回は省くことなく情報を伝える。


 ただ、長すぎたみたいで、途中でうんざりして中断させられてしまった。

 うーん、情報屋にでも売れば、かなり価値があると思うんだがな。


「ふーん、要するに【迷宮主】は定番の感じね。じゃあ、もう迷宮は造ったの?」


「二十ほど」


「二十!? そ、そう……結構多いのね」


 迷宮というか、中継地点として用意した物が多いんだが。

 自作の迷宮であれば、どこでもノーコストで転移できるので、つい造り過ぎた。


 各世界に一つずつ、迷宮世界には実験用の迷宮が大量に。

 あとは現在、このイベントエリアに副核(サブコア)の迷宮も含めて少々が配置されているな。


「……いったい、どんなステータスをしているのよ。種族レベルは?」


50(・・)


「カンスト、もしくは進化済み。種族のベースは人族みたいだし、後者は無いか……」


 人族は基本的に、進化可能となるレベルが50となっている。

 なのでそこで止まっていることで、イアは勝手に勘違いした。


 嘘偽りを吐くことが無い状態で、嘘を吐けるわけがないと過信している。

 なんだかんだ言いつつ、彼女がその呪い染みた力を頼っているわけだ。


(……しかしまあ、結構レベルはグングン上がっているんだよな。効いているかいないかはともかく、相当厄介な能力みたいだ)


 先ほどステータスを確認してみたが、特にレベルアップしているスキルが二つ。

 精神強化と異常激減スキル……うん、予想通りのやり口で嵌めているみたいだ。


 心を強く保ち、虜となることを拒めば、誰でも防ぐことができる。

 しかしそれができないほど、強い力で他を惑わすのが彼女を迷わす問題か。


「ステータスに関する情報も吐きなさい。洗いざらい、全部ね」


「……俺のステータスは──」


 まあ、ここから普段偽装している分を教えていくことにしよう。

 その間、今回の問題をどうすれば解決できるのか……うん、考えておこうか。



現在のステータス

偽装値はだいたい全部80にしてあります


---------------------------------------------------------

ステータス

名前:メルス(男)

種族:【天魔Lv70】

職業:【経験者LvMAX】・(召喚師Lv40)・【聖具使いLv20】・【魔具使いLv20】・【生産神Lv-】・【世界創造士Lv10】・【闘王Lv-】・【迷宮主Lv-】・【死霊Lv10】・【断罪者Lv10】・【神器使いLv25】・(鑑定士LvMAX)・(狩人Lv1)・(野伏Lv1)・【英雄Lv1】・【能力創造者Lv1/2】・【大王Lv-】


二つ名:『模倣者』


 HP:1400

 MP:1400

 AP:1400


ATK:250

VIT:220

AGI:220

DEX:335

LUC:280

 BP:0


スキルリスト

武術

【武芸千般Lv3/5】【矛盾Lv15】

(気魔闘術Lv40/50)(聖具術Lv30)(魔具術Lv30)

(刺突剣術Lv30)(砲術Lv30/50)MAX

(打撃術Lv30)(投技術Lv30)(脚撃術Lv30)

(柔術Lv30)(翼闘術Lv30)(狙撃術Lv1/30)

(棍棒術Lv1)(気糸術Lv1/50)MAX

(魔糸術Lv1/50)MAX(人形術Lv1/50)MAX

(軽鎧術Lv1/50)MAX(重鎧術Lv1/50)MAX


魔法

─上級魔法

(業炎魔法Lv50/60)(嵐気魔法Lv50/60)

(氷河魔法Lv50/60)(大地魔法Lv50/60)

(時空魔法Lv50/60)(生死魔法Lv50/60)

(治癒魔法Lv50/60)(具現魔法Lv50/60)

─融合魔法

(爆発魔法Lv50/60)(豪雪魔法Lv50/60)

(拘泥魔法Lv50/60)(幻霧魔法Lv50/60)

(熔解魔法Lv50/60)(粉塵魔法Lv50/60)

─特殊魔法

【森羅万象Lv30/50】【死霊魔法Lv50/60】

【陽光魔法Lv50/60】【科学魔法Lv1】

【体術魔法Lv1】【鉱魔法Lv1】【獣魔法Lv1】

(天魔魔法Lv70)(樹魔法Lv30/40)

(大海魔法Lv30/40)(龍魔法Lv30/40)

(聖霊魔法Lv30/40)(封印魔法Lv30/40)

(歌魔法Lv30/40)(禁書魔法Lv30/40)

(天使魔法Lv30/40)(悪魔魔法Lv30/40)

(激強魔法Lv30/40)(衰弱魔法Lv30/40)

(血魔法Lv30/40)(妖精魔法Lv30/40)

(紅蓮魔法Lv50)(生活魔法Lv30/40)


身体

(体幹Lv90/99)MAX(身体強化Lv90/99)MAX

(力場支配Lv80/90)(能力値向上補正Lv50)

(精密動作Lv60/65)(異常激減Lv55/63)

(戦線離脱Lv53)(超回復LvMAX)

(天魔眼Lv70)(天魔翼生成Lv70)(迷宮地図Lv1)

(潜水Lv1)(精神強化Lv30/51)(暑耐性Lv30)

(寒耐性Lv1)(平衡Lv20/30)MAX(登攀Lv1)

(掴みLv1)(軽業Lv20/30)MAX(耐久走Lv1/10)

(見切りLv20/30)MAX(飛翔Lv30/35)

(魔力化Lv30/35)(自動回避Lv1/10)

(高速思考Lv1/50)MAX(並列思考Lv1/50)MAX

(空間把握Lv1/10)


技能

(上級錬金Lv15)(上級調合Lv15)

(上級鍛冶Lv30)(上級耕作Lv15)

(上級裁縫Lv15)(上級木工Lv15)

(中級採取Lv30)(上級採掘Lv10)

(全言語理解Lv23)(気配探知Lv90/99)MAX

(並列行動LvMAX)(無詠唱LvMAX)(連携Lv30)

(指導Lv10)(促進Lv10)(迷宮感知Lv1)

(解体Lv1)(水泳Lv1)(楽器Lv1/10)(騎乗Lv1)

(追跡Lv1)(歌唱Lv15/20)【思考詠唱Lv90】

(解析Lv10/20)(機械操作Lv1)(機械製作Lv1)

(上級料理Lv1)(中級建築Lv1)

(超級鑑定Lv1/10)(超級隠蔽Lv1/10)

(弱点洞観Lv1/10)(能力洞観Lv1/10)


特殊

(悪魔殺しLv10)(天使殺しLv10)(攻撃無効Lv-)

(人族殺しLv10/50)MAX(竜殺しLv1/2)

(大物喰らいLv25)(一途な心Lv-)(殲滅者Lv-)

(魔物の天敵Lv-)(兎の天敵Lv-)

(魔小鬼の天敵Lv-)(保護Lv1)(一騎当千Lv1)

(地獄の体現者Lv-)(禁忌の聖者Lv1)

(思われし者Lv70){感情Lv50}(聖具適正Lv20)

(魔具適正Lv20)(迷宮運営Lv-)(死霊適正Lv10)

(神器適正Lv25)(断罪執行Lv10)

(武器換装Lv40/48)(交渉Lv1)(迷宮殺しLv40)

(創造の心得:世界Lv10)

(全武術適正・小Lv50)(全魔法適正・小Lv50)

(全身体適正・小Lv50)(全技能適正・小Lv50)

(召喚の心構えLv40)(鑑定の心得LvMAX)

(野伏の心得Lv1)(狩人の心得Lv1)

(経験者の可能性Lv-)【封印Lv-[×2]】

(英雄ノ卵Lv1)(創造の心得:能力Lv1/2)

(大王権限Lv-)(直感Lv1/10)


権能

(神気Lv3)(神眼Lv1)


個有

[眷軍強化:20/27%]


祝福

(生産神の加護)(GM01の加護)


SP:408→598

---------------------------------------------------------

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ