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【更新不定期化】AllFreeOnline~才能は凡人な最強プレイヤーが、VRMMOで偽善者を自称します~  作者: 山田 武
第〇四章 試練の魔王と堕ちる者たち

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04-12 撲滅イベント前哨戦 その04

加筆・修正しました

……ちょっとイラっとするかもしれません



 聖武具を介したモドキは経験したことがあるが、[PvP]をシステム経由で行ったことが無かった。


 なので改めて説明を受け、[PvP]を使うメリットを学ぶ……要するに、闘技場の結界をどこでも使えるようにしたらしい。


 俺にとっては不要なシステムだったが、それでもバレないように非殺傷結界を構築するのは便利という他ないのだ。


 結界魔法は最高位の魔法に属するらしく、普通の人が使うのは極めて困難。

 それを祈念者(プレイヤー)なら誰にでも使えるようにするのは、やはり限度があるようで……。


《……ちょっと、脆いな。スー、今張られた結界より少しだけ狭い結界。それを目の前の奴らにバレないように構築してくれるか?》


《うん……バッチグー》


 普通の人が使うのは困難な魔法でも、スーという魔武具の自我であれば話は別。

 より堅固な結界を内側に生成し、多少の破壊活動では砕けないようにしてもらう。


 ちなみに俺がやろうとしても、全然上手くいかない……あくまでスーが魔武具の力を引き出すからこそできるので、俺はより精進しなければならない。


《ありがとう、スー。それと次なんだが……悪いがもう一度スー、それにレンとグーも。この戦闘の間、スーは俺の体に薄皮レベルで結界を。レンとグーは相手の解析を頼む》


《《《了解》》》


 基本的に彼女たちは、俺が呼びかけないと意思を伝えてこない……が、それでもちゃんと見守ってくれている。


 ある意味プライバシーを守ってくれているようだが……観られてはいるんだよ、常に。


---------------------------------------------------------


 1VS4 時間:∞ 勝利条件:殲滅


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 結界内に現れたウィンドウに記される、不吉な二文字。

 どちらかの数字が0になるまで続く、デスマッチのような戦いがこれから始まる。


 だがまあ、俺は三人の眷属に手伝ってもらう予定なので、映る数字よりは対等な勝負になるはずだ。


 ちなみに『殲滅』は、生命力が0になることが条件ではなく、結界から全員を排出することが勝利条件らしい。


 つまり、やられても場に残る方法はいくつも用意されている。

 それについては……いずれ、話すような機会があったらしようか。







---------------------------------------------------------


      戦 闘 開 始 !!


---------------------------------------------------------


 始まったはいいが、その後は具体的に何をしようかということが決まっていなかった。

 ゆっくりじっくり考えれば、それも見つけられるだろう……相手にも待ってもらって。


「ちょっと、これを早く解除しなさい!」


「……ちなみに、解除したら?」


「全損させてあげるわ!」


「やらないに決まっているでしょうに……」


 痺れを切らした彼女は、二つの詠唱方法を用いて無数の魔法を結界にぶつけてくる。

 しかし、張っているのは俺ではなくスー、並大抵の魔法では破壊することはできない。


 おまけにスーの結界内では魔力も回復できない細工付きなので、そう何度も発動することはできない……はずなんだけどな。


 それでも、結界に捕らえている間に解析を進ませてもらっている。

 いつ結界が壊れるか、その心配をしなくて良い分あまり心配はしていなかった。


 ──解析が終わり、その結果を[ログ]に表示してもらう。


 すでに【固有】の能力を模倣したユウとアルカからは、これ以上【固有】系のナニカを拝借することはできなかった。


 それでもアルカが放つ魔法などを、結界で受けて『模宝玉』ことギーへフィードバックすることに成功したらしい。


 ユウも最初の方は武技を使ってくれていたので、剣に関する武技をいくつか拝借できたようだ。


 そして、ノロジーとセイラからは【固有】系の能力を模倣できた。

 すでにレンとグーによってその情報は詳細に判明しており、俺も報告を受けている。


 ノロジーの【化学魔法】は、魔力のあるこの世界の法則ではなく、すべてが完全に物理法則で動く地球の法則を採用したうえで、化学現象を起こすことができるらしい。


 ……かつて俺の見た青い狸の漫画で、あらゆる物は元素でできていると描いてあった。

 つまりこの魔法を使えば……地球にある物なら、何でも作れるようになるわけだ。


 セイラは職業の【聖女】。

 回復や浄化などに補正が入り、高確率で蘇生を行うこともできるようだ。


 女性限定っぽい職業だが、男には【聖者】という名前でほぼ同じ職業があるらしい。

 ……二人によると、就いた時の性別で決まるからどっちに就くかはあとで決めよう。


《スー、結界を解除してくれ》


《……いいの?》


《ああ、決着をつけるからな。体の結界の強度だけ、気にしておいてくれるか?》


《分かった、頑張って》


 結界が解除されると、彼女たちもそれにすぐ気づき──攻撃を始めた。 

 セイラが強化系の魔法を施して強化された彼女たち、まずはアルカの魔法が放たれる。


 俺は『模宝玉(ギー)』を握り締め、その形状を剣へ変えて準備をした。


(──“風刃(エアカッター)()嵐気(テンペスト)”)


 ユウの使っていた武技を、さっそく一つ試してみる。

 ついでに職業スキル(魔付の心得)で嵐気属性を剣に纏わせ、斬撃として飛ばす。


 雷雲を纏った暴風の刃となり、それは彼女たちの下へ向かう。


「──“陽光壁(サンライトウォール)”!」


 予期していたのか、詠唱もほとんどなくユウの魔法が構築された。

 太陽のように輝く光の壁が立ちはだかり、俺が放った斬撃から彼女たちを守る。


「やるな、ユウ」


「今度は負けないよ! 闘技大会の屈辱、今度こそ晴らさせてもらう!」


「ははっ、今度も返り討ちにしてくれる!」


 このとき俺とユウを除く三人は、この会話から何かを理解してしまう。

 動きを止めた彼女たちの様子を見て、俺たちもあることに気づいてしまう。


「「……あっ」」


 今まで微妙にはぐらかしてきた、とある公式『模倣者(ユウショウシャ)偽善者(メルス)』。

 それがユウを倒したは俺、という言葉を認めることで成立させてしまったのだ。


 慌ててユウの方を見ると、アイツもそのことを理解しているようで──テヘッ☆と拳を額に優しく当てていた。


 ……普通の女がやったら相当腹が立つのだろうが、この世界だと顔に補正が入るのでその姿はだいぶ様になっている。


 たとえ俺が人より美醜の感性が狂っていたとしても、ユウの見せたその顔のせいで、怒るに怒れなくなってしまった。


 そこら辺は勝手に武技を模倣した分と、相殺してもらうことにしよう。

 ……なんて風に意識を逸らしたかったのだが、残念ながら現実は待ってはくれない。


「──ついに見つけたわよ『模倣者』! 加減してやろうと思ったけど、あんたが相手なら容赦なんかしなくてもいいわよねッ!!」


 一番最初に復活したのはアルカだ。

 凄いいかにもな台詞を吐き捨て、再び大量の魔法を解き放ってくる。


 ……本当に本気じゃなかったのか、威力も量も先ほどの倍以上は有る気がした。


「だが甘い、甘いぞアルカ!」

(──“風刃・(シアー)”×8)


 魔力に属性などの不純物を纏わせず、それこそ魔力を真っ新な状態で付与して飛ばす。

 そうすることで、属性の相性などに関係なく相手の魔力と真っ向から勝負できる。


 ギーの(行動補助)の力も借りて八方向へと放った斬撃、その効果によってアルカの魔法すべてを相殺ないし往なすことに成功した。


 本当は全部斬り飛ばしたかったが……数が多すぎて、一度では難しい。


「くっ……なら、これならどう!?」


 お次は時属性や空間属性など、自然概念ではない属性の魔法が飛んでくる。

 知覚しづらい特性を持っているので、たしかに捌きづらくはある……が──


「見える方は──“魔力雲散(マナジャマー)”」

(──“魔法封印(シールマジック)”×16)


 魔法を無力化する領域を生みだし、そこを通った魔法がすべて無効化される。

 その分、消費も激しいのだが……厄介な魔法なので多少の消費は致し方ない。


 だが代わりに、できる限り分けた思考で発動させたもう一つの魔法──“魔法封印”。

 その名の通り、魔法の発動を封印できるこちらでしばらく行動不能にさせてもらう。


 ただし、対象はアルカだけではなく彼女たち全員……一人に四回ずつ行使してみれば、ちゃんと封印することに成功する。


「魔法が使えなくなる? そんな魔法やスキルが存在するのなんて……フッフッフッフ、調べがいがあるわね」


「ノロジー、今は戦闘に集中! ユウ、解除されるまでどうにか粘って! セイラはいろいろ試してみて!」


「分かった、僕に任せて!」

「や、やってみます!」


 やる気に満ちた二人。

 しかし、俺としては……そろそろ自分勝手ではあるが、終わりにしたくなっていた。


 模倣を済ませ、やることはない。

 武技の解析はまだできるが……怒涛の厄介事に気疲れしてきたので、いったん落ち着く時間が欲しくなった。


「……弓と、剣?」


「もう終わりにするぞ、話はまた後でな」

(──“強射(パワーショット)()(ドラグン)”)


 剣を弓に番え、そのままユウを射抜く。

 西洋のドラゴンっぽいオーラが剣と共に出現して、そのまま結界から退場させる。


「「「──い、一撃!?」」」


 弓で放てるのは鏃のある矢だけではない。

 そもそも矢とは、弓の弾力を利用していればなんでも定義付けられるのだから。


 できないのではなくやらないだけ。

 剣と弓のスキルを両方とも上げている者であれば、同じことができるのはリーンの国民たちが証明している。


 ユウを真っ先に退場させたのは、彼女たちの中で唯一近接戦闘が行えるからだ。

 あとのヤツは魔法が無ければ戦えない、俺はのんびりと終わらせるだけでいい。


「い、いったいどうやったのよ!!」


「教えると思うか? まあ、勝てたら教えてやるけど……無理だろう?」


「うぅ……見てなさいよ! 絶対に──」


「ギャフンと言わせるんだろう? はいはいまた今度な」


 怒り狂う彼女を、ノロジーとセイラが取り押さえている。

 しかしながら、もう終わりだ──この後は単純に、ただ蹂躙していくだけだった。


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      勝者:ノゾム !!


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 ……どうやらこっちは、偽名のままだったみたいだな。

 そんなことを思いつつ、敗者である少女たちの下へ向かうのだった。



※念のため(暫定設定)

アバターはリアルの姿をそっくりそのまま映し出すのではなく、やや補正を受けます

その補正は祈念者ごとに異なり……望むままに視界を変えます

要するに──多少、好ましい顔に映ります

[美人に見えるとかそういうわけではなく、一人ひとりが絵師ガチャで当たりを出しています]

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